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半生の記録と記憶

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今まで生きてきた記録、感じたこと。表に出せなかった思い。蓋をしてきたこと。
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#鬱

抜毛癖

抜毛癖

小学校五年生くらいの頃の話。

学校で、席替えの時クラスの1番前の席になったことがある。

しかも先生の真ん前の席。

すごく嫌だった。

先生にいつもみられているようで緊張感があった。

いつしか、私は、自分の眉毛を抜くことに熱中しだした。

眉毛を抜くときにプチっと痛みというか抜く感触が癖になってやめられなかった。

眉毛だけに飽き足らず、まつ毛も抜き出した。

そのうち、私の容姿は、眉毛もま

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食卓、会食恐怖

食卓、会食恐怖

食事の席が苦手だった。

今でも苦手だ。

知らない人、苦手な人と一緒にテーブルを囲むのが緊張する。

自分の一挙手一投足が見られてる気がする、緊張や不安が態度に出ている気がして、そしてそれを不審に思われたり変に思われないか気になって余計におかしくなる。

大人になってお酒を飲むようになってからは、お酒を飲んで酔っ払って、緊張を緩和させるという方法を覚えて、なんとかやり過ごすことができたりもするよ

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志望校をめぐって母親に泣かれる。

志望校をめぐって母親に泣かれる。

高校受験の時の話。

中学まで勉強を頑張っていた。

勉強のできる子、というのが、当時の自分にとって、唯一の取り柄かつ存在意義&アイデンティティ、みたいになっていた。

テストでいい点をとったときや、いい点をとって周りから褒められたり認められたりするのは嬉しかったけど、勉強しているその内容に興味関心や好きがあったわけではない。

楽しかったのは、唯一社会の歴史の部分、戦国時代くらいだ。

周りから

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母の布団に入った夜

母の布団に入った夜

大学入試、どこの大学だったかは忘れてしまったけれど、とても緊張してナーバスになって眠れない日があった。

どうしても眠れず、落ち着かず布団の中にいることもできず、母親の寝室に入ってベッドに入ったことがある。

当時18歳。

母親に眠れないと告げるが、あまり相手にしてもらえず、あんたいい歳して…みたいに呆れられた気がする。

母は、自分の睡眠を邪魔されることを嫌がっているような感じだった。

どう

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2度目のカウンセリング、カウンセラーとの別れ

2度目のカウンセリング、カウンセラーとの別れ

転院してからは、将来のことを棚上げして生きることにした。

そして、それまでの勉強、座学的なコースから外れてしまったことから、全然違う道、違う生活や生き方をしようと思ったように思う。

それで、運送会社の倉庫で仕分けの仕事を始めた。あまり人目を気にすることもなく、しかも頭よりも体を使う、人間関係や接客、人を扱うのではない仕事についた。

といっても派遣労働者としてだ。

この倉庫での肉体労働は、当

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家庭内暴力

家庭内暴力

高校生の頃、こんなことがあった。

ある日の夜、2階の母の部屋からドンドンと大きな音と大声が聞こえてきた。

どうも、母の部屋で、兄と母親が言い争っているらしい。

なんだか、とても落ち着かなくて嫌だった。争いごとが嫌だった。母と兄が揉めてるのが嫌だった。

物を投げている音も聞こえる。母の悲鳴に近いような声も聞こえた気がする。

誰か止めて欲しいと思った。

ただ、父親は単身赴任で家にはいなく、

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転院先の病院

転院先の病院

新しい病院での初診、医師は、よく話を聞いてくれている印象だった。

そこで、今までの経緯を話すと、医師から、社会不安障害と、抑鬱状態との診断がくだった。

診断名がついたときはなんだか少しすっきりとしたような気もした気がする。

そして、今までの治療であまり効果が感じられなかったことなどを話し、薬も変更して処方してもらい、さらに、クリニックに常駐のカウンセラーとのカウンセリングも勧められた。

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転院

転院

鬱とカウンセラーから宣告され、心療内科の受診を勧められて、クリニックに訪れた。

このクリニックに訪れたのはこれが3回目だ。

1度目は、大学時代のカウンセラーに受診を勧められた時。

2度目は、会社員生活で、対人恐怖症のような状態になってしまったときに、どうにかしたくて受診している。

その時は、

日常生活に困ってるわけじゃないんでしょ?仕事に差し障りがあるわけではないんでしょ?

と言われて

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それが鬱です。

それが鬱です。

その当時、そのカウンセラーは皇居に近い一角の建物に勤務していた。

その場所へ時抱くから向かうには、地下鉄に乗り換えて出かける必要があった。

その地下鉄の乗り換え時、長い階段を上り下りしている時、自分の体に異変があった。

体が妙に重く、足が進まない。めまいみたいなものもして、少しの距離が進めない…。

なんだかカラダがおかしい、動かない。

やっとのことでカウンセラーの元へ辿り着き、途中にあっ

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辛かった就職活動①

辛かった就職活動①

大学4年になると、周囲はやれエントリーシートだの志望動機だの、自己分析やら…就職活動をはじめ、騒がしくなっていた。

そんななか、自分はどうにも就職活動に乗り気にもなれずやる気も出ずに、ただ、周りに乗り遅れてはいけないという焦りのようなものだけはあり、合同説明会やらに、慣れないスーツを着て出かけたりしていた。

いくつかの企業や業界を回ったけれど、回れば回るほどよくわからなくなり、自分が何をしたい

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