循環する祓えない穢れ
私の声が届かない。
こんなに近くにいるのに聞いてくれない。
私の耳はよく聞いているのに
まるで私が存在しないように相手は饒舌に喋る。
満足したら帰っていく、私の耳は声垢塗れ。
私の声を聞く人が現れた。
耳のしつこい汚れを取りながら
その人に饒舌に喋り倒す。
汚れが取れたので、私も帰る。
小汚くなった人は誰かを探すこともなく
部屋で鏡を見ながら涙で顔を洗う。
綿棒で声垢を拭い取り
染み込んだそれを筆に書き殴る。
読む人が現れた。
目に見えない錆や手垢も心に映す。
その人も刺激的に穢れていく。
錆びつく前に誰かを求めた。
私を見つけた。
脂塗れの人は心の腐敗を
一気に吐き出し
帰って行った。
私の耳はまた声垢に塗れた。
そして私はまた、、。
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メンヘラで引きこもり生活困窮者です、生活保護を申請中です。ガスも止めてスポーツジムで最低限の筋トレとお風呂生活をしています。少しでも食費の足しにしたいのが本音です。生恥を重ねるようで情けないのですがお慰みを切にお願いします。