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好きな考え方

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noteというどこか懐かしく、暖かさある街で出逢った、時に心を鷲掴み、時にはそっと心のストーブのスイッチを押してくれる文章の格納庫。
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#エッセイ

GWの東京が混みすぎなので、最も検索されていない駅へ行く

GWの東京が混みすぎなので、最も検索されていない駅へ行く

僕は人間よりイノシシが多い田舎で生まれ育った。だから上京したあとも人混みが苦手だ。満員電車に乗ると目眩がして、じきに視界が遠ざかっていく。そのせいで電車通勤も電車通学もしたことがない。

時は2019年のゴールデンウィーク。空前の大型10連休である。日本全国あらゆる場所が混みに混み、栃木県では宿泊料金が471%上昇したという。恐ろしくて出かけることすらままならない。きっとむせ返る人の波にさらわれる

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私が「つまらなそう」と思っていた父の仕事

私が「つまらなそう」と思っていた父の仕事

私は昔、父の仕事が不思議だった。
というよりも、正直今思い返すと恥ずかしい限りなのだが、はっきり言って「面白くなさそうな仕事だな」と思っていた。

父は地方公務員で町の役場勤めだった。
役所の仕事をよくもわかってもいない癖に私はなんとなく、その仕事は誰にでもできる簡単なものだと勝手に思い込んでいたのだ。
簡単というか、決められた仕事をこなすような作業ばかりだと想像していた。

私が私としてこの世に

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ドイツに住みたくなった理由

ドイツに住みたくなった理由

 「ドイツってどんなところ?」って聞かれると俺はいつも、「汚い、ざつ、時間をまもらない。」って答える。

 これを聞いて、どのように感じるだろうか。「汚くて、雑で、時間を守らない? 最悪じゃん。」そう思う人もいるだろう。でもよく考えてみてほしい。こんなんでも社会はきっちり成り立っているんだ。

 つまり、ちょっとくらい汚しちゃってもいいし、雑にやってもいいし、少し時間に遅れたってなにも問題はない。

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天職は、苦手なことのなかにあるかも。

天職は、苦手なことのなかにあるかも。

私は基本的には、「得意を伸ばしたらいいじゃん」派。
矛盾するようだけど、一方でタイトルの通り「天職は、苦手なことの中にある」説も支持してる。

私は今、お客様の業務改善のお手伝いを職業にしているけれど、その源泉は、「業務」というものが全く出来なかった20代前半の自分。

これじゃクビになっちゃうわってぐらいにダメだった。
管理している物の残数は合わないし、預かった物を渡すべき人に渡し忘れて帰宅しち

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心を凪にする。―弁護士に聞く「批判」への考え方―

心を凪にする。―弁護士に聞く「批判」への考え方―

Twitterの通知欄にぽこっと数字がついたので、タップする。誰かが私のnoteをシェアしてくれたらしい。添えられた感想を嬉々として読むと、サーッと心臓が冷えていった。

「殺意が沸く」

私の書いたものを読んだせいで、ひどく気分を害されたようだった。

そのツイートをした人のことを、便宜上「彼」と表現する。

彼が読んだのは、私が一年と半年程前に書いた『「学生時代に戻りたい」なんて言う大人になる

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夢をかなえる働き方

夢をかなえる働き方

2021年8月現在、私は「派遣社員」として「週4日」働いている。社会人になってから7年、これまでずっと「正社員」で「週5日」働いてきた私が、なぜこの働き方を選んだのか――今日はそんな話がしたい。

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7年前、大学を卒業したばかりの私が「最初の職場」として就職先に選んだのは、教育系の広告代理店だった。

どうしても文章を書く仕事がしたくて、卒業ギリギリまで粘った就職活動。ようやく内定を勝ち取

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自分の進みたい方向を再確認するために、「5年後の最高の1日」を考える。

自分の進みたい方向を再確認するために、「5年後の最高の1日」を考える。

「こんな日々を過ごしたいなあ」

自分のこれからについて考えるとき、「数年後に過ごしたい1日」を描くというのは、ひとつの方法だと思う。

これから書くのは、6月1日に発売する『最高の1日を考えるノート』にそって描いた、5年後に「こうありたい」と思えるわたしの1日のはなし。

noteの最後には「どうやって "最高の1日" を考えるのか」についても載せているので、良かったら読んでみてね。

わたしに

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北から運ばれてきた言葉。

北から運ばれてきた言葉。

世の中には稀に、何気ない日々の瞬間の中、ほんのひととき共に過ごした時間で、
物凄くその後の自分自身の在り方を変えてくれるものを授けてくれる人に出逢うこともある。

***

時は2013年、舞台はオーストラリア西海岸にある、当時人口600人ほどの小さな町。
そこに辿り着いて2日目の私はワーキングホリデー(ワーホリ)滞在中の身。ビザ期間をもう1年延長し、その大地を巡ることができる時間を伸ばすために必

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