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中米と南米に関する本のレビュー集

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中米(中央アメリカ)と、南米(南アメリカ)とに関する本のレビューを集めてあります。
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#読書感想文

夜空と月の物語

夜空と月の物語

夜空と月の物語

 世界中の、さまざまな「月の光景」を写した、写真集です。
 写真と共に、世界各地の、月にまつわる神話や伝説が、紹介されています。

 とにかく、写真が美しいです。ぼーっと眺めているだけで、癒されます(^^)
 月にまつわる神話や伝説は、短く、やさしい言葉で書かれています。おかげで、読んでも疲れません。仕事で大量の文章を読んだ後でも、こういう文章なら、読んでほっとできます(^

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自然の神々―その織りなす時空

自然の神々―その織りなす時空

自然の神々―その織りなす時空

 世界各国の、さまざまな神々を紹介した本です。
 国や地域ごとではなく、機能ごとに紹介しているのが、特色です。天の神、海の神、鳥の神、山の神、石の神、といった具合です。
 題名にあるとおり、自然の中にある物や、自然現象の神ばかりが載っています。

 地域的には、非常に広い範囲の神々を取り上げています。
 日本、朝鮮半島、中国、モンゴル、インド、メソポタミア、

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衝撃の古代アマゾン文明―第五の大河文明が世界史を書きかえる

衝撃の古代アマゾン文明―第五の大河文明が世界史を書きかえる

衝撃の古代アマゾン文明―第五の大河文明が世界史を書きかえる

 少し前までの世界史の教科書には、必ず、「世界の四大文明」が、載っていましたね。
 ナイル川のほとりのエジプト文明、チグリス・ユーフラテス川のほとりのメソポタミア文明、インダス川のほとりのインダス文明、黄河のほとりの中国文明です。

 「古代文明は、大河のほとりに生まれる」という定説が、あったんですね。
 が、じつは、この定説は、

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爬虫・両生類ビジュアルガイド ヤドクガエル

爬虫・両生類ビジュアルガイド ヤドクガエル

爬虫・両生類ビジュアルガイド ヤドクガエル

 カエルの中の、ヤドクガエル科だけに特化した図鑑です。マニアックで、いいですね(^^)
 図鑑であるとともに、飼育法のガイドブックにもなっています。

 ヤドクガエル科のカエルたちは、とにかく、美しい種が多いです。日本人が普通に思い浮かべる「カエルの色」では、ありません。
 コバルトヤドクガエルなど、種名のとおり、コバルトブルーに輝きます。イチゴ

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邪悪な虫

邪悪な虫

邪悪な虫

 最初に書いておきます。虫嫌いの方は、本書を読まないほうがいいです。
 ますます、虫が嫌いになるからです。世の中に、嫌いなものや恐ろしいものが増えるのは、不快ですよね。

 私は、虫好きです。その私でさえ、本書を読んでいると、虫が恐ろしくなってきます(^^;

 本書は、題名どおり、「邪悪」な虫しか載っていません。
 誰にとって邪悪かといえば、ヒトにとってです。要するに、ヒトに

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世界の太陽と月と星の民話

世界の太陽と月と星の民話

世界の太陽と月と星の民話

 世界各国に伝わる、太陽や月や、その他の星に関わる民話を集めた本です。
 民話というより、神話と呼べる話も、多く含まれています。どの話も、興味深いです(^^)

 「世界の」というだけあって、アジア、アフリカ、オセアニア、南米、北米、ヨーロッパの話が、一通りカバーされています。
 ただし、アジアとヨーロッパの話が、圧倒的に多いですね。アフリカとオセアニアは、手薄で

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人魚 (ものと人間の文化史 143)

人魚 (ものと人間の文化史 143)

人魚 (ものと人間の文化史 143)

 人魚について、古今東西の情報を集めた本です。
 人魚について知りたいなら、一読して、損はないでしょう。

 ただし、あまり体系だった書き方がされていません。そのために、必要な情報がどこにあるのか、わかりにくいです。同じ情報が、重複して出てくることもあります。

 また、一部の情報については、正確性に疑問があります。ギリシア神話の、有名な登場人物の名前

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チョウチョウウオ・ガイドブック

チョウチョウウオ・ガイドブック

チョウチョウウオ・ガイドブック

 チョウチョウウオ科の魚ばかりを集めた図鑑です。

 現代の日本に住んでいる人ならば、必ず、どこかの写真や、水族館で、チョウチョウウオ科の魚を見ているでしょう。サンゴ礁の海を代表する生き物だからです。
 サンゴ礁の海のイメージを出すのに、これほど良い被写体は、ありません。色鮮やかな魚が、ひらひらとサンゴの間を泳ぐ様子を見ていると、竜宮城へ来たかと思います。

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アジア遊学 (No.59) 鬼とデーモン

アジア遊学 (No.59) 鬼とデーモン

アジア遊学 (No.59) 鬼とデーモン

 勉誠【べんせい】出版から出ているムック『アジア遊学』シリーズの59号です。
 「鬼とデーモン」の特集号です。

 日本には、古来、鬼【おに】と呼ばれる霊的存在がいますね。日本人なら、誰でも知っているでしょう。
 ところが、いざ、鬼について説明しようとすると、誰もが、はたと困るのではないでしょうか。

 日本のたくさんの民話や伝説に、鬼が登場しま

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アリの巣をめぐる冒険―未踏の調査地は足下に (フィールドの生物学)

アリの巣をめぐる冒険―未踏の調査地は足下に (フィールドの生物学)

アリの巣をめぐる冒険―未踏の調査地は足下に (フィールドの生物学)

 昆虫の研究者さんが書いた本です。
 著者の丸山さんは、好蟻性【こうぎせい】昆虫というものを、研究してらっしゃいます。

 好蟻性昆虫って?
 アリ(蟻)の類ではないのに、アリの巣に同居する昆虫のことです。

 そんな昆虫が、いるんですね。
 普通の人は、ほとんど知らない世界でしょう。
 本書は、未知の昆虫世界を、私

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熱帯植物要覧

熱帯植物要覧

熱帯植物要覧

 日本では、馴染みが薄い熱帯の植物を、紹介した本です。

 熱帯の植物を、幅広く紹介してくれている点で、五つ星評価です(^^)
 何らかの形で、日本で利用されている―材木として輸入されている、薬用として輸入されている、など―種を取り上げています。じつは、よく利用されているのに、正体がわからない植物を知るうえで、とても役立ちます。

 類書の中でも、掲載されている種数は、多いほ

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世界のラン―不思議な魅力 (NHK趣味の園芸)

世界のラン―不思議な魅力 (NHK趣味の園芸)

世界のラン―不思議な魅力 (NHK趣味の園芸)

 植物のラン(蘭)を紹介した本です。
 ほぼすべてのページが、カラーです。ランの美しい写真が載っています。文章を読まずに、ページをめくって眺めるだけで、楽しいです(^^)

 本書には、いわゆる「洋ラン」の類が載っています。日本や中国が原産ではないランですね。華やかな色合いの種が、多いです。
 日本や中国が原産の「東洋ラン」を知りたい方は、本

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UMA解体新書

UMA解体新書

UMA解体新書

 UMA【ユーマ】とは、学術的には存在が確認されていない、未確認動物のことです。Unidentified Mysterious Animalの略です。
 ただし、これは、和製英語です。日本人にしか通じない英語(笑)ですので、外国人に対して使いませんように。

 つまり、本書は、未確認動物を解説した本です。この分野について、古くから書いていらっしゃる、實吉達郎【さねよし たつお

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虫を食べる人びと (平凡社ライブラリー)

虫を食べる人びと (平凡社ライブラリー)

虫を食べる人びと (平凡社ライブラリー)

 題名のとおり、昆虫を食べる人びとを紹介した本です。

 「昆虫を食べる」というと、「うへえ、気持ち悪い」と思う方が、多いでしょうね。
 けれども、世界を見れば、思ったより多くの地域で、昆虫が食べられています。
 なにも、世界に出なくても、この日本にも、昆虫食の伝統があります。長野県など、一部の地方では、今でも、昆虫食の習慣が残っています。

 

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