マガジンのカバー画像

意味の図画と言葉の工作、このふたつで僕は文章をつくる

1,724
図画とはクリエイティブであり、工作とはエンジニアリングである。実用に資する公的に正しい文章は、伝達と行動を企図した徹底的な他者志向から生まれる。 文化人や知識人は世の言葉の乱れ… もっと読む
運営しているクリエイター

#文章を書く

俺たちの文章の意味

俺たちの文章の意味

あんたの発信ってのはあんたにどんな価値を与えているんだろうな。

俺みたいに何かしら毎日書いてみてるやつでもだよ。
この行為が自分自身になんの意味を持たせているのかって改めて聞かれるとだ。

一瞬、「うっ」ってなっちまうんだよね。

いや、確かに俺という個性をあんたに知ってもらいたいっていう欲求が根っこにはある。
それをきっかけに始めたみたいなところあるしね。

そして俺の個性のどっかに引っかかり

もっとみる
「何を書いたらいいかわからない」と言った小1息子が作文の宿題で書きたいことを見つけるまで。

「何を書いたらいいかわからない」と言った小1息子が作文の宿題で書きたいことを見つけるまで。

毎週、日記を書くという宿題がでるようになり、「なに書けばいいかわかんないよ、書きたくない」とぶつぶつ言っている小1息子。

どうしたものかと、助けを求める気持ちで息子のランドセルの中から国語の教科書をさがす。

見つけた!と思ったら日記について書いてあるのは1ページ。
”いつどんなことをしたか、どんな気持ちになったか書きましょう”と書いてあった。

そんな説明で書けたら苦労しないぜ…。

うーむ、

もっとみる
結局「おもしろい文章」は難しすぎて無理なのか

結局「おもしろい文章」は難しすぎて無理なのか

「おもしろい文章は難しい」という声をよく目にします。プロのライターの方でも「おもしろい文章なんて、そうそう書けるものではないので、目指さなくて良い」という方も、多くいらっしゃいます。実際にぼくも、書籍でそういった内容を読んだことがあるので、一般的な意見でしょう。

しかし「それって本当に正しいのかな」って、思います。

いつから「おもしろい」って、そんなに遠くて、高尚で、難解なものになってしまった

もっとみる
分かってる?読解力のない人

分かってる?読解力のない人

同じ文書を読んでいるのに、他人と見解が異なる
「どこに書いてあったかな…」再読する
わたしの手元にある書面は人と違うのかな

行間を読むって、文字通りに書いてある以外に
個人の解釈が伴うので
誤解が生じ、書き手のせいにされる

もちろん書き手は、主語や述語、目的語などを
明確にした文章(文書)を書く能力が求められるが
どんなに易しい短文でさえ
読み手の主観ありき、先入観などが
読まなくていい行間を

もっとみる
僕らの表現はなぜ相手に届かないのか。「伝える」と「伝わる」のちがい

僕らの表現はなぜ相手に届かないのか。「伝える」と「伝わる」のちがい

先週末、ぎふメディアコスモスを会場として開催されている「メディコス編集講座」で、グリーンズのスズキコータさんに声をかけてもらい、ゲスト講師をつとめさせていただいた。

テーマは「写真も撮れる編集・ライターになるためのインタビューカットの撮り方」。

そもそも自分ができてるのか?!とツッコみたくなるお題で恐縮しつつ、あとぎっくり腰でうめきつつ、いざ岐阜市へ。

まずもってメディコスという場所がすごく

もっとみる

文章を書く

連投の多い俺からすれば
「文章を書く」は
とても気になるハッシュタグなんだ

で、当然気になるから
それで書いている人を読みに行く
文章の書き方の本を読んだと書いてあって

その内容は肯定的で
内容としてはシンプルに書く訓練
ネット時代においては長文は読まれにくく
シンプルに書く方がいい
みたいなことが書いてあったそうだ

そうだよな?と思いながらも
納得はいかないというか

ん?それってさ。

もっとみる
文章で伝えるってこと

文章で伝えるってこと

あんたもなんかしらの文章を書いていたりするかい?

一億総発信者の世界観になってからこっち、何らかの形で文章を書くことって増えていると思う。

普通に仕事でも文字ベースでのコミュニケーションってのは避けて通れないしね。
特にビジネス文章だと、いかに簡潔に短い時間で用件を伝えるのかってのが重要になってくるって側面がある。

結論から先に書けってのは大昔から言われ続けていることだよな。

でも俺のこの

もっとみる
長文には秩序が必要になる/作家の僕がやっている文章術147

長文には秩序が必要になる/作家の僕がやっている文章術147

長文には、秩序が大切になります。

一貫性を持たせると言いかえると、イメージしていただけるかもしれません。

<文例1>
千駄ヶ谷の「鳩の森」は、もとは蕎麦屋の間借りで、ランチにカレーを商っていたところ、評判になりカレー屋を本気でやっているうちに、これだけ週替わりのメニューを展開できるなら、いっそレストランにと推されて、いまではイタリアンバーになってしまったという、わらしべ長者のような由来を持つイ

もっとみる
並行する文章は分かりにくい/作家の僕がやっている文章術144

並行する文章は分かりにくい/作家の僕がやっている文章術144

並行する文章があります。

述べている内容が並行してしまっている文章です。

こう紹介しても、分かりにくいので文例を挙げます。

<文例1>
オムライスは卵で皮を作ります。

フライパンで溶き卵を皮状に焼いて、オムライスの皮は完成です。

この完成した皮でチキンライスをくるめばオムライスの出来上がりです。

料理が得意な人なら、どう作れば良いのか想像がつくでしょう。

しかし料理の初心者は、これで

もっとみる
あなたが文章を書けない本当の理由とは?

あなたが文章を書けない本当の理由とは?

コンテンツマーケティング

2015.04.02

皆さんこんにちは。宗像です。

コンテンツマーケティングをやる上で最大の障壁は、「書きなきゃと思っても書けない」という事だと思います。私も、ベンチャー仲間や弊社のクライアントなどと話していて、誰しもが抱える共通の問題です。コンテンツマーケティングの意義もわかる。やらなきゃいけない。だけど、「忙しくて書く暇が無い」。では、どうやって忙しい中でも、効

もっとみる
漢字とひらがなのバランス/作家の僕がやっている文章術143

漢字とひらがなのバランス/作家の僕がやっている文章術143

文章は難読漢字を使わないで書きます。

漢字は常用漢字を使い、それ以外の言葉はかな文字で書きます。

小説家志望のA君は、私に弟子入り志願を申し入れた青年です。

A君の許諾を受けて、彼の書いた原稿をここに紹介します。

漢字表記に着目して読んでみてください。

<文例1>
道路をすり足で散歩する老人を横目に畦へ曲がる。

今日は暖かく風もない。

思ったが遠くで鳥よけの黒ビニールが風に靡いていた

もっとみる
「、」と漢字の困った関係を解消する/作家の僕がやっている文章術139

「、」と漢字の困った関係を解消する/作家の僕がやっている文章術139

主語の直後に「、」読点を打つと、その後に続く漢字表記同士がぶつかることがあります。

<文例1>
私は、昨日横浜中華街で伝統的中国茶を初めて飲みました。

文例1をリライトしてみます。

<文例2>
私は昨日、横浜中華街で伝統的中国茶を初めて飲みました。

文例2の場合「、」の位置によって「私」よりも「昨日」の方が重要であるかのように読み取られてしまいます。

「私」を強調し「昨日」を強調したくな

もっとみる
文書のルール アマノトーク32

文書のルール アマノトーク32

 こんにちは、甘野充です。

 文書にはルールが存在する。
 僕がこのnoteで書いている小説は、あえてルールを破ったり、知っていながらわざと間違った日本語を使ったりすることがある。
 言葉は生きている。時代とともに変化する。みんなが使えば間違いは正解になる。
 自由に書く。それが芸術だと思っている。

 僕は文書を書くことを職業にしているわけではないが、最近、専門誌への執筆依頼をいくつか受けてい

もっとみる
中年男性が若いOLに恋をした!どんな手紙を書けば可能性が高まる?

中年男性が若いOLに恋をした!どんな手紙を書けば可能性が高まる?

皆さま、ごきげんよう!コラムニストの尾藤克之です。

『ちょっとしたことで差がつく 最後まで読みたくなる 最強の文章術』を出版しました。レビューをいただけたら小躍りして喜びます!

↓↓記事はここから↓↓

ここに年齢50 歳、メーカーに勤務し中年太りで髪の毛が少し薄いけれど、優しい性格の左門さん(仮名)という男性がいたとします。合コンで知り合った、20 代女子の星さんと(仮名)はすでに何回かデー

もっとみる