さとなお(佐藤尚之)

コミュニケーション・ディレクターです。 さとなお名義で食やエッセイの本、佐藤尚之名義で広告関係の本を書いています。最新刊は『ファンベース』(ちくま新書)。 1995年から個人サイト「さとなお.com」を運営しています。

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コミュニケーション・ディレクターです。 さとなお名義で食やエッセイの本、佐藤尚之名義で広告関係の本を書いています。最新刊は『ファンベース』(ちくま新書)。 1995年から個人サイト「さとなお.com」を運営しています。

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    • アート&イート

      ぶらりと美術館に寄って、周辺の店でうまいもんを食べる。楽しく豊かなことだけど、ボクにとっては、どこかリハビリに近いこと。 食物アレルギーになってから、それまで生き甲斐にしていた「食と旅」が、逆に苦痛になってしまった。でも、ずっと「食と旅」から目をそらして生きていくわけにもいかない。あんなに好きだったんだから、きっとまだ人生の楽しみであるはずだし、なるはずだ。 3年かけて美術検定1級も受かったことだし(2021年)、「美術館巡り」を目的に、「レストラン巡り」を無理矢理組み合わせて、もう一度、東京や地方を旅してみよう。レストランにも行ってみよう。魚や和食以外を美味しく食べて、楽しんでみよう。 アート&イート。 そんな、超個人的「リハビリ・エッセイ」です。

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      アートをもっと包括的に知りたい、という思いから、いろいろと勉強を始めました。その経過をちょぼちょぼと書いていきます。

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      ファンベースのこと、マーケティングのこと、クリエイティブのことなど、少しずつ書いていこうと思います。

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    【アート&イート #6】 「池内晶子展」からの、府中『鳥はる』で焼き鳥 @府中市美術館

    今回は、まずは数枚の写真(ウェブ上にあったものを拝借)を見てください。 そして「おぉ〜!」と何か感じたら、府中まで見に行った方がいいのではないかな。 ボクは「おぉぉぉぉ〜〜〜!」と思ったので、迷わず府中市美術館まで行ってきた。家から府中はかなり遠いのだけど、まぁ小旅行気分でゆるゆると。 行ったのは、「池内晶子 あるいは 地のちからをあつめて」という美術展。なんか写真を見ると浮いている感じだけど、「地のちから」ってなんだろう、と思いながら。 この美術展、池内晶子さんの美

      • 【アート&イート #5】 「民藝の100年展」からの、神保町『ガヴィアル』で欧風カレー @東京国立近代美術館(竹橋)

        「民藝(みんげい)」って聞いて、どんなイメージを思い浮かべます? ボクはね、なんだろ、たとえば唐津焼みたいな素朴な焼き物のイメージかなぁ。 というか、あまりちゃんと考えてこなかったなぁと思う。 美術検定の勉強をしている中で、民藝運動の話は当然出てくるんだけど、柳宗悦の名前も「ヤナギソーエツ」と読んでいたくらいで(本当はヤナギムネヨシ)、ま、なんか地味でダサくて田舎臭いイメージしかなく、そんなに興味もなかったんですよね。 だから、この「民藝の100年」展も、実はそんなに

        • 【アート&イート #4】 「奇想のモード展」からの、目黒『BONDS』で赤ワイン(からの、ピンクレディ) @東京都庭園美術館

          さて、「アート&イート」の4回目。 今回は、目黒にある東京都庭園美術館の「奇想のモード」だ。 「奇想」って言葉、一般的にはあまり使わないよね。 でもアート界隈ではこの言葉、わりと普通に使う。 その理由は、1970年に発売されたこの『奇想の系譜』という本がきっかけだと思う。 上記リンク先、アマゾンの内容紹介にはこう書いてある。 つまり、「奇想」って、"絵画史を書き換える" インパクトがある切り口だったということですね。この本によって、それまで無名だった伊藤若冲とか有名に

          • 【アート&イート #3】 「アナザーエナジー展」からの、六本木『鳥長』で焼き鳥 @森美術館(東京・六本木)

            「アート&イート」。 第3回は「アナザーエナジー展」。 (※1月16日まで。興味ある人は急いで!) ところでアナザーエナジーって、何のエナジーだろう? ・・・って考えているうちに頭から離れなくなったのは、甲斐バンドの「ビューティフル・エナジー」(なぜだw) サビに向かって盛り上がっていくところとか、なかなかいい曲。 ※ 正確な題名は「ビューティフル・エネルギー」だけど、歌の中では「エナジー」って歌ってる。まだあの頃(1980年発売)は「エナジー」って言っても世間的に通じ

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            【アート&イート #2】 「グランマ・モーゼス展」からの、用賀『山本屋』で焼き鳥 @世田谷美術館(東京・用賀)

            76歳から本格的に絵筆をとって、国民的人気画家になった女性がいる。 101歳で亡くなるまでに約1600点もの絵を描き、89歳の時には当時のトルーマン大統領にホワイトハウスに招待されるほどの有名人となった。 アメリカ人で彼女を知らない人はいない(らしい)。 それが今回の主役、グランマ・モーゼス。 グランマとは、もちろん「おばあちゃん」の意。 モーゼスおばあちゃん。 もともとは無名な田舎の農婦。 70歳で夫を亡くし、76歳をすぎて本格的に絵を描きはじめ、3年後にあるコレク

            【アート&イート #1】 「M式海の幸」&「印象派展」からの、京橋『ダバ・インディア』で南インド料理 @アーティゾン美術館(東京・京橋)

            上に長々書いたような理由で、2022年1月から始めてみようと思い立った「アート&イート」。 第一回目は、東京・京橋の「アーティゾン美術館」で開かれている2つの美術展に行ってきた。 というかですね、すいません、なんと投稿日の翌日、1月10日までが会期である。つまり、これを読んでくださったあなたが「お〜いいかも!」と思ってくれたとしても、ほぼ行けないことになる。 ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。 でもね、思い立ったのが元旦で、いろいろ調べてる中でこの良さげな美術展を

            さとなおオープンラボ 東京第11期、関西第3期、3クラス36名、募集開始します!

            待っていただいていた方、お待たせしすぎました。 さとなおラボなんて単語はじめて聞いた方、はじめまして。 広告/コミュニケーションの基礎的知見を共有するラボ、さとなおオープンラボの、東京第11期(東京開催)、関西第3期(大阪開催)の参加者を募集します。 東京が2クラス、関西が1クラス、各クラス12名で、計36名の募集です。 応募〆切は11月30日(月)24時。 応募多数の場合選考になりますが(前回は約7倍の倍率でした)、選考結果発表が12月14日(月)昼12時、です。 具

            なにくそラン444日目 〜少し楽しくなってる?

            ラン嫌いなボクだけど、2018年3月に突然ほとんどの魚介類が食べられないアレルギーになり、それがつらすぎてウツの闇に落ちそうになったことをきっかけに、とにかく闘おうと「なにくそラン」を始めた。その闘いの記録です。ログはこちら。 前回、この「なにくそラン」を更新したのが300日目。 「次の更新は一年目の365日目あたりかな」と思っていた。 いつもその当日の数日後にゆっくり書くので、370日目くらいに「さて書くか」と思ったんだけど、、、書けなかった。 理由は、365日目の

            闘アレ生活(20) 〜1年やって数値は下がらなかったけど、まだまだ闘うことに決めた

            57歳のある日、いままでアレルギーなどひとつもなかったボクが、突然アニサキス・アレルギーになった。そして、ほとんどすべての魚介類が食べられなくなった。いまは魚系のダシやエキスまで避けている。 そういう生活とはいったいどういう感じなのか、ちょっとだけリアルに知ってもらうために、ちょぼちょぼ書いてくシリーズです。 暗くなる話も多いけど、リアルに知ってもらうのが目的なので、申し訳ありませんがご理解ください。 「闘アレ生活」の過去ログや他記事はこちら。 もう散々落ちこんだ上で、よう

            noteを1年毎日書いてきたけど、少しペースを緩めたいと思います

            去年の7月13日に「1000日チャレンジ」を始めて、昨日で365日になった。 1年だ。 そうか、1年続いたか・・・、と、感慨はそれなりにある。 365日毎日続けたのは以下の4つだけど、正直「よく続いているなぁ」と思う。 ・魚介類完全除去の生活をする ・毎日3キロ走る ・美術を毎日勉強する ・note連続更新 1年続けば少しは馴れるかと思ったけど、相変わらず一番つらいのはやっぱりひとつ目。 「魚介類完全除去の生活をする」が未だに辛すぎて、まったく馴れない。 いやぁほんと

            聖書や神話を知らんと理解できんアートが多いのでエピソード別にまとめてみる(新約聖書篇19) 〜マタイの召命

            「1000日チャレンジ」でアートを学んでいるのだけど、西洋美術って、旧約聖書や新約聖書、ギリシャ神話などをちゃんと知らないと、よく理解できないアート、多すぎません? オマージュなんかも含めて。 それじゃつまらないので、アートをもっと楽しむためにも聖書や神話を最低限かつ表層的でいいから知っときたい、という思いが強くなり、代表的なエピソードとそれについてのアートを整理していこうかと。 聖書や神話を網羅したり解釈したりするつもりは毛頭なく、西洋人には常識っぽいあたりを押さえるだけの

            木実の名は。(11) 〜 ムクゲ。韓国の国花なんだね。

            木や草や花や実の名前をさらっと言える人になりたい! そんな昔からの思いを急に達成したくなったのでシリーズ化しました。きっかけはこちら。ログはこちら。 毎日走っているわけだけど、この季節、どうしても花に目が行く。 基本的に花よりも樹が好きなんだけど(なんとなく謙虚なところがね)、とはいえ花に目が行く。 今日はムクゲが目についた。 というか、これ、ムクゲだよな?(いまひとつ自信がないw) 葉っぱを観察すると、分裂葉で互生、あと、えっと鋸歯になるのかな。 鋸歯というより、

            聖書や神話を知らんと理解できんアートが多いのでエピソード別にまとめてみる(新約聖書篇18) 〜奇跡の漁り

            「1000日チャレンジ」でアートを学んでいるのだけど、西洋美術って、旧約聖書や新約聖書、ギリシャ神話などをちゃんと知らないと、よく理解できないアート、多すぎません? オマージュなんかも含めて。 それじゃつまらないので、アートをもっと楽しむためにも聖書や神話を最低限かつ表層的でいいから知っときたい、という思いが強くなり、代表的なエピソードとそれについてのアートを整理していこうかと。 聖書や神話を網羅したり解釈したりするつもりは毛頭なく、西洋人には常識っぽいあたりを押さえるだけの

            ユーリ・ノルシュテインの神アニメ。『話の話』

            いままで観てきた映画の中で、自分的に「座右に置いておきたい映画」を少しずつ紹介していくコーナーです。 1979年に作られたこの古い小編(29分)を、いったいボクは何度観たことだろう。 20代30代のころなんか、独り暮らしのボクの部屋に遊びに来た友人は、無理矢理これを見せられた。 興味がない人にとっては災難に近かったかもしれない。 でも見せて、ひとりでも多くの友人と共有したかったんだよね。 当時はもちろんSNSもなかったし、というかまだネットも検索もなかったから、同好の士

            聖書や神話を知らんと理解できんアートが多いのでエピソード別にまとめてみる(新約聖書篇17) 〜12人の使徒たち

            「1000日チャレンジ」でアートを学んでいるのだけど、西洋美術って、旧約聖書や新約聖書、ギリシャ神話などをちゃんと知らないと、よく理解できないアート、多すぎません? オマージュなんかも含めて。 それじゃつまらないので、アートをもっと楽しむためにも聖書や神話を最低限かつ表層的でいいから知っときたい、という思いが強くなり、代表的なエピソードとそれについてのアートを整理していこうかと。 聖書や神話を網羅したり解釈したりするつもりは毛頭なく、西洋人には常識っぽいあたりを押さえるだけの

            木実の名は。(10) 〜 トウネズミモチっていい香りなんだけど要注意外来生物らしい

            木や草や花や実の名前をさらっと言える人になりたい! そんな昔からの思いを急に達成したくなったのでシリーズ化しました。きっかけはこちら。ログはこちら。 6月初旬くらいから、ずっとシマトネリコの花に魅せられていた。 またいい位置にいるんだな、こいつが。 ランしていると、いいタイミングでふわって現れる。 でも、ラン・コースに似たような花がもうひとつあって、これはシマトネリコと違っていい香りを周りに漂わせている。 これ、なんだろう。 たとえば、この写真。 (電線が多くて醜い