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何度も読む

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何回でも読みたくなる個人的に好きな記事をまとめてます。
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#エッセイ

好きを仕事にって言うけど結局どういうことなのか

好きを仕事にって言うけど結局どういうことなのか

ハッとする言葉に出会った。

全くその通りだと思ってしまった。

わたしは書店でアルバイトしたことがある。

仕事は本当に楽しかったし、心の底から経験できてよかったと思っている。しかしこれを本業にしていきたいかと言われるとちがう。

なぜならわたしが好きなのは、本のお会計をすることでもなく、在庫を並べることでもなく

『本を読むこと』だから。

もう1つ例をあげたい。

わたしはカフェで正社員とし

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すべての別れは一時的なもの

すべての別れは一時的なもの

会社経営、採用やスタートアップ投資、コミュニティづくりなんかをやってると、たくさんの出会いや別れ、タイミングによる縁の無さなどを日々実感する訳だけど、僕は人との付き合いを短期的に考えてないので、別れ自体に対してそんなに悲観的ではない(死別は抜きにして)。5年10年、20年といったスパンでまた再開したり、共に仕事をしたりといったことは、全くもってある。これは歳を重ねて、わかってきたことでもある。

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忘れるという才能

忘れるという才能

風が吹けば、どうなるか。
桶屋が儲かる。

ご存知の通り、桶屋が儲かるのである。

すごい。
一見して意味がわからんのに、皆わかってんのが、すごい。

ところで「風が吹けば桶屋が儲かる」は、
十返舎一九が書いた東海道中膝栗毛という作品で書かれた話だ。

いいよね。十返舎一九。
一度は口に出して言いたい名前No.1だよね。

東海道中膝栗毛は作り話だけど。
元になった実話もあるとか、ないとか。
あえ

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One of them であること

One of them であること

“自分”という人間を一つのものとして考えるから、自分探しや自己実現なんてものを追い求めてしまう。見せ方なんて気にしてしまう。何者でもない自分、なんて現実を受け入れられず目を背けようとする。”本当の自分”なんて幻想で、あるのは自分という人間の生きてきた時間と状況の変化の積み重ねだけ。

“自分らしさ”みたいなものを内側から描こう描こうとするから、自意識や承認欲求ばかりが肥大化して、破裂しそうになる。

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弟が万引きを疑われ、そして母は赤べこになった

弟が万引きを疑われ、そして母は赤べこになった

高校から帰ったら、母が大騒ぎしていた。
なんだなんだ、一体どうした。

「良太が万引きしたかも」

良太とは、私の3歳下の弟だ。

生まれつき、ダウン症という病気で、知的障害がある。
大人になった今も、良太の知能レベルは2歳児と同じだ。

ヒトの細胞の染色体が一本多いと、ダウン症になるらしい。
一本得してるはずなのに、不思議ね。

「良太が万引き?あるわけないやろ」

ヒヤリハットを、そういう帽子

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「私なら、絶対に人を殺さない」のだろうか。

「私なら、絶対に人を殺さない」のだろうか。

「私なら、絶対に人を殺さない」

喫茶店でニュースを聞きながらそう話す彼女の目には、大きな正義への期待が詰まっていた。
もういつだったのかは正確に思い出せない。多分その時殺人事件があって、テレビでは連日犯人の生い立ちや性格、最近の生活などがあれやこれやと大きな声で話されていた。そんな時に、彼女はニュースを聞いて思い出したように事件の犯人の話をし始めたのだ。

正直、耳に聞こえのいい言葉ではなかった

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一時間かけてブラジャーを試着したら、黄泉の国から戦士たちが戻ってきた

一時間かけてブラジャーを試着したら、黄泉の国から戦士たちが戻ってきた

※下着のお話なので、苦手な方はご注意ください。

わりと、こだわりの強いタイプです。
でも、これだけは決めているんです。

「モテている女」のアドバイスにだけは、一切のプライドをかなぐり捨て、従うことを。

東にパーソナルトレーニングジムがあると聞けば、私財を投じて馳せ参じ。
西に3kg痩せ見えパンツがあると聞けば、半月間もやしをすすることになろうと手に入れる。

情報に振り回されすぎて、5日間絶

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SNSで死なないで

SNSで死なないで

中学生がヒッチハイクでアメリカ横断を試みて、ツイッター上でちょっとした騒ぎになっていた。ふつうに常識があればありえないほど危険な話だし、そもそも本人のツイッターやInstagramの投稿を遡るとまるで勇気と無謀を履き違えていて、どうしてこんな歪んだ認識をするに至ってしまったのか…とうろたえてしまう。

彼が正しいとか間違っているとか、それは一旦置いておいて(彼がしていることは間違っていると思うのだ

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