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星と鳥と風~14 釣り先生
私はじいちゃんの車の助手席で、これから待っている【初めての山女魚釣り】に興奮していた。
車窓から見える山々は紅葉していて、初めて見る渓谷は光を反射してキラキラと美しく、また、悠々と流れていた。
車は途中林道脇を走りながら、更に山深くへと進む
林道は車が一台やっと通れるほどの幅で、舗装もされておらず、隣は断崖絶壁の渓谷。土砂崩れや、野生動物、クラックの入った道、更に、途中になるとガードレールすらも無
星と鳥と風10~ウルトラマン
現在僕は引っ越し作業中で、いらなくなった物を、リサイクルショップで買い取りしてもらっている。
これで2回目なのだが、レコードが一番の荷物で、今回は200枚程を手放した。
前回は500枚程を手放したので合わせて700枚程を売った事になるが、これでもまだ三分の一程だと考えると、自分に(どんだけ音楽好きなんだよ!)と突っ込みたくなる。(レコードはとにかく重いのだ)
200枚を査定するのに2時間ほどかかる
星と鳥と風8~卒業発表会
【ジャーーーーーン】
落雷のようなTちゃんのギターが教室に鳴り響いた。
たった一音で「おぉ」と周りを惹きつけた。
その音は決してうるさいとかの類の音ではなかったただただTちゃんの溢れんばかりの才能が、たったの一音で溢れ出た。ただそれだけだった。
僕もベースとマイクがちゃんと自分に聴こえるようにボリュームを合わせた。
ドタドタドタ!
(何かが押し寄せてくる音)
さっきの一音で、気がついたら教室
星と鳥と風6~Tちゃん
ある日僕は父が運転する車の助手席に座っていた。
父は当時黒塗の、(グロリアY30)という、いかにもな車に乗っていて、頭もリーゼントをポマードでかっちりロックしていて、18金のゴツいネックレスが、虎柄のシャツの中からちらちら見え隠れするような、【The 昭和のや◯ざ】な出立ちだったにも関わらず、意外にも車の中でかかっているカセットテープはメロウで男女がテーマな邦楽POPs が多かった。
【なんなん
星と鳥と風4~ミッション2
腹を満たした僕らはミッションを達成する為に駄菓子屋に向かった。
そこは、僕ら地域の子供達ほぼ全員が御用達の駄菓子屋で、優しいおばちゃんが1人で切り盛りしていたのだが、後で聞く話によると、万引きも多かったらしく、おばちゃんは優しかったが、目の奥だけは、いつも鋭く子供達を観察していた。
ふと、おばちゃんがSを見てポカンと口を開けて、不思議そうな顔をしていた。
それもそのはずで、Sのポケットから大量
星と鳥と風3~ミッション1
中には2000万はくだらない札束が綺麗に収納されていた。ベッドの下に同じアタッシュケースがもう3つ程あったから、一億近くのお金がベッドの下にあったと思うと、よく僕はそれに一銭たりとも手を出さなかったなと自分を褒めたくなる。
しかし子供の時からお金という物にあまり興味が無かった。それが大人になった今、大変さを産んでしまっているのだが、、、
小さい頃の僕はどちらかというと丸いものに興味があった。
丸い