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音で画く、音を編む。

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その日の夜、僕は「音画」を目指しているのだとはっきり解った。数年考え続けていた事への解答だった。 だから何をしても許されるし、現実に何をしても良いのだと思う。 自分の中で制約をつ… もっと読む
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2019年8月の記事一覧

60年代サウンドのリバイバル?

60年代サウンドのリバイバル?

最近海外のインディーを聴いていて面白いなぁと思っているのが、ローファイヒップホップの人たちがボサノヴァや60年代ソフトロックのエッセンスを取り込んでいる事です。

CucoのBossa No Séはタイトルずばりボサノヴァを取り込み、アルバムでは他の曲も60年サイケ感を上手くいかしたサウンドメイキングをしています。今やロサンゼルスのミレニアム世代を代表するcucoが仕掛けることで、ここからさらにこ

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東方Projectの同人CDをサンプリングした「Omae Wa Mou」がTikTok経由で世界中でバイラルを巻き起こしている謎現象について

東方Projectの同人CDをサンプリングした「Omae Wa Mou」がTikTok経由で世界中でバイラルを巻き起こしている謎現象について

ツイッターにも書いたんだけど、あまりに意味がわからないミームの拡大を目の当たりにしたので、こちらにもちゃんと書き残しておこう。

簡単に言うと、2013年に作られた東方Projectのアレンジ曲が、なぜか2019年の夏になって英語圏を中心に世界中で巨大なバイラルを巻き起こしてしまっている、という現象だ。

それがdeadman死人「Omae Wa Mou」という曲。

これが、英語圏で謎のミームと

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【人間の可能性を最大化する、脳科学と音楽】

【人間の可能性を最大化する、脳科学と音楽】

脳科学がビジネスに応用されている例は少ない。

だが、脳科学はビジネスとして未開拓の分野であり、今後はAIブームに代わり、ビジネスへの応用がされるのではないかと私は期待している。

そんな中、脳科学により音感をトレーニングする技術開発に取り組んでいる株式会社neumo代表取締役 若林龍成さんにお話を伺う機会を頂いた。

今回は脳科学を応用する事により、どのような未来を描いているのかお聞きしました。

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ファンクが好きな私を見せる

ファンクが好きな私を見せる

六本木のミッドタウンを歩いていたら、BGMがTOPで。TOPだけ読んで「Tower of Powerのことね」ってわかる人と、社会に出てからめっきり会わなくなったけど、そんな言葉が当たり前の共通言語として日常会話に飛び交っていたバンドサークル時代のことをちょっと思い出した。TOPのSoul Vaccination. 代表曲のひとつです。

学生の頃、一時期狂ったようにファンクにハマった時期があって

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「1969-2019:50年のジャズ・アルバム・ベスト 100」のための柳樂光隆の30選 & 100選

「1969-2019:50年のジャズ・アルバム・ベスト 100」のための柳樂光隆の30選 & 100選



『ミュージック・マガジン』誌の特集<2020年代への視点 50年のジャズ・アルバム・ベスト 100>に掲載したベスト30をここにも転載しておきます。

企画の趣旨はこんな感じだそうです。

創刊50周年記念ランキング企画の第8弾は、近年ますます盛り上がりを見せる「ジャズ」です。今回は、これまで多く語られてきたモダン・ジャズ以前の時期をあえて外し、弊誌の創刊時からの「50年」というシバリを設けた

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「1969-2019:50年のジャズ・アルバム・ベスト 100」のための柳樂光隆の候補作リスト 250くらい

「1969-2019:50年のジャズ・アルバム・ベスト 100」のための柳樂光隆の候補作リスト 250くらい

『ミュージックマガジン』誌の特集<2020年代への視点 50年のジャズ・アルバム・ベスト 100>に掲載するベスト30は1969年以降の重要作を沢山選んで、そこから趣旨に合わせて削っていく形で選びました。

せっかくなので、《柳樂が選んだ1969年以降のジャズ重要作リスト》ということでリストだけ公開しておきます。

思いついたら不定期で更新します。

《1969-1975》・ David Axel

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はじめて仕事するクライアントに対する音楽制作の進め方

はじめて仕事するクライアントに対する音楽制作の進め方

こんにちは、スキャット後藤です。フリーランスで作曲家やってます。

突然ですが、「Twitterに投稿しても、いつも同じ人しか反応してくれないなー」って人にひとつ簡単なアドバイスを送ります。どうすればいいかというと、、、

いつもと違う種類のツイートをしてみましょう!すると違う人が反応してくれますから。ほんと、ほんとですから!!!

・SNSで繋がってるもう一度会いたい人
・はじめて仕事する相手に

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奇跡のような一夜から1年。累計100万再生の触感。

奇跡のような一夜から1年。累計100万再生の触感。

こんにちは。作曲家で音楽プロデューサーの齊藤耕太郎です。CM音楽などの音楽制作をしながら、KOTARO SAITO名義でSpotifyを中心に自身の楽曲をリリースしています。

14日(水)に、新曲「Offshore」をリリースしました!今日は是非、こちらの楽曲をBGMにnoteを読んでもらえたら嬉しいです。

今作では湘南エリアを中心に活躍する画家の山田結美さんの絵画作品をアートワークに冠してコ

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カーリー・サイモン 「トーチ」

カーリー・サイモン 「トーチ」

人生に欠かせないオールタイムベストな音楽アルバムをいろいろと紹介していきたいと思います。ジャズ、クラシック、ロック、ポップス、歌謡曲、フォーク、J-Popなど、脈絡なくいろいろと。

突然ですが、1984年に薬師丸ひろ子が歌ってヒットした『元気を出して』(竹内まりや作詞作曲)って、このアルバムがきっかけで作られた曲だって知ってました?

♪ 涙など見せない 強気なあなたを
  そんなに悲しませた人

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音のある世界って。

音のある世界って。

風がある日は 部屋の空気も 落ち着いている

エアコンを付けずに 窓を全開にする

外から入ってくる 風と共に ピアノ音楽を かけてみる

すると 指揮者のピアノ氏が 見えない棒を 振り出した

ピアノ氏が 小さな音で タクト(棒)を振ると 

遠くの山から聞こえる セミ合唱団と 手前のセミ3匹が 歌う

そこに 娘が幼い時に買った ベランダの風鈴が チリリンと鳴る

すると 宅配の車の バックす

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コンサル、金融、業界団体がリサーチした「音楽エコシステム」のいま(NSOM19_memo#02)

コンサル、金融、業界団体がリサーチした「音楽エコシステム」のいま(NSOM19_memo#02)

音楽とそれを支えるエコシステムは、いかにして成立するのか? 2019年7月31日に開かれた「新しい音楽の学校」第3回講義では、『All Digital Music』編集長のジェイ・コウガミが、変化に直面する「音楽エコシステム」の状況について語った。

講義のなかでも触れられた、音楽と都市や産業を巡る新しい局面を把握するために読むべき、昨今のリサーチやケーススタディーをご紹介する。

1:音楽を「再

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MOROHA

MOROHA

MOROHAの音楽にハマった。きっかけは、伊集院さんが深夜のラジオで7月15日の回から3週にわたって紹介していたこと。音楽、しかも日本語ラップに関して伊集院さんがこんなふうに紹介するのはめちゃくちゃ珍しいことで、わたしもオンエアされた曲が気になってあれこれ聴いていくうちに、どんどん引っ張られていった。とにかくこう…引力がすごかった。

夜、気軽な気持ちで聴き始めて、ボッコボコに打ちのめされてしまっ

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コッキーポップマニアック♪1:さよならの言葉(21/1000)

コッキーポップマニアック♪1:さよならの言葉(21/1000)

そもそもコッキーポップってご存知ですか? 1971年から1986年にかけて放送されていたラジオ番組です、なんていっても、1986年なんてソウルやカルガリーオリンピックよりも前なんだから(人生をオリンピックイヤー刻みで考える人)30代以下の人は知りませんよね。ま、知らなくてもいいんだ。今日話したいのはそういうことじゃないんだから。

コッキーポップは音楽番組なんですが、いわゆる歌謡曲、ヒット曲はまっ

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小野香代子「さよならの言葉」、もしくはポプコン沼の話

小野香代子「さよならの言葉」、もしくはポプコン沼の話

友人の「長老」(←4thというボクが主宰するコミュニティ内のニックネーム)がこんなnoteを書いていて、ボクのことにも触れてくれたので、返歌をしようと思う。

「コッキーポップ」というラジオの深夜放送があって、中高校時代(1974年〜1980年)、ボクはほぼ毎晩これを聴いていた(放送自体は1971年〜1986年)。

当時のニッポン放送の深夜ラインナップは、

0時00分~0時10分「あおい君と佐

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