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偏読書評

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「偏食」ならぬ「偏読」気味の本好きによる、文芸やマンガ作品紹介。
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【お仕事】Numero TOKYO おすすめの9月の本

【お仕事】Numero TOKYO おすすめの9月の本

Numero TOKYOでのブックレビュー、9月分が公開されました。

今月は……
📕日本SF界の“殿”こと、柴田勝家さんの初短篇集『アメリカン・ブッダ』(早川書房)

📗フランス文学界で話題となった、グカ・ハンさんのデビュー作品『砂漠が街に入りこんだ日』(原正人さん訳、リトルモア)

📘ただいま横浜・そごう美術館で『ショーン・タンの世界展 どこでもないどこかへ』が開催されている、ショーン・

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〈偏読書評〉 『グスコーブドリの太陽系—宮沢賢治リサイタル&リミックス—』(新潮社)

〈偏読書評〉 『グスコーブドリの太陽系—宮沢賢治リサイタル&リミックス—』(新潮社)

原稿を送って数週間経つのに、いまだ公開される気配がないブックレビュー(追記:と、半ばぼやくように投稿していたのですが、数時間後に記事が公開されました)、紹介する3作品の中で(約300文字という短い原稿とはいえ)特に力を入れて書いたのが、自分が尊敬し、かつ表現者としても人としても最も信頼している(信頼できる存在だと作品や活動を通して感じている)古川日出男さんの最新刊『グスコーブドリの太陽系—宮沢賢治

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〈偏読書評〉 『なめらかな世界と、その敵』(早川書房)

〈偏読書評〉 『なめらかな世界と、その敵』(早川書房)

原稿を送って数週間経つのに、いまだ記事が公開される気配のないブックレビュー(追記:と、半ばぼやくように投稿したのですが、数時間後に記事が公開されました)。その中で紹介している3作品のひとつが、ただいま各所で話題沸騰中の『なめらかな世界と、その敵』(早川書房)です。

この作品については、刊行前から早川書房さんのnoteで色々な投稿がされていました(未読の方は以下からどうぞ)。ちなみに著者である伴名

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(『Numero TOKYO』での新刊紹介、8月分が公開されました。今月は『三体』(早川書房)、『神前酔狂宴』(河出書房新社)、『それでもデミアンは一人なのか?』(講談社タイガ)の3作品をご紹介。お時間あるときに、ぜひどうぞ。📚)
https://numero.jp/book-news-20190800/

(【お仕事】Numero TOKYOサイトでの新刊紹介、今月はショーン・タンの『セミ』、南方熊楠が大活躍する昭和伝奇ロマンSF『ヒト夜の永い夢』、執筆陣がなんとも豪華な『本にまつわる世界のことば』をご紹介。梅雨の読書タイムにぜひ📚)
https://numero.jp/book-news-20190607/

(【お仕事】Numero TOKYOサイトでの新刊紹介記事が公開されました。今月は木皿泉さんの『カゲロボ』、陳浩基さんの自選短編集『ディオゲネス変奏曲』、エマヌエル・ベルクマンの世界的ベストセラー『トリック』。お時間あるときに、ぜひ)
https://numero.jp/book-news-20190503/

(【お仕事】『Numero TOKYO』でのブックレビュー、3月分が公開されました。今月は『小説 映画ドラえもん のび太の月面探査記』『趣味で腹いっぱい』『ショートショートドロップス』の3冊です📚)
https://numero.jp/book-news-20190322/

(【お仕事】Numero TOKYOでの新刊紹介、今月は『ピクニック・アット・ハンギングロック』『82年生まれ、キム・ジヨン』『私に付け足されるもの』の3冊をご紹介しております。よろしくどうぞー)
https://numero.jp/book-news-20190122/

(【お仕事】マンバ通信での連載、今回は本田さんによる青春〈俳句〉グラフィティ『ほしとんで』をご紹介。登場人物と自分を重ねあわせながら書いたのですが、情緒不安定な部分も意図せずシンクロしてしまいました。週末の読書のおともに、ぜひどうぞ)
https://magazine.manba.co.jp/2018/12/07/hayashi-gennkoukakitai/

【お仕事】Numero TOKYOおすすめの12月の本

【お仕事】Numero TOKYOおすすめの12月の本

『Numero TOKYO』にて書かせていただいているブックレビューが公開されました。

今回ご紹介しているのは……

📕舞城王太郎ファン、歓喜! 2ヶ月連続刊行の新刊2冊目『されど私の可愛い檸檬』(講談社)

📗2018年全米図書賞翻訳書部門受賞の記憶が新しい、多和田葉子さんの短編集『穴あきエフの初恋祭り』(文藝春秋)

📘作家デビュー20周年のフィナーレを飾るのは、小説のキャラクターであ

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(【お仕事】9月もあと数日で終わりますが、『Numero TOKYO』サイト内「おすすめの9月の本」が公開されました。今月は『静かに、ねぇ、静かに』『最初の悪い男』『変わったタイプ』の3作品をご紹介。お時間あるときにぜひ!)
https://numero.jp/book-news-20180926/

〈偏読書評 番外篇〉今週、度肝を抜かれた装幀と、これからの装幀の役割について

〈偏読書評 番外篇〉今週、度肝を抜かれた装幀と、これからの装幀の役割について

今週、仕事用・私用ふくめて入手した本の中で、度肝を抜かれた書籍の装幀をいくつかご紹介します。

まずは本谷有希子さんの短篇集『静かに、ねぇ、静かに』(講談社)。インスタグラムやネットショッピングなど、SNSに人生を翻弄されてしまっている人々を描いた3篇が収録されています。ちなみにタイトルをローマ字表記にすると「Shizuka ni, Ne-e, Shizuka ni」(=頭文字を並べるとSNS)と

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(【お仕事】「Numero TOKYOおすすめの8月の本」が公開されました。今月は『戦時の音楽』『ギケイキ②』『うなぎばか』の3冊をご紹介。 お昼休みにでもチェックいただけると、うれしいです……っ!!)
https://numero.jp/book-news-20180823/

〈偏読書評〉食べる前に読む! うなぎ絶滅後の人類を描いたポストうなぎエンタメ:倉田タカシ『うなぎばか』

〈偏読書評〉食べる前に読む! うなぎ絶滅後の人類を描いたポストうなぎエンタメ:倉田タカシ『うなぎばか』

明日、7月20日は土用の丑の日。Twitterでは《うなぎ絶滅キャンペーン》さんが、連日せっせと様々なうなぎ情報を発信しています。

自分は食べ物として、うなぎは嫌いではないのですが、数年前に強烈な自家感作性皮膚炎を患ってから、味噌や醤油など発酵させた大豆食品を食べると蕁麻疹まみれになってしまうため、うなぎの蒲焼を食べられない身体となってしまいました。

じゃあ白焼きでも食べればいいじゃない、と思

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