#詩
コラボ作品『旋回、やがて飛び立つ鳥よ』
復活の狼煙を上げながら、小鳥は明日の方向を見ている。その嘴でノック、ノック、ノック。閉塞した扉を叩く。振り返った瞳はなにを語るのか。時間の脚は頭部を置き去りにして、立ち止まってくれない。抽象画のような羽根に、希望をひとつまみ。祈りを捧げて、自らをも救済するのだろう。白紙になった土地に、ちいさな鳥が舞い降りる。匂い立つようなことばを引き連れて、透き通った羽根を折り畳む。赤、青、黄、三原色……角度によ
もっとみる想い 【詩】【ポエム】㊵
桜が
ただ 晴れがましい花だったのは 幾つの時までだったのだろう
今
桜を見上げる私は
幸せそうに見えるのだろうか
この
混沌とした想いを
川面にできた 花筏と一緒に 全部 流してしまいたい
川よ 流れろ
花よ 流れろ
止まるな
何かを考える隙を与えぬ様
時と一緒に 流れてしまえ
【後記】
お花見に来ている人たちって、皆、幸せそうに見えますよね。
そう、み~んな、一人残らず。
でも、