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テロ学の基礎講座①――テロを4つにカテゴライズする
10月29日の「テロ審議会」では浅沼委員長刺殺事件(1960年)から和歌山爆弾投擲事件(2023年)までに起きた12のテロ事件について議論する。 https://talkingbox2022.com/1…
黒ヘル文学の最高峰、ついに発売!
『黒ヘル戦記』、全国書店で発売!
老舗左翼誌『情況』にて連載された本格革命小説『黒ヘル戦記』が発売されました。版元は連合赤軍や鈴木邦男の本の出版社としてお馴染みの彩流社です。1980年代から90年代にかけて「愛」と「革命」と「暴力」に生きた学生たちの姿が蘇ります。
目次
第1話 詐病
第2話 ランボーみたいな人
第3話 フラッシュフォワード
第4話 ボクサー
第5話 秘密党員
第6話
池田伸哉写真集「ソビエト社会主義共和国連邦の冬」
池田の写真集に書いた「解説」の入稿原稿が出て来た。池田の誕生日を記念してアップする。
池田写真集 解説
今はなき祖国ソ連邦の思い出
「天才」と呼ばれる写真家との出会い
池田伸哉と一緒にソ連を回ったのは1986年の12月から1987年の1月。12月の20日頃、新潟空港からハバロフスクに飛び、シベリア鉄道でイルクーツクに行き、そこから飛行機で中央アジアのサマルカンドへ飛び、そこからまた飛行機
『黒ヘル戦記』の背景について
『黒ヘル戦記』は、季刊誌『情況』の2020年冬号(1月号)から2022年夏号(7月号)に渡って掲載された連作小説である。
『情況』は1968年創刊の老舗雑誌。表紙には「変革のための総合誌」と書いてあるが、ようは、革命的左翼の業界誌である。読者は活動家と公安関係者、各国の情報部員。
『情況』はそのような媒体なので、この小説もその道のプロのために書かれている。そのため、革命的左翼とは縁のない一
テロ学の基礎講座①――テロを4つにカテゴライズする
10月29日の「テロ審議会」では浅沼委員長刺殺事件(1960年)から和歌山爆弾投擲事件(2023年)までに起きた12のテロ事件について議論する。
https://talkingbox2022.com/1472/e20231029/
それで、TakingBoxの告知ページには12のテロが並んでいるわけだが、こうやって並べてみると、テロが4つにカテゴライズできることがわかる。
1 要人テロ
権
テロリスト異聞――山上徹也事件の「犯行の動機」を考える
山上徹也の事件から一年が過ぎている。が、私には今もこの事件の輪郭が掴めない。山上徹也の生い立ち、家庭環境、統一教会との関係などについてはこの間の報道でわかったが、肝心の「犯行の動機」が見えてこないのだ。
山上の犯行の動機としては「家族と自分の人生をめちゃくちゃにした統一教会への恨みから、統一教会と関係の深い安倍元首相を狙った」という説が広く流布されている。
が、この説には飛躍がありすぎる。「
ルーツを訪ねる旅(私だけかもしれないレア体験)
去年の5月のことである。玉川上水の起点を訪ねる旅をした。玉川上水は多摩川の源流から四谷まで続く水道路。1653年、江戸に住む人々の水源として造られた。太宰治が身を投げた川としても知られている。
私をこの旅に誘ったのは、『東京発 半日徒歩旅行』(2018年、山と渓谷社)という本である。この本は東京から半日で行って帰ってこられる小さな旅のガイドブックで、私はこの本を買ってから、月に1、2回、この本
信長、秀吉、家康の出てこない歴史書――『対論 1968』(笠井潔、絓秀実、外山恒一)
上の写真は「鳥になった塩見議長と人民」
(以下、ネタバレあり)
一気に読んだ。とっても面白かった。
私も職業柄(どういう職業か?)、1968年本はかなり読んでいる方だが、外山恒一がまとめたこの1968年本は、これまでに読んだ、どの1968年本とも違った。
冒頭部分で外山は本書の語り手、笠井潔と絓秀実をこう紹介している。
「笠井氏は党派の、しかも指導者クラスの活動家だ。共産主義労働者党という、