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音楽系記事

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自らの好きな音楽について書いた記事や、アルバムのレビューなどをまとめてみたマガジンです。
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スイート・ホーム

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「鯖街道」

若狭国、現在の福井県小浜市から、京都府京都市左京区の出町柳商店街に至る道「若狭街道」の事を指すそうだ。

更に言えば、現在の福井県嶺南地方から京都を結んだ街道全てを「鯖街道」という。

自動車や鉄道が普及する以前の話。

この街道で日々、色々なモノが京の都に運ばれていた。

若狭で取れた魚介類もこの街道で運搬されて京都に運ばれてたそうで。

その中で鯖も含まれており、主として運ばれて

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じわりと

じわりと

暑い。

暑くなってきた。

「梅雨の時候」なんて挨拶したが、あれは一時の気の迷い。

晴れてますやん。

かんかん照りですやん。

気温上昇中ですやん。

ムッチャ炭酸水美味しいですやん。

そう

ここ数日ですっかり夏に近づいた感じ。

やはり天気は分からないものだ。

こう暑くなってくると喉越しに「シュワッ」とした感触を味わいたくなる。

あのシュワッとした感触がたまらないんですよね~。

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酔った心地と共に

酔った心地と共に

最近めっきり吞む量が減った。

ついこないだそんなことを書いた。

だが

それ故にたまに吞むお酒の味は格別だ。

忘れた頃に思い出すかのようにして呑むお酒。

いつも以上に体内に染み渡る。

一口目。

鮮やかに。

二口目。

喉から胃に流れていく。

やがて

五臓六腑に染みわたり

一日の終わりの合図を告げる。

今日も一日ご苦労さん。

体内に流れていく魅惑の歓喜は全てを受け止めてくれる

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ルート66

ルート66

子供の頃…。

某国営局で放送されていた映像ドキュメンタリー番組に衝撃を受けたのを覚えている。

「映像の世紀 20世紀」

加古隆さんが作曲した劇伴音楽。

「パリは燃えているか」

「人間の持つ愚かさと素晴らしさの二面性を表現したかった」

加古さん自身のお言葉で、その言葉通りに20世紀に残された映像達と共に凄まじいインパクトを自分の中で感じた。

20世紀の人類の歩みを表すかのように、重く、

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SHOW TIME

SHOW TIME


・初めに
B.B.キングの過去記事

熱のこもった演奏がスピーカー越しに聞こえる。

華々しいホーン・セクション。
ジャズのようなこなれた洗練さを叩くドラムス。
上質な低音を放つウッド・ベース。

煌びやかさを磨き続けたバック・バンドを土台に、一人の男の声はどこまでも翔んでいく。

ゴスペルで鍛えた喉は、時にメリスマを効かせ情感たっぷりに、そして感情表現豊かに聴く者の心をとらえていく。

その声

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表現者

表現者

透き通るような青空だ。

素晴らしい。

文句なしの完璧な青空。

雲一つない澄み渡るような青。(いや、雲はあったな)

穏やかな気候。

毎日がこんな日であれば良いのに。

そうは都合良くは行かないのが世の常で。

まるで人の一生のように、
曇るし
雨が降るし
暑くなるし
寒くなるし
槍が降って……
っはこない。

そう、藤原道長が、月の満ち欠けだけは自分の力ではどうにもならないと和歌を読んだよ

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ロックン・ロール

ロックン・ロール

噛みつかれる。

犬にではないです。

音楽に。

心を鷲掴みにされる。

その表現ではちと弱い。

心を噛みつかれる。

ニュアンス的にはそちらの方が正しい。

勢いよくガブリと。

瞬間風速的に目の前を過ぎ去ってゆき、脳内に強烈なひずみを生ませ、アドレナリンを全開にさせる。

まあ何てご機嫌なバンドなんだろうと感じる。

2020年代のロック・アイコンとして全世界のフェスティバルなどで引っ張り

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R.H.C.P  in TOKYO DOME

R.H.C.P in TOKYO DOME


東京ドーム

2024年5月20日。

ついこないだのことだ。

記憶が鮮明な内に書き記そう。

何をって?

行ってきたんですよ。

東京ドーム。

読売ジャイアンツの試合?

いやいや

月曜日なんでプロ野球の試合はないっす。(移動日)

大物バンドが来日公演行ってたんですよ。

R.H.C.P

レッド・ホット・チリ・ペッパーズ

略してレッチリ。

えぇ、こないだ少しだけ記事みたいなもの

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バランス

バランス

バランス感覚の優れた女性。

そんなことをイメージする。

2020年に発売された「未来の懐古趣味」というタイトルがつけられたアルバム「フューチャー・ノスタルジア」で、その魅力にハマり一時大げさに言えばその作品を一日中聴いていたことがある。

デュア・リパ

その作品を発表した現代を代表するアーティスト。

未来と懐古という相反する価値観を「フューチャー・ノスタルジア」で巧みに表現し、新たなポップ

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レッチリ

レッチリ

来日するんですって。

どなたがですか?

レッチリです。

「レッド・ホット・チリ・ペッパーズ」

略して「レッチリ」。

この5月18日と20日に東京ドームで2デイズ公演を行うそうだ。

18日は土曜日ということもあってチケットは完売状態らしく、20日も残りわずかだそうで。

相変わらず人気高いんだな~。

まぁ、ファンとして嬉しいけどね。

レッチリのライブを観に行く人達の年齢層って何歳位な

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生きるということ

生きるということ

今日も一日が終ろうとしている。

今年も気付けば5月の半ばに差し掛かろうとしている。

早いものだ。

じきすれば今年も半分が終ってしまう。

そしてまた一つ歳を重ねる。

一年ってやつはまさしく「光陰矢の如し」ってやつなんですね。

全ての人に均一に時間は存在し、あっという間に目の前から過ぎ去っていく…。

「待てよ」、っと言って待ってもらえるのであれば何度でもそのセリフを言うのだが。

世の中

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【詩】 Bluesのように

【詩】 Bluesのように

見知らぬ土地の雑踏

ほんやりと浮かぶ街灯達

見知らぬ花の香り

見知らぬ人が流れた髪に手をやり

季節を婉然とつま弾いた

サクラはとうに散ることを止めて

宵の時を静々と迎えていた

月は明るく 注意深く  

その時を迎える

急いでいたはずの光の出口から

聞こえてくる…

闇夜に囁く銀飾の不可思議な音色

存在を主張し得ない強さをはらみ

異国の情緒を体に組み込んでいく…

エキゾチッ

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【詩】 友

【詩】 友

窓を開けると 緑が凪いでいた
鳥達が鳴いていた

穏やかな日差しが”今”を明瞭化していた

体内の流れが変わっていた
季節が進んでいたのだ

扉を開けると薄い雲が空を可視化していた
広く水平に遠慮がちに

まだ樹の下には影は存在していなかった

川辺には葦牙が生えていた
過去と現在をつなぐようにして

魚が勢いよく水面を跳ねる
幼き釣り人は何を思うのか

流麗に糸を引く川の流れに沿って
釣り糸は浅

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【詩】 風

【詩】 風

いつからだろう

静けさを受け入れ始めたのは

街と人々が混ざり合い
乾いた空気が支配していたあの頃

何も為す術なく 

ひたすら歩いてきた

どれ程歩いてきたか

歳月に不自然なほど語りかけ

幾重の道を歩んできた

やがて清明の時を迎え
世界の鼓動は賑やかで隆起していた

様々な色彩 様々な模様
美に対して かくも浮世は誠実であることか

だのに
独りでいる静謐さこそが私の全て

どれだけの

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