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後でじっくりと読みたい、読み返したい、手元に置いておきたい作品たち💝
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2024年6月の記事一覧

ライターだけじゃない。自分に合った、書いて生きていく方法を見つける。

ライターだけじゃない。自分に合った、書いて生きていく方法を見つける。

私は、昔から本を読むことが好きだったので、作家やエッセイストにすごく憧れていました。

憧れてはいたものの、才能もなく、なれるわけがないと早々に諦めたのですが、でも、何とかして書くことには関わっていたいと思い、29歳のときにライターになりました。現在、ライター歴18年です。

これまでの実績や経歴は、個人のサイト(↓)にまとめていますので、よろしければご覧ください!

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チョコミント

チョコミント



1プラスチック。

この短い渡り廊下を、限りなく長く感じる切なさ。嬉しさよりも恥ずかしさが勝って、素直になれない気持ちと、それをわかってくれない彼の横顔。


私はそんな恋愛をしたことがないし、甘い恋を味わうことなく死ぬことが、悲しい人生だとも思っていない。




私はサチノ。第一志望校に合格してから、東京で一人暮らしをしている17歳の高校生。そして、負け犬臭をプンプンさせた中年男に、下着を

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【知られざるアーティストの記憶】第80話 様々な愛

【知られざるアーティストの記憶】第80話 様々な愛

Illustration by 宮﨑英麻

*彼は何も遺さずにひっそりとこの世を去った。
知られざるアーティストが最後の1年2ヶ月で
マリに遺した記憶の物語*

→全編収録マガジン
→前回

第11章 決断

 第80話 様々な愛

三畳の居間にキラキラと差し込むまだ淡い朝日が、砂壁の色とざらざらとした質感を最もありのままに跳ね返すので、マリは普段は居ることのない時間帯にこの部屋にいるのだというこ

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【知られざるアーティストの記憶】第79話 真夜中の話し合いと、早朝の話し合い

【知られざるアーティストの記憶】第79話 真夜中の話し合いと、早朝の話し合い

Illustration by 宮﨑英麻

*彼は何も遺さずにひっそりとこの世を去った。
知られざるアーティストが最後の1年2ヶ月で
マリに遺した記憶の物語*

→全編収録マガジン
→前回

第11章 決断

 第79話 真夜中の話し合いと、早朝の話し合い

マリはこのとき夫に伝えようとした唯一の言葉を、喉から解き放つことに苦心して、約30分間も逡巡した。
「え、なに?どうしたの?」
時々、しびれ

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余計なお世話?

余計なお世話?

 ちゃりれれさん

 コメント欄に入り切らないので、ここで少し失礼しますが。。。

 ずーと記事読ませて頂いて、まあ人生色々で、人それぞれ事情も運命も在って。

 本来ちゃりれれさんに限らないのですが、ここは的絞りまして。

 これも的外れかも知れないけど、ちゃりれれさんの幼児、子供の頃の体験って、

 かなり過酷(って言うのかな?)ですよね。

 あんまし、よその話しって、聞いたことが幸いなのか

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【知られざるアーティストの記憶】第78話 マリの自転車とシャンソン

【知られざるアーティストの記憶】第78話 マリの自転車とシャンソン

Illustration by 宮﨑英麻

*彼は何も遺さずにひっそりとこの世を去った。
知られざるアーティストが最後の1年2ヶ月で
マリに遺した記憶の物語*

→全編収録マガジン
→前回

第11章 決断

 第78話 マリの自転車とシャンソン

マリは自分の自転車を、普段はカバーをかけて自宅の壁際に沿わせて停めていた。しかしその日は、あとでまた使う予定があったのか、片づけるのを横着して塀の外側

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【知られざるアーティストの記憶】第77話 違った感情

【知られざるアーティストの記憶】第77話 違った感情

Illustration by 宮﨑英麻

*彼は何も遺さずにひっそりとこの世を去った。
知られざるアーティストが最後の1年2ヶ月で
マリに遺した記憶の物語*

→全編収録マガジン
→前回

第11章 決断

 第77話 違った感情

彼は深刻な不眠に悩んでいた。マリは三男の保育園に向かう途中にある漢方内科のF医院に彼を連れて行ったが、やはり抱えている病気が病気なだけに、かかっている血液内科の主治

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【知られざるアーティストの記憶】第76話 『郭林新気功』の功罪

【知られざるアーティストの記憶】第76話 『郭林新気功』の功罪

Illustration by 宮﨑英麻

*彼は何も遺さずにひっそりとこの世を去った。
知られざるアーティストが最後の1年2ヶ月で
マリに遺した記憶の物語*

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第11章 決断

 第76話 『郭林新気功』の功罪

マリにとって見慣れない、伸び切った無精髭を蓄えたまま帰宅した彼は、帰るなりすぐにそれを剃り落とすことはせず、翌朝にやっと見慣れた姿に戻った。

入院してい

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スパルタ恋愛教室【2024年創作大賞感想文】

スパルタ恋愛教室【2024年創作大賞感想文】

ネット記事を読むと歳の差恋愛が流行っているとのことで、この度の感想文は、
ちゃりれれさんの短編『パラレルワールド』
note公式に選ばれたこちらの小説。

どのような内容か、ざっくり紹介すると、

上記から推測すると、
歳の差男性が落ち込んでいるのを
主人公は慰め、距離が縮まったのだと思う。

ところが

「また連絡するよ!」
このLINEから主人公の葛藤が始まる。
相手を待てば良いのか、自分から

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【知られざるアーティストの記憶】第75話 ダージャの愛のことばと気功

【知られざるアーティストの記憶】第75話 ダージャの愛のことばと気功

Illustration by 宮﨑英麻

*彼は何も遺さずにひっそりとこの世を去った。
知られざるアーティストが最後の1年2ヶ月で
マリに遺した記憶の物語*

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第11章 決断

 第75話 ダージャの愛のことばと気功

彼の入院に時を同じくして連発されたダージャの愛のことばは、このときのマリの心に渇望されていたかのようにヒットし、染み込んでいった。それは、マリがそれ

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三年間。no+eの街の路地裏で「なんのはなしですか」と叫んでいた。

三年間。no+eの街の路地裏で「なんのはなしですか」と叫んでいた。

皆様ご存知の通りnoteの街の世界には、このような言葉があります。

だれもが創作をはじめ、
続けられるようにする。

この言葉を真摯に受け止め、且つ真面目に本気で力の限り三年間かけて、ありとあらゆる方法でこれを実践した話を書きます。

真実か嘘かの言及も致しません。強いて言うならば「なんのはなしですか」と感じていただければと願います。

はじまりは一つの言葉でした。「なんのはなしですか」という言

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働き方改革

働き方改革

40年も前に、上司が言った言葉があります。 
仕事はなぁ、楽しくやるもんだ。 
人生の三分の一を費やす時間を嫌々過ごしても何も良いことは無いぞ。  

今思うと、真理だと思います。  

その言葉のおかげで、 
心臓が止まったり、腎不全になったりしましたが、 
笑って生きてこれましたし、 
リタイアした今も、昔の思い出を記事にしたりしています。 

当時、20代だった自分はある意味、とても覚えるこ

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自分の事を“ 頑張らないと認めてもらえない ”って思っていると、
頑張っても頑張っても、認めてくれない状況がやってくるらしい。

もうそんな前提を捨てて、“ 何もしなくても、価値があるらしいよ ”って、
自分に優しく声をかけてあげる。
“現実”は“自分の思いの投影”って話。

【知られざるアーティストの記憶】第74話 テラクウォーツとケマンソウ

【知られざるアーティストの記憶】第74話 テラクウォーツとケマンソウ

Illustration by 宮﨑英麻

*彼は何も遺さずにひっそりとこの世を去った。
知られざるアーティストが最後の1年2ヶ月で
マリに遺した記憶の物語*

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第10章 5度目の入院

 第74話 テラクウォーツとケマンソウ

2021年12月30日。マリはアマと名乗る友人の家にテラクウォーツを買いに行った。買うことを決意した理由の一つは、メイが施してくれたこの不思

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