向井謙蔵郎

専業で25年、フリーの家庭教師をしております。 小学生から浪人 全科目対応 受験、…

向井謙蔵郎

専業で25年、フリーの家庭教師をしております。 小学生から浪人 全科目対応 受験、落ちこぼれ、不勉強、多浪 医学部進学を見据えた学習指導 不登校及び学習障害の指導経験多し 家庭不和も応相談 https://m.facebook.com/kateikyoushimukai/

記事一覧

いつもいつも選挙結果にはガッカリ

 第二次安倍政権以降、ちょっと昔の自分自身がそうだったけど、毎度毎度の選挙結果に失望して、「もうこうなったら自分自身に依るしかないから、しっかりと足元見ながら生…

向井謙蔵郎
2か月前
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ハルキスト濱口竜介の饒舌と共時性 〜『偶然と想像』〜

 遅ればせながら観てまいりました。見終えたタイミングでちょうど「ドライブマイカー」もリバイバル上映されてたので、日を開けてから見返しに行ってまいりました。  何…

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『ワクチンと若者』

 コロナが落ち着いて、あまり皆さんがギスギスしてないこの時期だから、一言書いておこうと思います。  ちょうど医療関係者にワクチンが行き渡り始めた4月の終わりごろ…

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『映画的な映画 ドライブ・マイ・カー』

(ネタバレなしです)  大きな賞を獲ったって、私ぐらいのレベルになるとそんなことで作品の評価には影響はされんよ!  なんて、当たり前のようにアジア映画が主要映画…

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『戦場のメリークリスマス』

久々のnoteは映画について書きました。リバイバル上映されたこの機会に長年の想いを書き綴ってみました。 >>>>>  今回のリバイバル上映で新たに書かれた多くのレビュー…

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進学校のジェンダー意識

「ラサールが共学なんてなるはずないよ」 男子校である鹿児島ラサール高校に通う教え子達が言った言葉です。 会話の内容をざっとかいつまんで書いてみると、  今の世の…

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『利便性向上が広げる教育格差』

 3月12日付、西日本新聞の記事です。九州新幹線開通10年を記念した特集記事です。見出しにあるように、九州新幹線の恩恵を被る人を引き合いに出して新幹線がいかに地域社…

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『素直に喜べない受験の心理』

 福岡堅樹選手の順天堂大医学部合格が報告されました。順天堂大医学部と言えば国公立大学を含めた 医学部の中では最難関の部類です。本当に凄いことです。ラグビーをしな…

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『すばらしき世界を垣間見る---映画すばらしき世界について』

日頃は映画にヒントを得た教育論も書きますが、今日は少し教育から離れてみたいと思います。 現在公開中の映画「すばらしき世界」。もうご覧になった方もいらっしゃるでし…

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『医学部受験の病床逼迫」

 私立医学部の一般前期試験がほぼ一段落つきました。連なる受験、一次合格から二次試験受験。または合格発表済みの補欠合格待ちなど、受験生を抱えておられるご家庭ではス…

8

『繋がりたい子供たち』

Zenlyってアプリを知っていますか?  中学生や高校生と年がら年中顔を付き合わせていると、彼ら彼女らの文化圏にも触れるわけで、驚かされることもしばしば。今、高校生…

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『寝る子は育つ』

 私は小学生の教育相談をする時に必ず睡眠の話をさせて貰います。さてさて、「子供と睡眠」。成績と関係があるかもしれませんよ。しかし、成績は後回し。これだけは真っ先…

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『クリスマスと中二病』

 クリスマスの時期に何の気無しに、 「サンタクロースっていつまで信じてた?」 って子供たちに聞くと、意外な反応が返ってくることがあります。  意外と言うのは、小学5…

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『国語が弱い』

 難関私立中学受験の合格要件と言えば、国語と算数の力。あって当たり前と言いましょうか、この二科目でつまづくようであれば合格はままならない。そのレベルの子の「国語…

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『親という人間』

「モンスターペアレント」、これは教員達が教育現場に理不尽なクレームをつけてくる親に対して使い始めた言葉です。転じて最近は常識外れな親に対して使われるようになって…

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『見直しができない子供』

「見直しの仕方が分からない?」 子供がこういうことを言うケースは間々あります。 ケアレスミスを起こしてしまう子供を咎めて注意したら、この手の言葉で応戦してきたり…

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いつもいつも選挙結果にはガッカリ

いつもいつも選挙結果にはガッカリ

 第二次安倍政権以降、ちょっと昔の自分自身がそうだったけど、毎度毎度の選挙結果に失望して、「もうこうなったら自分自身に依るしかないから、しっかりと足元見ながら生きていこう」、なんて気になってしまってた。今回の都知事選が終わった後もこの手の書き込みがSNSに散見された。
 政治に期待しない、世の中の雰囲気を気にしない、まぁ厭世的になるのはよく分かるけど、『自立した生活』については少し考えるべき余地が

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ハルキスト濱口竜介の饒舌と共時性 〜『偶然と想像』〜

ハルキスト濱口竜介の饒舌と共時性 〜『偶然と想像』〜

 遅ればせながら観てまいりました。見終えたタイミングでちょうど「ドライブマイカー」もリバイバル上映されてたので、日を開けてから見返しに行ってまいりました。
 何と言いますか、濱口くんの若さにも困ったもんです。素晴らしい才能ですね。
 本作も、自作脚本を滔々と演技者達に読ませる技術は見事の一言。ほぼ脚本完成で出来上がってる作品を、そこからまた役者達に演技をつけるところで更に完成度が上がる。脚本は当て

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『ワクチンと若者』

『ワクチンと若者』

 コロナが落ち着いて、あまり皆さんがギスギスしてないこの時期だから、一言書いておこうと思います。

 ちょうど医療関係者にワクチンが行き渡り始めた4月の終わりごろ、一人の元教え子から切迫した口調で、
「先生、ワクチン打たんどいてね」
と言われました。
 打つべきでないとする理由も聞きました。流言飛語の範疇を越えないものでしたが、一言引っ掛かった言葉があります。私が多少反論したことに対して、

「じ

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『映画的な映画 ドライブ・マイ・カー』

『映画的な映画 ドライブ・マイ・カー』

(ネタバレなしです)

 大きな賞を獲ったって、私ぐらいのレベルになるとそんなことで作品の評価には影響はされんよ!
 なんて、当たり前のようにアジア映画が主要映画賞を獲るようになってしまうとついついそんな意気込みで見てしまう。だが、エンドロールに暗転した瞬間、止めどもない涙が溢れて仕方がなかった。
 素晴らしい作品、傑作だ!

 長尺ものの日本映画に多いのは、連続ドラマタイプで、決して面白くないわ

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『戦場のメリークリスマス』

『戦場のメリークリスマス』

久々のnoteは映画について書きました。リバイバル上映されたこの機会に長年の想いを書き綴ってみました。

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 今回のリバイバル上映で新たに書かれた多くのレビューを読むことができた。大方シネフィルの皆さんの評判も良く、世代を超えて受け容れられる傑作であると再確認できて嬉しい。
 ただ、若い人達のレビューにはBL映画としての受け止め方が非常に多く、少し面食らうところもある。しかもベタなBL

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進学校のジェンダー意識

進学校のジェンダー意識

「ラサールが共学なんてなるはずないよ」

男子校である鹿児島ラサール高校に通う教え子達が言った言葉です。
会話の内容をざっとかいつまんで書いてみると、

 今の世の中、急速にジェンダー意識の変化が進んでるし、この先男子校出身はそれだけでディスアドバンテージになるかもしれんよ

 何でですか?

 自分も男子校出身だからよく分かるけど、卒業直後は自分と女性の違うところばかりが目に付いて異性を必要以上

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『利便性向上が広げる教育格差』

『利便性向上が広げる教育格差』

 3月12日付、西日本新聞の記事です。九州新幹線開通10年を記念した特集記事です。見出しにあるように、九州新幹線の恩恵を被る人を引き合いに出して新幹線がいかに地域社会への貢献をしてきたかが綴られています。

上のリンクは有料記事なので全文が読めないので少し抜粋して引用させて貰います。(引用文中の「付設中」は「附設中」の間違い)

付設中には女子寮がなく、下宿も認められていない。両親は共働きで転居も

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『素直に喜べない受験の心理』

『素直に喜べない受験の心理』

 福岡堅樹選手の順天堂大医学部合格が報告されました。順天堂大医学部と言えば国公立大学を含めた 医学部の中では最難関の部類です。本当に凄いことです。ラグビーをしながら受験にも取り組み結果を出す。ある意味で偉業とも言えそうな事ですし、本人の知名度もあって大々的に報じられました。それだけ多くの人の耳に届くニュースになりました。

 「マジに福岡堅樹はないわぁ〜」

 受験生の一人が私に言ってきました。私

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『すばらしき世界を垣間見る---映画すばらしき世界について』

『すばらしき世界を垣間見る---映画すばらしき世界について』

日頃は映画にヒントを得た教育論も書きますが、今日は少し教育から離れてみたいと思います。
現在公開中の映画「すばらしき世界」。もうご覧になった方もいらっしゃるでしょう。この映画の監督は西川美和さん。私は彼女の映画がとても好きです。その愛が溢れてしまい思わずラブレターのような映画評を書いてしまいました。ネタバレは無いので宜しければ映画のご覧の前、またはご覧の後に!

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「すばらしき世

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『医学部受験の病床逼迫」

『医学部受験の病床逼迫」

 私立医学部の一般前期試験がほぼ一段落つきました。連なる受験、一次合格から二次試験受験。または合格発表済みの補欠合格待ちなど、受験生を抱えておられるご家庭ではストレスフルな毎日を過ごしていらっしゃることと思います。場合によっては生き地獄のような時間かもしれません。お察し申し上げます。
 ご存じの通り未曾有の医学部人気です。ここ数年で頭打ちしたと言われながらも高止まりしてます。入学定員がおよそ900

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『繋がりたい子供たち』

『繋がりたい子供たち』

Zenlyってアプリを知っていますか?

 中学生や高校生と年がら年中顔を付き合わせていると、彼ら彼女らの文化圏にも触れるわけで、驚かされることもしばしば。今、高校生の間で流行ってるのはこのZenlyという位置情報アプリ。このアプリを共有しておくと、共有した者同士が互いにどこに居るかが分かる代物です。(厳密に言うと東京あたりじゃもう1、2年前に流行ってたらしいです)
 カップルでお互いの居場所を把

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『寝る子は育つ』

『寝る子は育つ』

 私は小学生の教育相談をする時に必ず睡眠の話をさせて貰います。さてさて、「子供と睡眠」。成績と関係があるかもしれませんよ。しかし、成績は後回し。これだけは真っ先に言っとかないと!と思えることがあります。

不登校になってしまう子供には圧倒的に夜更かししてきた子供が多いです。

 そりゃ遅寝してたら不登校になるだろう、って現在の習慣の話ではありません。幼児期から就寝時間が遅い子供たちのことです。

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『クリスマスと中二病』

『クリスマスと中二病』

 クリスマスの時期に何の気無しに、
「サンタクロースっていつまで信じてた?」
って子供たちに聞くと、意外な反応が返ってくることがあります。
 意外と言うのは、小学5、6年生でもサンタクロースの存在を信じてると言うのです。反応の仕方は様々で皆が皆完全に信じきってるわけではないですが、「親がプレゼントを用意してくれてる」と断言すると異常なくらいに幻滅する子がいます。
 これを読んでる人の中には、「何も

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『国語が弱い』

『国語が弱い』

 難関私立中学受験の合格要件と言えば、国語と算数の力。あって当たり前と言いましょうか、この二科目でつまづくようであれば合格はままならない。そのレベルの子の「国語がちょっと苦手」、「算数がちょっと苦手」という言葉は謙遜にしか聞こえないですし、それは程度の問題であって高いレベルに対応する力への自分自身が感じてる物足りなさを表す言葉です。
 
 今日はこうした話ではなく、もっと一般的な国語の勉強につい

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『親という人間』

『親という人間』

「モンスターペアレント」、これは教員達が教育現場に理不尽なクレームをつけてくる親に対して使い始めた言葉です。転じて最近は常識外れな親に対して使われるようになってきました。様々な常識外れな親の行状がマスコミなどで紹介されてます。これらは多少興味本位に取り沙汰されてるようですし、個人的には不寛容で世知辛い高齢社会が、子を持つ親に厳しすぎる目を向けてるような気がします。

 私のような個人のサービス業の

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『見直しができない子供』

『見直しができない子供』

「見直しの仕方が分からない?」

子供がこういうことを言うケースは間々あります。
ケアレスミスを起こしてしまう子供を咎めて注意したら、この手の言葉で応戦してきたりします。

誤答した計算問題の検算をさせてたら、いつまで経っても答が直らない子供がいます
たいがいの場合、自分のやった計算を思い込んでしまい同じ間違いを繰り返すことになりますが、それを含めてどこに問題があるかというと、答から問題へ遡ること

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