Mk_Hayashi

〈偏食〉ならぬ〈偏読〉気味の本好きライターによるnote。文芸・マンガ作品のご紹介と、…

Mk_Hayashi

〈偏食〉ならぬ〈偏読〉気味の本好きライターによるnote。文芸・マンガ作品のご紹介と、ときどきお仕事の告知。心おどる作品との架け橋になれたらうれしいです。 https://linktr.ee/Mk_Hayashi

マガジン

  • 偏読書評

    「偏食」ならぬ「偏読」気味の本好きによる、文芸やマンガ作品紹介。

  • つぶやき

  • 『文体の舵をとれ』練習問題

  • PHOTO LIBRARY

  • #わお絵

最近の記事

  • 固定された記事

【お仕事】『Numero TOKYO』2019年7・8月合併号「男の利き手」古川日出男さんインタビュー

普段はお仕事の告知は画像投稿 or つぶやき形式でしていますが、ただいま発売中の『Numero TOKYO』7・8月合併号(扶桑社)では、自分にとっては一生の記念になるようなインタビューをさせていただいたので、テキスト投稿形式で告知します(先に書いておきますが、個人的な思い入れが強すぎて、長い上に気持ち悪い文章になっています。熱がこもりすぎて、暑苦しい&鬱陶しい文章なのは毎度のことですが)。 2006年の『Numero TOKYO』創刊時から続く連載として、フォトグラファー

    • 【句作_10】わだかまり

      ●2024 ▼如月 遠い春 きみのまぶたが開くまで なごり雪 星のかたちに握りしめ 脱ぎすてた上着はばたきユリカモメ 雷雪のエンドロールもただダルく 狂い花 思いあがりの横恋慕 前線にきみの気配を追い求め 春来たる午前三時の腕の中 しなやかに指をからませ菫草 春の灯を消せど眠れずひとり酒 わだかまり口に転がし花ぐもり 以上、「わだかまり」10句。 風邪ばかりひいています。

      • Numero TOKYOでのブックレビュー、今回は伊藤紺さんの歌集『気がする朝』(ナナロク社)と、シェルビー・ヴァン・ペルトさんの『親愛なる八本脚の友だち』(東野さやかさん訳 扶桑社)をご紹介。お時間あるときに、ぜひどうぞ。📚 https://numero.jp/book-news-20240226/

        • 【句作_09】はながるた

          ●2024 ▼睦月 ふれあった指先の温度花がるた 胸の氷溶かしたくて暖炉の火 君のため指に咲かせる冬の薔薇 君に添う花になれずに枯葎 雪女 愛と呪いは等しくて 小夜時雨 疼きも海へ流してよ 冬の月 音階高くソラミレド まぼろしの着信ひびき寒すばる サイレンとなき声ハモる氷点下 おでん酒そんな顔して笑うんだ 以上、「はながるた」10句。 お正月休みあけ早々、帯状疱疹になりました。

        • 固定された記事

        【お仕事】『Numero TOKYO』2019年7・8月合併号「男の利き手」古川日出男さんインタビュー

        • 【句作_10】わだかまり

        • Numero TOKYOでのブックレビュー、今回は伊藤紺さんの歌集『気がする朝』(ナナロク社)と、シェルビー・ヴァン・ペルトさんの『親愛なる八本脚の友だち』(東野さやかさん訳 扶桑社)をご紹介。お時間あるときに、ぜひどうぞ。📚 https://numero.jp/book-news-20240226/

        • 【句作_09】はながるた

        マガジン

        • 偏読書評
          Mk_Hayashi
        • つぶやき
          Mk_Hayashi
        • 『文体の舵をとれ』練習問題
          Mk_Hayashi
        • PHOTO LIBRARY
          Mk_Hayashi
        • #わお絵
          Mk_Hayashi

        記事

          『Numero TOKYO』でのブックレビュー、今回は古川日出男さんの『紫式部本人による現代語訳「紫式部日記」』(新潮社)と、くどうれいんさん&東直子さんによる『水歌通信』(左右社)をご紹介しています。お時間あるときにぜひどうぞ。📚✨ https://numero.jp/book-news-20240125/

          『Numero TOKYO』でのブックレビュー、今回は古川日出男さんの『紫式部本人による現代語訳「紫式部日記」』(新潮社)と、くどうれいんさん&東直子さんによる『水歌通信』(左右社)をご紹介しています。お時間あるときにぜひどうぞ。📚✨ https://numero.jp/book-news-20240125/

          【句作_08】たんじつに

          ●2023 ▼師走 朝日浴び布団こねこねこね仔ねこ 古本と君の思い出消えて冬 カッコつけ本音を隠す余裕(ない)さ 短日にかすみ目こすり足あせり 立ち漕ぎで出前届ける若サンタ 叶わねどツリー光らす夢と恋 イヴ明けのやつれサンタの見る夢は 持て余す眠気とおでん午前四時 ささやきに耳くすぐられ室の花 逸る足こらえて向かう年の暮れ 以上、「たんじつに」10句。 おだやかな年末年始をお過ごしください。

          【句作_08】たんじつに

          『Numero TOKYO』でのブックレビュー、12月ぶんが公開されました。今月は佐藤ゆき乃さんの『ビボう六』(ちいさいミシマ社)と、ファン・モガさんの『生まれつきの時間』(廣岡孝弥さん訳 inch media)をご紹介しています。 https://numero.jp/book-news-20231209/

          『Numero TOKYO』でのブックレビュー、12月ぶんが公開されました。今月は佐藤ゆき乃さんの『ビボう六』(ちいさいミシマ社)と、ファン・モガさんの『生まれつきの時間』(廣岡孝弥さん訳 inch media)をご紹介しています。 https://numero.jp/book-news-20231209/

          【句作_07】ほしさえて

          ●2023 ▼霜月 星冴えてポンと弾ける泡の酔い 別れ際ピエロになれず小夜時雨 寒燈に光る涙で編む星座 真夜中にふと吐く弱音枯木星 底冷えて昨日つづきの午前五時 寒雲のお守り代わり鬱ぐすり キーボード汚しながらの夜鳴きそば ねんねこに換毛期のねこくっついて クリスマス有給中のお釈迦さま 行く年に脱いだブーツを投げつける 大そうじ試したくなるライフハック 以上、「ほしさえて」11句。

          【句作_07】ほしさえて

          Numero TOKYOでのブックレビュー、キム・チョヨプさんの『この世界からは出ていくけれど』(早川書房)と、最果タヒさんの『恋できみが死なない理由』(河出書房新社)の2作品をご紹介しています。お時間あるときにぜひどうぞ。📚✨ https://numero.jp/book-news-20231115/

          Numero TOKYOでのブックレビュー、キム・チョヨプさんの『この世界からは出ていくけれど』(早川書房)と、最果タヒさんの『恋できみが死なない理由』(河出書房新社)の2作品をご紹介しています。お時間あるときにぜひどうぞ。📚✨ https://numero.jp/book-news-20231115/

          【句作_06】あきのはま

          ●2023 ▼神無月 半袖に未練はあれど火の恋し 安寧を希い折る彼岸花 永遠の余韻残して星流れ 言葉尻齧り齧られウロボロス 咽び泣き紫煙立ち籠む苦い闇 恨み言送れぬままに長き夜 パケ死んだ子どもの目に映る紅葉 銀杏の実 競って拾うよく似た顔 歪でも香る花梨と横恋慕 巻貝の階段降り秋の浜 ▼霜月 代官の蔦に群がる犬の海 そぞろ寒 布団の海に猫潜り 以上、「あきのはま」12句。

          【句作_06】あきのはま

          【句作_05】ほしめぐり

          ●2023 ▼葉月 〆切と湿度に溺れ虫の闇 耳鳴りを響かせながら夜仕事 夜なべして溶ける若さと寿命かな 星飛んでみんな等しく雲の上 炎天下そしらぬ顔でドレミ歌 散るまでがワンセットの恋と芍薬 君づけで呼ばれ売られておにやんま ▼長月 夢うつつ空白のまま午前五時 彼岸花あの口ぐせを夢で聞き 穴惑 頭痛のようなドリル音 月すらも見れないまま乾く唇 ウーファーの誌情も籠り秋湿り 君の目に焦げた鍋底色の闇 ▼神無月 何もかも上手くいかない大安日 秋の星チャ

          【句作_05】ほしめぐり

          【お仕事】BRUTUS 994号「大人になっても学びたい!」特集

          ただいま発売中の『BRUTUS』994号「大人になっても学びたい!」特集内〈明日がわかる時事用語辞典〉にて執筆させていただきました。 20分野の有識者の方々に、未来を見据えて各分野のキーワードを解説してもらうというページで、自分は「経済・金融」「教育」「ゲーム」「ロボット」「宇宙」の5分野を担当しました。 どの分野の有識者の方のお話も、すごく面白かったし勉強になりました! 書店やコンビニで見かけたら、ぜひお手に取ってみてください。

          【お仕事】BRUTUS 994号「大人になっても学びたい!」特集

          〈みりん書店〉開店しました

          渋谷ヒカリエ8階にある、シェア型書店〈渋谷◯◯書店〉さんに入居しました。屋号は〈みりん書店〉です。 その昔、『spoon.』という雑誌を編集していた際に、取材やロケで訪れた国々で集めた絵本や古本を紹介していきます。 現時点で並んでいる絵本・写真絵本・古本の一部は以下をご参考ください。 なお、〈渋谷◯◯書店〉さんの9月の営業日は、以下にてご確認ください。 渋谷におこしの際は、ぜひお立ち寄りください。〈みりん書店〉、どうぞごひいきに。

          〈みりん書店〉開店しました

          (『口語詩句投稿サイト72h』に投稿した句(のうちの一句)が、2023年08月度一般投稿佳作(林 桂さん選)に入りました。純粋にうれしい) https://www.kougoshiku-toukou.com/result/general/

          (『口語詩句投稿サイト72h』に投稿した句(のうちの一句)が、2023年08月度一般投稿佳作(林 桂さん選)に入りました。純粋にうれしい) https://www.kougoshiku-toukou.com/result/general/

          【句作_04】なつのかぜ

          ●2023 ▼水無月 ぼんやりと不安に駆られ桜桃忌 1009まで素数数え明易し 夕焼けるノド扁桃腺の茜 熱と寒同時に感じ夏の風邪 雨風にけがれをゆだね夏祓 ▼文月 夏の風邪出掛けられない安息日 七度五分身動き取れず夕焼空 ベッドの上の座標ゆらつく熱帯夜 夢うつつ湿度に溺れる熱帯夜 虎の子のケットにくるまり半夏生 なけなしの涼を求めて水を打ち 炎昼に水も気力も霧散して 存在の意義すら溶けて炎天下 炎天下そしらぬ顔でドレミ歌 半夏生ウィスキングで肺洗い

          【句作_04】なつのかぜ

          【句作_03】ちいさきもの

          ●2022 ▼師走 魔術師のいちにのさんでウサギ跳ぶ 母抱くふくら雀の赤児かな 冬日和再会果たすコールテン 星冴えてココア所望すパディントン ●2023 ▼睦月 すれ違う仔犬に噛まれ笑初 足先に毛玉の温度冬布団 ▼皐月 つと見惚れ折り目正しき蟹の書皮 紫陽花の鞠より小さき猫二匹 ▼水無月 夏の蝶焼く残像は輪尾に似て 毛先染め駆けるむく犬五月雨 短夜に聞く雉鳩からの便り 明け易し小さきネコの運動会 老鶯やぼくの悲しみぼくの恋 雉鳩と老鶯ハモる朝の歌

          【句作_03】ちいさきもの