Nazori −ナゾリ−🌟140字小説家

スマホ小説家。毎日お昼12:00頃に新作140字小説公開。その他長編小説はエブリスタに…

Nazori −ナゾリ−🌟140字小説家

スマホ小説家。毎日お昼12:00頃に新作140字小説公開。その他長編小説はエブリスタにて連載中。 ※ナゾリの作品について、許可なき二次利用はお断りします。必要の際は事前にご相談くださいませ。 ※アイコンは海瀬 瑛さま(X→@ei_umise) ※ナゾリのX→@Naz0n0vel

マガジン

  • 【2024年版】なぞりのつぼ −140字の小説集−

    読めば読むほど、どんどんツボにハマってく!? 大体コメディ、その他もろもろのオールジャンル140字小説・全366作品を収録予定! 2024年も笑い、足りてる? ※無断転載は原則禁止です。台本等、二次利用をご検討の方は、事前にコメント等にてナゾリまでご連絡くださいませ。(盗作・盗用の疑い等、万が一のトラブル防止の為)。

  • じつわこれじつわ −140字の「実話」小説集−

    これまでに公開してきた140字小説の中で《実話》と名のつくシリーズをまとめてみました。事実は小説よりも奇なり。 ※無断転載は原則禁止です。台本等、二次利用をご検討の方は、事前にコメント等にてナゾリまでご連絡くださいませ。(盗作・盗用の疑い等、万が一のトラブル防止の為)。

  • 140字リレー小説企画【なぞぷれ】

    ナゾリプレゼンツ、略して【なぞぷれ】こと、140字リレー小説企画の作品を収録しています。全25話+裏バージョン。《参加クリエイター︰ナゾリ・歩行者b様・スズムラ様・中西篤様》

  • 140×7字小説 〜たとえ地に足がつかずとも〜

    1話につき140字、全7話で完結する連続短編小説。これは地に足をつけられなくなった一人の人間が、暗雲の切れ間に光を見出していく物語――。 ※この物語はフィクションです。 ※無断転載は原則禁止です。台本等、二次利用をご検討の方は、事前にコメント等にてナゾリまでご連絡くださいませ。(盗作・盗用の疑い等、万が一のトラブル防止の為)。

  • ミンナノオキニ。〜みんなのお気に入りの140字小説特集〜

    皆さんに『好き』とコメントをお寄せいただけた、いわば皆さんのお気に入りに、私のお気に入りも少しだけ織り交ぜた140字小説の特集です。みんなで《オキニ》を増やしていきましょう。 ※無断転載は原則禁止です。台本等、二次利用をご検討の方は、事前にコメント等にてナゾリまでご連絡くださいませ。(盗作・盗用の疑い等、万が一のトラブル防止の為)。

記事一覧

固定された記事

140字小説【キング・オア・チキン】

「『牛丼《王様盛り》、挑戦者求厶!』……だってさ」 「よし、じゃあチャレンジするか!」 「じゃあ行こうか」 「えっ、マジ?」 「お前が言ったんじゃん」 「いやいやい…

140字小説【カクシツ専門医】

「もうすぐ父さんが還暦を迎えるんだけど、今さらどうやってお祝いしたらいいのやら……」 「そういうときは、やっぱ旅行でしょ。こことかオススメだよ」 「何これ、ドクタ…

140字小説【中身あっての人間】

「やっぱり人間、見た目より中身が大事だよね」 「そうかな? 中身なんて案外分からないもんでしょ」 「レントゲン見れば分かるよ。タバコ吸って肺が汚れてないかとか、胃…

140字小説【切り替えが大事】

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本日公開した140字小説は、約2ヶ月前に書いたものです。そして本日書いた新作は、約2ヶ月後の公開予定です。今のところそんなペースで書いてます。

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140字小説【キング・オア・チキン】

140字小説【キング・オア・チキン】

「『牛丼《王様盛り》、挑戦者求厶!』……だってさ」
「よし、じゃあチャレンジするか!」
「じゃあ行こうか」
「えっ、マジ?」
「お前が言ったんじゃん」
「いやいやいや、冗談冗談冗談! 今はちょっと腹の調子が……っていうか、昨日テレビで見てから焼き鳥とか唐揚げの気分だから……」
「チキンかよ」

140字小説【カクシツ専門医】

140字小説【カクシツ専門医】

「もうすぐ父さんが還暦を迎えるんだけど、今さらどうやってお祝いしたらいいのやら……」
「そういうときは、やっぱ旅行でしょ。こことかオススメだよ」
「何これ、ドクターフィッシュ体験?」
「水槽に足を入れるだけで、お魚さんたちが角質を食べてくれるんだって」
「それで父さんとの確執も取れる?」

140字小説【中身あっての人間】

140字小説【中身あっての人間】

「やっぱり人間、見た目より中身が大事だよね」
「そうかな? 中身なんて案外分からないもんでしょ」
「レントゲン見れば分かるよ。タバコ吸って肺が汚れてないかとか、胃は正常かとか……中身を見るだけで、その人がいかに健康に気を遣っているかが分かるからね」
「医者ってみんなそういう感覚なの?」

140字小説【切り替えが大事】

140字小説【切り替えが大事】

 スマホのロック画面を彼女に覗かれて……

「誰この女?」
「どう見ても二次元だろ」
「そりゃ画面だからね」
「いや、そういう意味じゃなくて! どう見てもアニメのイラストだろって!」
「そんなこと聞いてないの。この女について聞いてんの!」
「だからぁ!」

 もう面倒くせぇから初期画像に変更した。

140字小説【体がついていけない】

140字小説【体がついていけない】

「ママ弱すぎる! おじいちゃん、一緒にゲームやろ〜!」
「おじいちゃんには難しすぎるわよ」
「ワシをナメるな! これでも平成生まれ……ゲームと育った世代の実力をとくと見せてやろう!」
「大丈夫ですか? 最近のゲームは、意識を仮想空間に飛ばして遊ぶんですよ?」
「体がついていけんのか……」

本日公開した140字小説は、約2ヶ月前に書いたものです。そして本日書いた新作は、約2ヶ月後の公開予定です。今のところそんなペースで書いてます。

140字小説【いっそ最悪にしてくれ】

140字小説【いっそ最悪にしてくれ】

「今朝、テレビで占いコーナー見てたらさ、自分の星座が最下位から二番目だったんだよね」
「そりゃキツいね。でも最下位よりはマシじゃない?」
「いや、最下位の方がマシだって! だって最下位はラッキーアイテムとか教えてくれるけどさ、最下位から二番目はそういうのないじゃん? どうしろと!?」

140字小説【おいと様】

140字小説【おいと様】

「『通してください!』『通しませぬ!』『私は何としてもその先に行かねばならぬのです! だからお願い……今すぐここを通して!』『何と申されましても、先の割れた今のアナタをお通しするわけには断じて参りませぬゆえ!』」
「さっきから一人で何やってんだ?」
「針穴に糸が通らなくてっ……!!」

140字小説【意味を知らずして】

140字小説【意味を知らずして】

「あっ、何か食べてる。一口ちょうだい」
「はいよ」
「センキュー……うん、美味しいっ!」
「でしょ? 同じお菓子でも、人に貰うとなぜかより美味しく感じたりするよね」
「わかる! チョコレートとか、キャラメルとかね!」
「……その例え、おじいちゃんおばあちゃんの前ではNGね」
「えっ、何で?」

140字小説【誘導尋問】

140字小説【誘導尋問】

「あとで食べようと思っていたのに……私の分も食べた?」
「食べるわけないだろ。大体、俺がそんな意地汚いことすると思うか?」
「だって皿がちょっと汚れてるし」
「皿はちゃんと洗ったよ!」
「ふぅん……じゃあそういうことにしておくよ」

 そう言ったときの妻の鼻で笑った顔は、今でも忘れられない。

140字小説【今からでも遅くない】

140字小説【今からでも遅くない】

「クイズ番組とか見てると、学生の頃にちゃんと勉強しておけばよかったなって思うよね」
「そう? たとえタイムリープで学生時代に戻れたとしても、やっぱり面倒くさいことに変わりないよ」
「それ以前に、わざわざ勉強のために過去に戻ること自体が面倒くさいよね」
「勉強は今からでも遅くないからね」

140字小説【鼻につく奴】

140字小説【鼻につく奴】

「どこに行っても必ずいない? 仕草とか言い方とか、いちいち鼻につく奴」
「いるいる! 私の周りにも一人!」
「どんな奴?」
「ケチャップ、生クリーム、ラーメンのネギ……」
「わかった、もういい。そういうことじゃない」
「それをわざわざ舌使って鼻につけようとするんだよね」
「そりゃ鼻につくわ」

140字小説【傷の活かし方】

140字小説【傷の活かし方】

 とあるアイドルの楽屋にて。

「ヤバい、このままじゃ留年確定……」
「面白い人生だねぇ」
「面白くねぇわっ!」
「まぁまぁ、考えてみなよ。人生、一つでも傷跡ある方が武勇伝として語れるでしょ?」
「そりゃそうだけど……ちなみに留年したことあるの?」
「ないよ」
「傷跡作ってやるから殴らせろぉ!」

140字小説【フライングトーク】

140字小説【フライングトーク】

「ご飯できたよ〜」
「う〜ん、いい匂い。腹減ったし、早く食べよう」
「はいはい。じゃあ、いただきます」
「いただきます」
「どう? 美味しい?」
「うん、相変わらず美味しい」
「よかった。じゃあ私も……」
「美味しい?」
「うん、味付けバッチリ」

 ※ちなみにまだ食事には一切手をつけておりません。

140字小説【ここで小噺をひとつ】

140字小説【ここで小噺をひとつ】

「今日はアナタに大事な小噺があるの」
「こばなし? 何?」
「ここでは言えない。だからちょっと、今から外に出ない?」
「さすがに今すぐには無理かな。また今度にしてもらえる?」
「お願い! 今しかできない小噺なの! どうしてもアナタに聞いてほしいの!!」
「何か無性に気になるな……その小噺」

140字小説【達人が集いし場所】

140字小説【達人が集いし場所】

 お料理教室にて。

「はい、じゃあ今日は皆さんに《ぶり大根》を作っていただきます。まずは皆さんのお手元にあります大根を洗って、各々切ってください」

 スパッ!

「おっ、伝家の宝刀で居合い切り! いいですね〜」

 バキャッ!

「膝で割るのもアリですね〜」

 ……私は包丁を置いて、そっと帰った。