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歴史考察

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歴史について考察した記事をまとめています。
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2023年10月の記事一覧

宮下英樹さんの描く「三十年戦争」

宮下英樹さんの描く「三十年戦争」

1618年から1648年の三十年、
ヨーロッパ、主にドイツで戦われた戦争!
「三十年戦争」と呼ばれます。

日本史で言えば、
1615年に大坂夏の陣、1616年に家康死去。
家康が死んだ頃に始まった。
1638年には島原・天草一揆。
1651年に三代将軍家光が亡くなり、
第四代将軍の家綱が就任した。
幕府が盤石になった頃に終わった。

日本では初代家康、二代秀忠、三代家光、
江戸幕府の基礎が固まる

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「縁」と本 ~えんとほんとえほん~

「縁」と本 ~えんとほんとえほん~

大人になってから選び出した本は、
ある程度自分の選択が含まれているもの。

一方で子どもの頃に巡り合った本は、
自分の選択はそこまで大きくなく、
「縁」によって出会うことが多いもの…。

そもそも保護者が本が好きかどうか、
子どもにどんな本を触れ合わせようと
考えているのか、
それとも放任、ノータッチか、
そんな意向にも左右されますよね。

私は、どちらかと言えば本が好きで、
保護者も本を積極的に

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悲喜こもごものドラフト ~人材を引き出す~

悲喜こもごものドラフト ~人材を引き出す~

2023年のドラフト会議は
10月26日(木)でした!
本記事では「ドラフト」について書きます。

ドラフトと言えばどうしても私は
プロ野球の「小池秀郎(ひでお)」投手が
8球団から指名された1990年の
ドラフト会議を思い浮かべてしまいます。
(ネタが古くてすみません)

西武、ヤクルト、阪神、ロッテ、
中日、広島、日本ハム、近鉄、という
1989年の野茂英雄投手に並ぶ8球団指名!

くじ引きで

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松平頼徳の悲劇 ~宍戸藩の運命~

松平頼徳の悲劇 ~宍戸藩の運命~

茨城県の笠間市、その駅である
「笠間駅」と「友部駅」の間に、
小さな駅があります。

宍戸駅です。ししど。

ここには江戸時代に「宍戸藩」という
小さな藩がありました。
本記事では、この宍戸藩にまつわる
切ない話を書いてみます。

そもそもが「水戸黄門」で有名な
水戸藩の第二代藩主、
徳川光圀にまつわる藩です。

以前は秋田氏という一族がいましたが、
奥州の三春(福島県三春町)に
転封になりまして

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愛憎渦巻く天狗党 ~幕末水戸藩の内乱~

愛憎渦巻く天狗党 ~幕末水戸藩の内乱~

天狗と言えば鼻の高い、人を超越した者!
赤ら顔、山伏の恰好で葉っぱを持って、
空を飛んだりするイメージ…。

しかし江戸時代の末、幕末には
「天狗」が各地に現れました。
と言っても、本物の天狗ではない。
「水戸天狗党」です。

本記事では、この天狗党の争乱を
書いてみたいと思います。

そもそもは水戸藩の第九代藩主に、
徳川斉昭(なりあき)が
就任したところから端を発しています。
斉昭の兄、第八代

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財政難の水戸藩 ~松波勘十郎と藤田東湖~

財政難の水戸藩 ~松波勘十郎と藤田東湖~

御三家の一つ「水戸藩」は、常に財政難でした。

なぜかって?
水戸黄門、義公とも呼ばれる第二代藩主、
徳川光圀がビッグプロジェクトを始めたから。

『大日本史』の編纂事業です。

…本来、一藩が単独で行う事業ではない。
現在のようにネットもChatGPTもない。
全て人力で調べて書かなければいけない。

1657年に編纂事業が始まりました。
終わったのは?
1906年(明治39年)のことでした。

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HRCとMSA ~以前は「普通」ではなかった~

HRCとMSA ~以前は「普通」ではなかった~

「ひ・ろ・し」と「み・さ・え」で覚えます。
某有名漫画(アニメ)の夫婦の名前。
クレヨンが、しんちゃん、とする作品ですね。

何の話かと言いますと、
ここ六十年(未来を含む)で
『世の中(日本)に普及してきたもの』の
頭文字です。

本記事では順番に描いていきます。

◆1970年代:ひ:H:Highway
◎ハイウェイ(高速道路)

expressway、と書くのが正式かも
しれませんけれども、

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短編小説『キャリアの寺子屋、あなたのおそばに』

短編小説『キャリアの寺子屋、あなたのおそばに』

富士には月見草がよく似合うそうだが、
筑波山には、蕎麦がよく似合う。

私は、坂道を駆け上っていた。
日曜の昼。あいにくの雨である。
脱輪するのでは、と冷や冷やしながら
低速ギアで、狭小な道路をひた走る。

集合時間は、午前11時であった。

余裕はある。…はずだった。
しかしこの山道を突破できるのか
いささか不安で、早めに家を出てきて
正解だ、と思った。
一回でたどり着けるか不安だった私は
一度

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長編小説『凸凹バラ「ストロングリリーフ」ミシェルとランプ』連載開始のお知らせ

長編小説『凸凹バラ「ストロングリリーフ」ミシェルとランプ』連載開始のお知らせ

『凸凹バラ姉弟 ミシェルとランプ』の続編です!

LinkedInの「会社(団体)ページ」
「実用地歴提案会ヒストジオ」にて
2023年10月より連載開始します。
noteにも転載していきます。

よろしければ
ぜひお読みいただければ、です。
(この機会に
フォローまでしていただければ
とても嬉しいです…)

日々、少しずつ投稿していきます。
全6章の構成なのですが、
第5章までを一般公開します。

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一口に技術と言っても…

一口に技術と言っても…

テクニック・スキル・アート・テクノロジー!

…全部「技術」と訳される。
もちろん、アートは「芸術」や「美術」、
テクノロジーは「科学技術」と
訳されることが多いのですが。

いったい、何が違うんでしょう?

日本人は日本語で何となく
「わざ」「匠の職人」「スキルアップ」
などと、ほわほわっとした理解で
使いがちなんですが(私自身も含めて)

調べてみますと、
特に元々の英語から考えれば
語源も意

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クリエイト、アート、ビジネス

クリエイト、アート、ビジネス

「創作」と「芸術」と「商売」について…?

本記事では、この重なり合いつつも
違いがある三つの言葉について、
私が考えたことを書いてみます。

まずは、カタカナ英語ですので
元の英語から考えてみましょう。

◆クリエイト:create

「create」は、ラテン語のcreatusから
派生して生まれた言葉です。
作る、生み出す、引き起こす、という意味。
神が新しいものを「創り出す」。

cres

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水島新司さん:クリエイター・バーサーカー伝説

水島新司さん:クリエイター・バーサーカー伝説

2022年の1月、水島新司さんが亡くなりました。
82歳でした。

代表作は『ドカベン』『野球狂の詩』など。
…野球狂!
まさに、水島さんの生涯を表現するのに、
この言葉ほどふさわしいものはありません。

野球漫画を描く人は数多くいらっしゃいますが、
名作を連発できる人は、少ない。
水島さんは、そのお一人でした。

本記事では、水島新司さんを紹介します。

彼の作品は『ドカベン』だけではありません

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流麗なる一族 ~服部良一さんから百音さん~

流麗なる一族 ~服部良一さんから百音さん~

NHKの朝ドラでは『らんまん』の次、
2023年10月から『ブギウギ』が始まります!

本作のヒロインは、
「東京ブギウギ」の笠置シヅ子さんを
モデルにした「花田鈴子」です。

演じるのは、趣里さん。

水谷豊さんと伊藤蘭さんのお子さんです。
四歳でクラシックバレエを習い始め、
怪我でバレリーナの道を断念するも
「アクターズクリニック」という
演技学校で役者の道を自ら志して、
ついに朝ドラヒロイン

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