岡田 悠

会社員。文章も書く。著書に『0メートルの旅』(ダイヤモンド社)、『10年間飲みかけの午…

岡田 悠

会社員。文章も書く。著書に『0メートルの旅』(ダイヤモンド社)、『10年間飲みかけの午後の紅茶に別れを告げたい』(河出書房新社)、『1歳の君とバナナへ』(小学館)。

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    0メートルの旅 日常を引き剥がす16の物語

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経済制裁下のイランに行ったら色々すごかった

イランに行った。アメリカから経済制裁を受けている話題の国だ。最近も原油に関する制裁第2弾が始まったり、制裁に違反したとしてファーウェイのCFOが逮捕されたことが大きく報じられた。 イランはトランプ政権からとにかく嫌われており、イランへの渡航履歴があるだけでアメリカ入国が面倒になる。具体的には滞在期間に関わらずビザが必須になるので、ちょっとハワイへ...というだけでビザを求められたり、あるいはFBIのチェックリストに入るという噂まである。何かカッコいい。 よってイラン旅行を検

    • いるはずのない親戚がXで見つかった話

      せっせとエゴサーチをしていたら、こんなポストを見つけた。 「オモコロの岡田悠」とは僕のことだ。呟いているのは「移住計画」さんという3万人のフォロワーを抱えるアカウントで、センスのいいインテリアの写真が多数上がっている。26年生きて、と書いてあるから、26歳の方なのだろう。 だが僕には、26歳の親戚はいない。 ついでにセンスのいいインテリアに詳しい親戚もいない。 この方の勘違いだろうか。あるいは「初めて知った」と書いてあるから、隠れた遠い血縁関係があるのかもしれない。

      • オモコロ合宿の過酷な往復路記

        オモコロ合宿に行った。年に一度開催され、50人以上のオモコロライター(オモコロというサイトで書いてるライター)たちが集まり、一泊して遊ぶイベントだ。僕は三度目の参加だった。 オモコロ合宿は、宿泊自体も楽しいのだが、往路と復路でそれぞれ異なるグループに分かれて車移動し、好きな場所に寄ったり、アクティビティに参加したりする。修学旅行の班行動みたいで、これも醍醐味のひとつだ。 初めて参加した合宿は2019年、ライターになったばかりの時期で、ほぼ全員が初対面だったため人見知りが極

        • 文フリギリギリ出店記(と今後の販売予定)

          5/19に行われた文学フリマ東京に初出店しました。準備がすべてギリギリだったことを前回書いたのですが、 なんとか出店できたものの、当日も全部ギリギリだったのでその記録を残します。また今回つくった本『はこんでころぶ』の今後の販売予定についても最後に書いています! ギリギリ出店記当日朝 朝早く起床し、時間の余裕を持って出発。準備がギリギリだった僕はもういない。失敗を次に活かせるかどうか、人の在り方はそこで決まる。 それにしても本が重い。重すぎる。32kgある。南極に3週間

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          マンションで、僕の桜を咲かせたい

          冬。ホームセンターに、桜の植木鉢が売っていた。桜って売ってるんだ。 税込1,580円。しかしこれは僕の知っている桜と同じだろうか。怪しい。 メガネの店員さんに「春になったら咲くんですか?」と聞いてみたら、少々お待ちください、と言われて、他の店員たちと議論をはじめた。怪しい。議論の末に戻ってきた店員さんは、「おそらく咲きます」と言ったので、おそらくかあ、と思った。 買った。 むかし近所の老夫婦の家の庭に、見事な桜が咲いていた。その力強く太い幹に、自分も老成したら、こういう

          マンションで、僕の桜を咲かせたい

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          個人制作本『はこんでころぶ』 情報まとめ(随時更新)

          このnoteは、岡田悠の個人制作本『はこんでころぶ』に関する情報をまとめたページです。お取り扱い書店など、情報を随時更新していきます。 また、書店様向けの仕入れ情報も併せてご案内しています! 『はこんでころぶ』 概要「運転」をテーマにした書き下ろしのエッセイ(+短編小説)集です。 価格は税別1,000円、B6サイズで152ページ(約7万字)です。目次はこちら。 お取り扱い書店(2024/06/30時点)どれも個性的で面白い本屋さんばかりです。 UNITÉ (東京・三鷹

          個人制作本『はこんでころぶ』 情報まとめ(随時更新)

          文学フリマ東京にギリギリ初参加します

          文学フリマ東京というイベントに初出店します。5/19(日)の12:00〜17:00、東京流通センターです。つまり明日です。 去年末に来場者として訪れたところ、会場の熱気に圧倒され、文章を書いたり読んだりする人がまだこんなにいるの!?と感銘を受けたので、自分でも出てみることにしました。 どんな本をつくったのか『はこんでころぶ』という本を自作しました。装画・挿絵は奥さんです。 もともとnoteのメンバーシップで書いてた免許再取得記録を1~2万字の小冊子にしようと思っていたので

          文学フリマ東京にギリギリ初参加します

          広告だらけの羅生門

           ある日の暮方の事である。一人の下人が、羅生門の下で雨やみを待っていた。<PR:梅雨におすすめ!コスパ最強の折り畳み傘は?>  広い門の下には、この男のほかに誰もいない。ただ、所々丹塗にぬりの剥はげた、大きな円柱に、蟋蟀 <PR:読みが難しい語3万語を採録!難読漢字辞典> が一匹とまっている。羅生門が、朱雀大路にある以上は、この男のほかにも、雨やみをする市女笠や揉烏帽子<PR:今年こそ差がつく帽子コーデ> が、もう二三人はありそうなものである。それが、この男のほかには誰

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          「16年前の学生寮に泊まる」 記事のこぼれ話

          昨日デイリーポータルZで公開されたこちらの記事。 このnoteでは字数の関係でカットした、とりとめのないこぼれ話を書いていきます。 当時の写真は、ほとんど残っていない。 寮で過ごした2006年からの数年間は、ちょうどiPhoneが発売される直前のタイミングだった。みんなガラケーを持っていて、ガラケーでもそれなりの写真が撮れるからカメラは使わなかったし、かといって撮った写真はクラウド保存されないまま、携帯ごと壊れてしまう。instagramのような写真SNSも流行っていな

          「16年前の学生寮に泊まる」 記事のこぼれ話

          重版へ求愛行動を続けて3年が経った

          重版。甘美な響き。 すべての著者が愛する単語。新聞広告やSNSには、日々「重版出来!」の文字が並ぶ。 これは重版に向けて、3年間ひたすらひとつの本を告知し続けた、求愛の記録である。 逆風の出版初めて本を出したのは、3年前のこと。南極から部屋の中まで、さまざまな場所での旅行記をまとめた一冊だ。 奇しくも企画を立てた直後にコロナ禍に突入して、旅行業界に風速90mくらいの逆風が吹き荒れる中での出版であった。詳しい経緯はこちらに書かれている。 どんな日常にでも旅を見つけたい

          重版へ求愛行動を続けて3年が経った

          第二子が生まれた

          第二子が生まれた。 夏の朝だった。6時に上の子を起こし、保育園に預けてから、病院に向かった。帝王切開による計画分娩だったから、奥さんは前日から入院していた。 上の子は絶賛イヤイヤ期開催中に加え、来たる赤ちゃんの存在をなんとなく感じ取っているのか、近頃は不安定だ。着替えるのも出かけるのも嫌がって、毎朝のように床に大の字で伏せ、抵抗の意思を示す。 この日も逃げ回る子をトミカとYoutubeでなだめすかしてなんとか保育園へ送り届け、汗だくでタクシーに飛び乗って病院へと向かった。

          第二子が生まれた

          3年半ぶりに海外に行ったら、なめらかすぎた

          海外へ行った。2020年1月の南極以来だから、もう3年半ぶりの海外だ。それもひとり旅である。育児についても義父母の協力を得られて、ここしかねえ…というタイミングで渡航した。 行き先はマレーシアだ。せっかくなのでシンガポールに入国して、陸路で国境を越えることにした。航空券を取ってからというもの、毎日そわそわして荷物の準備や宿の検索をしたくなったが、ぐっと我慢していた。 せっかくのひとり旅なのだ。偶然の出来事を楽しんだり、予定を柔軟に調整できるよう、ノー準備で臨みたい。当日まで

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          17年前に2秒見えた海を探す

          17年前、海が2秒見えた。 あの海の記憶大学進学のため上京したのは、2006年の3月。山々に囲まれ育った18歳の僕は、さらなる刺激を求めて、東京行きの新幹線に乗り込んだ。予想もできない未来が待っている都会で、新しい人生が始まるのだ ー そう意気込んで列車の座席についたはずが、気づいたら涙を流していた。 過疎化の激しい田舎から出るということは、もう一生ここで暮らすことがない、ということを意味していた。その事実が、意外なほどに僕を悲しませたのだった。新大阪発・東京行きの「こだ

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          修学旅行でヤンキーと一緒に正拳突きをした話

          20年前、中学の修学旅行で沖縄に行った。最終日、班に分かれてアクティビティをすることになった。 班はあらかじめ授業で希望を募った上で決められていた。シュノーケリングにバナナボート、カヤックにパラセーリング。バスの車内は楽しみで仕方ないといった空気で満ちていた。班決めに参加していなかった、僕を除いては。 僕は学校が苦手だったため、普段から授業へ行ったり行かなかったりで、班決めの日は運悪く家でファイナルファンタジーXをしていた。その報いが訪れたのだ。あとから希望を訊かれること

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          名前のかっこいい国「エルサルバドル」を探しに仙台へ行く

          名前のかっこいい場所に行きたい。名前がかっこいいとそれだけで旅が楽しくなる。「サマルカンド」とか「エルサレム」とか「カサブランカ」とか、どの都市も身悶えするほど心をくすぐられる。全部行った。 そんな中、以前から注目していた国名がある。 その名も「エルサルバドル」。 中米にある国だ。バドルを巻き舌で発音したい。ちなみに首都は「サンサルバドル」。韻を踏んでいるみたいで良い。 エルサルバドルには以前から行くチャンスを窺っていた。だが問題があった。治安が悪いのだ。中米で

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          マンションで、僕の桜を咲かせたい

          冬。ホームセンターに、桜の植木鉢が売っていた。桜って売ってるんだ。 税込1,580円。しかしこれは僕の知っている桜と同じだろうか。怪しい。 メガネの店員さんに「春になったら咲くんですか?」と聞いてみたら、少々お待ちください、と言われて、他の店員たちと議論をはじめた。怪しい。議論の末に戻ってきた店員さんは、「おそらく咲きます」と言ったので、おそらくかあ、と思った。 買った。 むかし近所の老夫婦の家の庭に、見事な桜が咲いていた。その力強く太い幹に、自分も老成したら、こういう

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          GWの東京が混みすぎなので、最も検索されていない駅へ行く

          僕は人間よりイノシシが多い田舎で生まれ育った。だから上京したあとも人混みが苦手だ。満員電車に乗ると目眩がして、じきに視界が遠ざかっていく。そのせいで電車通勤も電車通学もしたことがない。 時は2019年のゴールデンウィーク。空前の大型10連休である。日本全国あらゆる場所が混みに混み、栃木県では宿泊料金が471%上昇したという。恐ろしくて出かけることすらままならない。きっとむせ返る人の波にさらわれるだろう。そういう被害妄想に怯えている。 なら自宅に居ればいいのでは、と思われる

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