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ポエム

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#恋

[詩]夜間飛行

[詩]夜間飛行

ポラロイドに映る世界は
目に映る世界とはどこか違う
幻を追いかけるような
どこか虚しくて切ないと感じる

フェアンヴェー?ゼーンズフト?
僕は彷徨う
ヴァンダールスト
僕を掻き立てるのさ

夜空を滑る飛行機の中で
見える景色は星の中を泳ぐよう
ああ、まるで僕は夜光虫
あなたはこの夜景のどこ光だろう
想いを爆ぜる夜間飛行

「戸惑いの言葉よりも今は
トワイライトに溶け行った方が
心がざわつかないのか

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[詩]傘

[詩]傘

線状降水帯戦場降参したい
誰かと争うなんてメンタルが無理
桜咲いていた季節に戻りたい
木綿豆腐いつまで経ってもスピる

流れていく時間は
濁流のように過ぎてゆく
ワガママな言葉を
ピンク色に染めて欲しい

あなたのことが大切だから
僕は傘を届けにあなたの元へ行くよ
気が狂いそうな熱帯夜に
誰も褒めてなんてくれないけどさ
あなたに傘を指すことができたら
僕の心は半分濡れてしまうだろうと
傘の中から降

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[詩]メタフィジカ

[詩]メタフィジカ

揚げ足をとって楽しい?
馴れ合いなんてくだらない
私を大切にしてくれないんでしょ?

サザレ波が語りかけた
情けない顔をしてんな
鬣を尖らせて心を剥き出せ

愛しすぎて見えなくなっている
どうして一緒にいるのかを
愛しすぎてまた許してしまう
泣いているのよと夜空に飛ばして流れ星

カルト的な形而上的な
私あなたを愛してる
カルト的な形而上的な
短足なのは無知だから
鮮やかなコントラストに
遠近法は

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[詩]アルビノ・スノウ

[詩]アルビノ・スノウ

優しい声を感じる
どこまでも澄んで
あなたと私の空が繋がる

鳴り止まない振動
自分の胸の
音だとは気づかずに浮かれている

静寂が積もり不安になると
言葉が欲しいと願ってみる
憧れかな、恋かなって曇天に悩む

恋は雪のように降ってくる
熱すぎる想いが溶かしちゃうけど
私の世界を溶かしちゃうけど
ジーンと伝わる好きを今日も指していこう
私の世界にあなたが居る

どんな雪よりも綺麗
あなたが見せる色

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[詩]モルフォ蝶

[詩]モルフォ蝶

光を弾くその羽根に
僕は思わず手を伸ばした
降り注ぐ鱗粉はどうして?
藍に染まる愛を僕は感じた
暁に消えて逝くその姿を探しに闇へ

人匙の戯曲に描かれた文字をなぞってみた
それは可惜夜。揺れ動く情。錯覚させる場。
ラプソドスに尋ねたあなたはどうして説くのか
これは友人。深く語り合う。共に寄り添い。

「モルフォのように単純なものではなくて淡いメタファー。」
シミリーに例えた彼はまた旅に出ることを選

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[詩]ウラヌス

[詩]ウラヌス

瞼を開けないほどの秋暁
大声は上げないでね
静かな鳥の囀りが唱
ところで秋は何処かな?

残暑なんていうほど優しくない暑さに
まいった日々に私の心替え出来ずに
まだあなたを想っている

熱っぽいラブソングには
心は踊らないよ
『好き』という二文字が今は
鯨よりも重たいよ
不安定なウランだって
一粒の想いなのに

暖かいからといってくれた愁色
朧げなマフラーを
巻いてくれたのは優しい空想
心音は本物

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[詩]プラネテス

[詩]プラネテス

好きよ好きよと重ねるたびに
分からなくなっていく恋心
随所随所に散りばめられた
不安が私を襲ってくる

灰色の街が踊っているわ
君は今日も生きている
私の隣で

世界がどんなに変わっても
君を想う心だけは変わらない
人生のセカンドテイクが
あるのならまた君と出逢いたいよ

遠く遠く空を見上げてさ
君との未来を想像してみる
届く届くそんな距離だけど
あと一歩が踏み出せないでいる

マシュマロの心溶け

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[詩]cancer

[詩]cancer

これは貴方がくれた感情
キチンとした由来は蟹座
日々の隙間に映る三乗
結んで解いて試行錯誤

眠らせてくれない痛みが送る
弱がりな自分の意思が残念
曖昧な貴方の態が腐ってる

星の群れが輝く観戦してられない
呆気ない安心感が木製
2人で歩める未来に鐘が鳴らない
炸裂する文字配列は水性
蝕んでいく恋心

それは貴方が魅せた艶笑
ヘムラインは緑に光る
同窓会、想いを警鐘?
嫌味にしか聞こえないでしょう

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[詩]poemer

[詩]poemer

初めてこの目で見た時から
始まってしまった恋心
透き通った肌を見つめる

誰かの隣で笑う君が好き
慣性の法則が歪む
君との出会いはそんな

君の猫になりたい
初めて自分の臆病さを知った
君の前では何も話せない
君にだけ言えない秘密があるんだ
言ってしまったらもう戻れない 元には

初めて隣の席のになれた
よろしくという挨拶だけで
僕は有頂天になった

一際くぼむエクボが可愛くて
ピアノを弾ける君は

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[詩]ヘマタイトハライト

[詩]ヘマタイトハライト

僕らはどうしようないくらい
蒼すぎたみたいだ
そんな悲しいことを言わないで
紅蓮に沈む太陽にその影はなく
西を駆け出した

巡る季節が歯車のように
私と君を繋ぎ合わせた
間違いじゃない確かに
手を取り合っていたんだ

心はくたびれていくみたい
刺激ばかりを追い求めてさ
間違いだらけの生活に
不器用だけじゃ語れない

居なくなると寂しくて辛い
近づきすぎると鬱陶しくて
どうしたらいいか分からないよ

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[詩]凪(なぎさ)

[詩]凪(なぎさ)

夏の空はソーダのように弾けてる
まとわりつく暑さから逃げるように
想いを爆ぜる

何も考えずに海に飛び出した僕は
思っていたよりも冷たい水に驚き
小波を上げる

砂浜に生えるGカップに目もくれず
凪に立つ君を見つめていた

嗚呼、短パンから覗く君の白い脚が
どんな宝石よりも美しく見えた
立てる水飛沫が乱反射して
しょっぱい恋を始めた

どこか淡い想いが香る君の影
どうして一人で海なんかにいるの?

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[詩]光さす

[詩]光さす

透明な声が聞こえる
水面に落ちる雫
落ちていたのは僕の心だった

若草が雨梅雨に撃たれ
空を閉ざした30分後のこと

雨上がりの景色に君がいた
覗く日が乱反射して
僕の目にレジストしていく
心が落ちる音が響いた

水溜りが君を移す
紫陽花を進む蝸牛
秒速7メートルが時速に感じた

足早に雨をかわす群衆
夏の香りのする君は輝いて

雨上がりの景色に君を探し
夏みかんの芳香を
僕の心がインシストしてい

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[詩]七夜月

[詩]七夜月

君が六等星になっても僕は愛し続ける
何億光年の距離が離れても必ず行くから
七夜月に君を想う

生真面目な君の姿左目だけで覗いてた
不意に周波数が交わるような
パープの音色に唄を歌う

眺めの空に手を翳して
幸せな果実を育てよう

今宵の月は綺麗ですねと
少し小洒落た言葉で愛を伝え
文披月の夜に短冊に願ったことを
現実にするために

孵化した僕らの愛はプラチナ色の宝石で
怪鳥に突然攫われたような

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[詩]シリウス

[詩]シリウス

びくともしない大岩が私の前にドスンと落ちた
曖昧な感情に押しつぶされるように
未来におやすみをいえたかな?

予定は立てていたのに遮る雨の壁に阻まれて
一度でも悪魔の囁きにのったから?
そんな聖人にはなれないよ

言われたい
誰よりも大切だって
言われたい
寂しい夜はそばにいるよって

くだらないくらいって愛して欲しい
猫も鳴き止むようなこんな夜に
今すぐに会いにきてよね
気がすむまでキスをして

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