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結婚・出産・子育て・女性・仕事・待機児童を考えるマガジン

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#保育園

「週5」に縛られすぎな学校、仕事、保育園

今年は大学や教育について考えていきたいと昨年末に宣言した通り、教育関係の本などを読んだり調べたりすることが多いです。先日はオランダの教育システムって良いかも、と思い、『オランダの共生教育 学校が〈公共心〉を育てる』(リヒテルズ直子著)という本を読んでいました。ただ、今回書きたいのはオランダの教育システムについてではなく、働き方についてです。この本を読んで、オランダではより柔軟に働けるシステムが整っ

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「母性喪失社会」と保健室の役割

前々から書きたいと思っていた内容をまとめてみたいと思います。ちょうど1か月くらい前に、『ルポ 保健室 子どもの貧困・虐待・性のリアル』(秋山千佳著)という本を読んでいました。記者の方が学校の保健室のリアルな現状を取材してまとめた本で、読みやすいけれども中身は非常に重く、看過できない内容だったのでご紹介したいと思います。保健室にやってくる子どもたち(中高生)の置かれた状況や、学校における養護教諭の役

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思い通りにならない世の中における優先順位

最近「世の中の人ってこんなに自己中心的な人ばっかりだっけ?」と思うようなことが多いなぁと少し悲しくなったりする時もあります。グローバル資本主義が自己中心的&エゴ丸出しな思想なので、人々の意識がそちらに向かいがちということもありますし、「引き寄せ」などのスピブームにより、願望成就や夢を叶える的な思想が流行っていることも背景にあると思います。「自分の思い通りに生きるために…」というのが人々の共通目標み

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離婚の保険としての女性の自立

結婚・出産など人生の大きなライフイベントについて考えるシリーズの続きです。結婚してすぐの新婚の頃はラブラブだったのに、子どもが産まれ、何年、何十年も連れ添っていくうちに、徐々に倦怠期が訪れ、夫婦の会話もなくなり、すれ違いや不満も増え、レスになり…と関係性が変化していくという話は、それが当たり前なのではないかと思うくらい耳にします。私の両親も例外ではなく、一時期本当に離婚するのではないかと思うくらい

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家族全員が疲れ果てている現代社会

働くこと、子育て、家族などについて考えることが多い今日この頃。共働きが当たり前になり、夫婦とも働きながら家事・育児に勤しむ家庭が増えてきていますが、仕事でへとへとになって疲れて帰ってきてその後も家事・育児という生活を想像すると、「私には到底できない」と感じますし、かなり無理があるように感じます。夫婦どちらも仕事で疲弊しきってしまったら、家でストレスをぶちまけてしまったり、家事を押し付け合ってしまっ

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専業主婦への風当たりが強まるという謎

子育ての話題はいくらでも書くことができるので、今回も前回の目指すのは「働かなくても子育てしやすい」社会の続きのような話を書こうと思います。共働きの増加とともに、「働きながら子育てするのが当たり前」的な風潮が生まれ、メディアも過剰に待機児童問題を「問題」としてあおり、「働きながら子育てできる社会を目指す」のが良いと洗脳しています。そんな社会変化に伴い、専業主婦への風当たりが強くなってきているように感

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目指すのは「働かなくても子育てしやすい」社会

以前から拙noteをお読みくださっている方はご存知のように、私は以前公務員として某自治体で働いていました。当時、区役所のこども関係、保育園関係、待機児童関係の事務をしていたこともあり、女性の社会進出や待機児童問題、子育て問題については何度もnoteで取り上げてきました(結婚・出産・子育て・女性・仕事・待機児童を考えるマガジンもあります)。今の社会は「働きながらでも子育てしやすい」社会を実現しようと

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言葉がわからないからこそ全部お見通し

4月中旬に実家に戻ってきて、何よりよかったなぁと感じているのがペットのうさぎと一緒に暮らせるようになったということで、毎日夜に部屋に出して家族で遊んでいます。実家に帰ってきてからは毎日私が長時間なでなでしてやっていて、私がやめるまでずーっと気持ちよさそうになでられています。かわいいねーとか、うちに来てくれてありがとうーとか、大好きだよーと声かけもしてやっていて、そのおかげかはわかりませんが、私の部

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保活の前に学んでおきたい大切なこと

昨日は待機児童問題に見る「手に職」の大切さという記事を書きましたが、私は以前から女性と働き方の問題に非常に関心があり、今まで書いてきた関連記事は結婚・出産・子育て・女性・仕事・待機児童を考えるマガジンに綴っています。待機児童問題、保育園問題などを考えるときに、ついつい忘れられがちなのが、子どもにとってどうか、子ども視点での子育て、という観点だと思います。子どもは何もわかっていなさそうに見えて、すべ

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待機児童問題に見る「手に職」の大切さ

昨日は難解な本を読んで眠くなる理由という記事を書いたこともあり、本を読んだりもしつつ、ネットサーフィンしていて見つけた保育園・子育て関係のブログも読んだりしていました。以前からnoteを読んでくださっている方はご存知の通り、私は役所で保育園関係の仕事をしていたので、待機児童とか保育所入所関係の最前線の現場にいました。そういったブログを見ると、一般の方の声も理解できるし、かといってどうすることもでき

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産育休制度よりも柔軟な再就職制度を

昨日の両立するなら子育てメインで仕事が副業の記事の続きになります。仕事と子育ての話は今の日本の最重要課題と言っても過言ではないくらい大きな問題で、検討し甲斐がありますね。私自身は今の産育休制度は制度自体に欠陥がありすぎて、すでに破たんしている印象があります。制度自体に無理がありすぎるんですよね。

私の小さい頃は専業主婦の方が多かったので、産育休をとる女性は少なかったように思いますが、時代の変化と

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両立するなら子育てメインで仕事が副業

タイトルがすべてなのですが(笑)、仕事と子育てについて今日また考える機会があったので記事にしてみます。私は子育て系の仕事をしていたこともあって、首都圏の保育の現状と行われている対策などを現場レベルで見てきました。内情を知っていることもあり、今の社会での仕事と子育ての両立というのは非常に困難であり、ほとんど無理であると判断しています。

何を持って「両立」と言うかは人それぞれかもしれませんが、基本的

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子育てに「ベーシック・インカム」の視点を

昨日のなかなか来ない「結婚ラッシュ」の記事に関連したことを書きます。私はいつもピラミッド組織の奴隷となって働くことについて異議を唱えていますが、嫌でもなかなか抜け出せない人が多いのが現状であることもわかっています。その理由の一つが、「家族を養わなければならない」ということであり、たいていの場合、「結婚」することにより夫はATM化してしまいます。家庭の中でお金を持ってくるのが主な役割になってしまうこ

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なかなか来ない「結婚ラッシュ」

公務員時代に待機児童や母子支援系の仕事をしていたこともあり、働く女性と子育て、結婚、妊娠、出産など、そういったことに関しては他人より考えてきたし、最前線の状況を見てきたと思っています。私は今28歳ですが、来るよ来るよと言われていた「結婚ラッシュ」なるものは全く来る気配がなく、私の周りの同世代の既婚者はだいたい2割、4人に1人いるかいないか、程度です。これは私の周りがみんな大学卒でばりばり働く女性が

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