【音楽評論】LUCKY TAPES - "Trouble"

【音楽評論】LUCKY TAPES - "Trouble"

最近私のブログやnoteの音楽評論を自国翻訳で読まれている海外のファンから頻繁に、「あなたは日本人なのになぜ、日本の音楽やアーティストを紹介しないの?」と言う質問を投げ掛けられます。 こういう時、返事に詰まります。 流石に本当のことは言えないのでやんわりと、「コロナ禍で多くのアーティスト達の活動がとても難しくなっている為、現在は紹介出来る音楽が少ないのです。」と返信することに決めています。 「流石に日本の音楽シーンは海外の物真似が大半ですから‥。」などと言う本音は言えないの

1
380
【音楽評論】 Ayatake Ezaki - 「薄光 / Hakukou」

【音楽評論】 Ayatake Ezaki - 「薄光 / Hakukou」

音楽家が音楽を聴く時は、どうしても厳しいジャッジメントを加えようとする悪い癖が出てしまいがちである。 それはいけないと思い襟を正して、なるべく好意的に作品を聴こうと努めるものの、そんな努力は意外に呆気なく粉砕されてしまうのが最近の決まった流れになりつつある。 とは言え比較的好き(嫌いではない‥)な部類とも言えそうな江崎文武氏のこの作品も、どこかに村松健や加古隆、或いは倉本裕基や妹尾武等、その時代のニューエイジ・ミュージックの片鱗と痕跡が深く匂い立ち、長く音楽に携わっている私

6
380
The Monkeesを再評価する - Part 16:シングル Daydream Believer / Goin’ Down

The Monkeesを再評価する - Part 16:シングル Daydream Believer / Goin’ Down

4枚目のアルバム『Pisces, Aquarius, Capricorn & Jones Ltd.』の1967年のレコーディングセッションにおいて、レコーディングされたがこのアルバムに収録されずにシングルとして発売された曲がある。 今回のタイトルにある「Daydream Believer」(A面)と「Goin’Down」(B面)である。 このアルバムからのシングルである「Pleasant Valley Sunday / Words」の次のシングルとして発売され、A面「Day

13
音楽評論: "E penso a te" - Claudio Capéo

音楽評論: "E penso a te" - Claudio Capéo

「E Penso A Te」はイタリアのカンツォーネ、Lucio Battisti の名曲中の名曲です。 作詞: Rapetti Mogol Giulio 作曲: Lucio Battisti そもそもYouTubeとSpotifyで曲名「E Penso A Te」を検索して色々聴いていた中で、特にこの人 Claudio Capéo 氏のPVが妙に心に突き刺さりましたが、特にClaudio氏が推しと言うわけではなく、あくまで私が「E Penso A Te」を個人的に好

7
音楽評論: Rosalía Performs “Di Mi Nombre”

音楽評論: Rosalía Performs “Di Mi Nombre”

Rosalía は1993年、スペイン生まれ、27歳のシンガーソングライターです。 「アーバン・フラメンコの歌姫の異名を持ち、地元スペインの伝統音楽であるフラメンコとエレクトロやR&Bなどの現代音楽を融合した音楽性が特徴。」 (from Wikipedia) この作品『Di Mi Nombre』のLive動画を最初にYouTubeで見つけた時、私は彼女をフラメンコの歌手だと思ったのですが、どうやらそうではなく多種多様な引き出しを持つ表現者のようです。 この作品の歌詞と

8
ライナーノーツ 1:「呼びかけられて」 Ayane Yamazaki

ライナーノーツ 1:「呼びかけられて」 Ayane Yamazaki

Ayaneさんは僕の目の前に静かにすわり、薄墨色の瞳で僕の方をまっすぐにみた。 「はじめまして」僕がいうと、 小さくうなずいて「仕事のことを・・」 「どんな仕事をしているんですか?」 「音楽をやっています。シンガーソングライターっていうのかな。」 「どんな感じの歌ですか?僕は音楽がすきなので興味があるんです。」 「80年代のシティーポップのような」 「大貫妙子とか?」 「え!そうです。カヴァーしました。」 僕たちはお互いの心のジュークボックスの同じボタンを同

11
音楽紹介: Ginger Root - "Loretta"

音楽紹介: Ginger Root - "Loretta"

私 (Didier Merah) の本業は芸術家(兼 作曲家・音楽評論家・チャネラー・コンタクティー・著述家 他‥)であり、ここ最近のTwitterからの発信はとてつもなくカオスで、一体あなたは何者ですか? と言う質問も多く寄せられる。 だが私の母体は芸術家であり、作曲家である。‥と言いながらもこうして、自身の母体ジャンルとは180%異なる音楽を紹介しているのだから、もう本当に周りの人達が混乱するのも頷ける(笑)。 久々に古くて新しい、しかも国籍不詳なミュージシャンが繰り

6
The Monkeesを再評価する - Part 15:Pisces, Aquarius, Capricorn & Jones Ltd.

The Monkeesを再評価する - Part 15:Pisces, Aquarius, Capricorn & Jones Ltd.

3枚目のアルバム『Headquarters』でメンバー自身が演奏を含めて全て制作出来た上にコンサートツアーでも確実に自演の経験を積んで行ったモンキーズだった。 しかしながら、『Headquarters』と同時にリリースされたビートルズの『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』は、革新的な楽曲、レコーディング、そして皮肉にもモンキーズが戦って勝ち取ったバンド形態であったが逆にバンド形態に拘らない多重録音、ホーンセクションやストリングスの導

10
音楽コラム: "To Loco" - Joao del Monte & そして今後のこと等

音楽コラム: "To Loco" - Joao del Monte & そして今後のこと等

混沌とした今の世。音楽も舞踏や絵画を含む全ての文化が停滞気味に陥っている理由は、ひとえに自然神の怒りが原因です。 地球の環境をここまで荒らした人間と言う生き物は、危険を顧みず前代未聞のワクチンを接種してでも騒音まみれの生活を取り戻さんと必死ですが、おそらく自然神がそうはさせないでしょう。 音楽は祈りであるべきです。 私自身も音楽家であるので「禁音楽法」なるものが制定されたら、それこそ致命的です。ですが自然神は空気と音の荒らされ加減にはもう我慢の限界に来ており、これから益々

9
実験工房と瀧口修造のこと

実験工房と瀧口修造のこと

アーティゾン美術館「STEPS AHEAD: Recent Acquisitions 新収蔵作品展示」(9月5日まで)で、瀧口修造(1903-79)を中心とする芸術家グループ「実験工房」の作品展示を観られるというので、足を運んでみた。 作曲家の武満徹や湯浅譲二、音楽評論家の秋山邦晴らが参加していた「実験工房」については、音楽好きにとってはもはや歴史上の出来事という感じだが、その雰囲気を知るためにも、このグループの造形作家(山口勝弘、北代省三、福島秀子ら)の作品は大変参考にな

19