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彼でも彼女でもない、ゆきむら。という衝動
『 お前ら待たせたな。
これが俺のマニフェスト2024︎︎︎ 』 ✝︎ 2024年04月30日 LINE CUBE SHIBUYA ✝︎
♱ セットリスト ♱
ENVY
孤独の宗教
KING
威風堂々
DOGMA
テロル
ハウトゥー世界征服
Chamomile
再会
涙腺回路
新曲
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彼でも彼女でもない
人生に意味を持たせること、いつまでも続くしあわせなんてない。
脳はわたしたちを生き延びさせたい。
さくっと読めちゃう◎
幸せという感情は消えるもの、おとぎ話のハッピーエンドにも続きはある。
狩猟・採取民族として生き延びてきた人間の脳は、未だ当時の危機管理能力のもと活動している。すなわち、「生き延びるため」最良の選択をしつづけている。不安を感じるのも、引きこもりたくなるのも、根源的にはこの身を守る手段。
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『メンタ
詩が役に立つ場面がこの世界にはある
なんて読みやすい散文なのだろうというのが第一印象。
福間健二さんが約一〇年のあいだに書いたり、講演で語った内容が収められている。
現代詩・映画・文学の三部構成にはなっているが、それらは縦糸と横糸のようにつねに交錯している。それらの境界は曖昧だと、本人もあとがきで書いていた。
――詩は、役に立たないものの代表のように言われることがある。しかし、詩は役に立つ、と私は言いたい。詩が役に立つ場面がこの世
018「最果ての季節」結局、また自分ばっかりそうやって泣くのね
四時がわたしを都子さんの養子に入れたのは、この数日後のことだった。考えてみれば、それまでのほとんどの時間を、わたしは四時と過ごしていた気がする。四時は、わたしが彼女の果てを見てしまったことに気がついていたのだろうか。
わたしは、四時のあまりの美しさに息をのみ、このひとを失いたくないと思ったのだ。
それは、お祭りの晩のせつなさとはまた違っていた。わたしには、四時を引きとめることなどできない。四
016「最果ての季節」わたしはますます、四時にそっくりになったでしょう
す ふいに、柁夫の頭がわたしの左肩にもたれかかった。持っていた缶コーヒーが手の中で波打つ。わたしは、からだを動かすことができなくなってしまう。
この重みを、待っていたのではなかったか。
妙な期待が湧いてくるのを、わたしはあわてて打ち消した。隣にいるのは、映画の中の男ではない。わたしも、男の妻なんかではない。わたしたちには同じ血が流れている。それでも、柁夫の告白に少なからずも安堵しているのは事実
015「最果ての季節」あなたを許してあげるわ。
草原にひかれた一本のハイウェイ。
ひた走るバンの窓からは、乾いた風が男の白髪をなびかせていた。果てへとつづく道のりは、男の人生の長さだった。過去は、終わりに近づいた男に再びアクセルを踏ませ、景色は変わらずどこまでも広がっていた。