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暮らしの中で美味しかったもの(2022年度)
※RTで繋いでいる暮らしの中の美味しいもの記録を2022年度版でnoteにまとめました。 引用 青乃Twitter https://twitter.com/aonokenk
一人の怠慢な中年の「萌え」の始まりと葛藤と「猿の根付」
家に帰る途中で、くたびれた。
乗り換えの電車に乗るのさえも、億劫になってしまった。
寄り道をして喫茶店で一服していたらば、隣席で熱烈に、「推し」とその「萌え」のポイントについて語る妙齢のご婦人方の声が聞こえてくる。
ご婦人の推しはどうやら、とある漫画の登場人物だ。
妙齢で二次元萌えとは業の深いことよ、と物知らずに思うが、結局愛のあるファンほどプレゼンに最適な人物はいない。
私は自然に耳をそば
春の夜と、異形の者たち
春がくる。
乾いた冬の空気は、少しずつ湿気を帯びていく。
一雨ごとに春に近づくのが分かる。
雨は、土の匂いを、部屋にいる私まで運んでくれる。
今日は春の匂いがする、そう思うが、何も言わない。
忙しいと口に出す人は仕事ができないと思われるらしい。
2月の私は無言であった。
人生という限られた時間の中での仕事と余暇のバランスは難しい。
すぐに余暇に偏ってしまい仕事の時間が足りなくなる。
うっかり口
梶井基次郎著「冬の日」読書感想文
梶井基次郎の小説を数作しか読んでいませんが毎回良いなと思います。
作中の堯は病を持っていて、更にそれが人に伝染る病で、亡くなっていく過程も身近な人を通して知っています。
(引用)
俺が愛した部屋。
(中略)
がしかしそれも、脱ぎ棄てた宿屋の褞袍がいつしか自分自身の身体をそのなかに髣髴させて来る作用とわずかもちがったことはないではないか。あの無感覚な屋根瓦や窓硝子をこうしてじっと見ていると、俺は
ブーメランが突き刺さる
大学時代、映画サークルに所属していたことがある。
そのサークルでは、「人より多くの本数を見ている」ということがステータスであり、それがマニアックであるほどに良いという謎の習わしがあった。
映画批評と称したミーティングのような集まりが妙に殺伐としており、一年の私は思ってたのと何か違う…の連続であった。
今思い出しても相当偏った変な集団だったと思う。
最終的には内輪での恋愛沙汰が次々に起こりどんどん
日常雑感 「季刊 中年生活」
先日唐突にサントリーオールドのCMを思い出した。
「恋は遠い日の花火ではない」
田中裕子と長塚京三、2バージョンで何種類もある例のCM。
音楽は、あの有名なダンダンドゥーディダンのアレである。
後に歌詞がついていた気がする。あまりに有名すぎるその作曲家の名前は完全にど忘れしてしまった。
近頃覚えていることと覚えていないことのムラがひどい。
記憶力が低下しているくせに、やたらと昔のものを懐かしむこ
日常雑感 「毒入りスープのもと」
知人に顔を見るのが上手い人がいる。
私は顔相占いなどは信用していない。
データーを系統だててしまう時点で、どこか大雑把な気がする。
その人は系統にせずに読んでいる。
子供の頃に両親から、他人の様子をじっと見るのは無礼なことだと言われ、成程そういうものかと馬鹿真面目に従順に教えを守っていた私は全く人の顔が読めない。
顔を見ていないからである。
名前は覚えられるのに顔は忘れてしまうので、昔あった人