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案山子の独り言
2022年6月30日 16:35
線香花火は儚いと婆やはいつも言うけれど私はそうは思わない小さいながらもパチパチと四方八方火を放ち落ちる間際は火の玉作り見事綺麗に地に落ちるどこが儚い花火だと婆やに聞いてみるけれど婆やはにこにこ笑うだけ儚い意味がわからんと姉さんけらけら笑いおるどうしたらわかるかと婆やに聞いてみるけれど婆やはにこにこ笑うだけ子供が知らんでいいものと姉さんけらけら笑いおるわからない
2022年6月28日 20:29
綺麗に咲いていたお花見たらしおれておりました儚い命と思っていたらあなたが私を見てくれて綺麗と思うてくれましたただそれだけで十分ですとお花は私に言いました翌朝気になり見てみると朝日の当たる庭先で静かに枯れておりました
2022年6月27日 18:34
アスファルトに咲くお花うだるような暑さにも踏まれそうな危険にもめげずに花を咲かせてる道ゆく人には目の保養灰色の道には彩りをなんて立派なお花だと思って見たら鼓草ここで生きると決めている風に揺れては爽やかに黄色いお顔が笑ってる
2022年6月26日 20:26
空を自由に飛ぶ鳥よ海を自由に飛ぶ鳥よ忘れてはいけないよ陸があっての自由だよ忘れてはいけないよ心があっての自由だよ
2022年6月25日 16:30
私が鈴を鳴らしてもあなたの心に届かないあなたが鈴を鳴らしても私の心に届かない鳴る鈴音がきれいでもふたりの心に届かない心に届く鈴の音はどういう音だったろか錆びた鈴を眺めては思い出せない私です
2022年6月24日 15:12
暗闇でほのかに光る蛍達暗闇で蛍に群がる私達自由に闇飛ぶ蛍達闇ですくむ私達闇では所詮人は蛍に及ばない蛍の魅力に及ばない命短くも蛍のように闇を自由に飛びたいなほのかに光って飛びたいな
2022年6月22日 18:25
忘れないあなたがしてくれたことどんな姿になったとしてもあなたが私にしてくれたこと決して 絶対 忘れないお願いどんな姿になったとしても私が忘れていないことを忘れないでいてほしいお願いもうすぐ忘れてしまいそうだから
2022年6月21日 17:57
朝日が楽しく見えるのは楽しい心でいるからよ夕日がさみしく見えるのはさみしい心でいるからよ見えるものが同じでも心によって見える景色は違うのよ
2022年6月19日 21:50
11:55 時計が止まった電池が全てを出しきって見事お役目終えました人に尽くした一生は突然幕を閉じました人も電池と同じよう蓄えられた人力を次から次に使ってる私が全てを出しきってお役目終えるその時はあの時計と同じよう突然やってくるのかな人力残量大切に生きていこうと思います
2022年6月18日 22:10
どこまでやるべきかひとりつぶやく昼下がり見てた地蔵がこう言った饅頭にカビがはえるまでカビがはえてはもう食えぬごまかし食っても腹壊しろくなことになりませぬカビは何だと聞いてみるカビは「飽き」と思し召せ私の持ってる夢饅頭カビははえていないかとよく見てみるとあちこちにカビがはえておりました
2022年6月17日 05:37
これは真実否定しても批判しても拒否してもやりきれないね悲しいね寂しいね虚しいねでも これが真実しばらくは目を閉じていよう涙はあふれるだろうけど
2022年6月16日 06:35
道を間違えたから座る席を間違えたから取るものを間違えたから言うことを間違えたから間違えたから 今の私がある今が決して悪くないのならそれら間違えは間違えじゃなかったのかもしれない
2022年6月15日 05:18
晴れた夜はお外出て暗いお空で星集めポケットいっぱい詰め込んで帰って出してはみるけれどあんなにキラキラしてたのにまるでただの石っころいつもいつも石っころお家の明かりを消したとてキラキラ光ることはない暗いお空にあればこそ星はキラキラ光るものその場所にあってこそ輝けるものもあるんだよお空に返せばまた光る婆やに言われて返したらキラキラ光だしました
2022年6月14日 04:38
夕日が全てを包んでく畑も山も お家も花もみかんの色で包んでくなんて優しい色だろうなんて温かい色だろうなにを拒むこともなく只々柔らか包んでく泣きべそ顔もそのまんまみかんの色に包まれるどしたらみかんの色出せる強くなけりゃだめだろか泣きべそじゃだめだろか夕日のようになれるかな夕日のようになりたいな