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他の人の記事【おもろかった】

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文字どおり他人の記事でおもろかったな…という記事を集めてここに置いときます。
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#マナビ研究室

研究者必読マンガ「チ。-地球の運動について-」の今後の展開予想

研究者必読マンガ「チ。-地球の運動について-」の今後の展開予想

 スピリッツ連載中の漫画「チ。-地球の運動について-」は、仮想の近世ヨーロッパを舞台に、天体運動にのめり込む研究者たちを主人公にした苦難の物語である。研究者を目指す者、研究者として苦悩する若い人達に是非読んでもらいたい作品。紹介してみる。(小野堅太郎)

 この作品を高校生の娘から教えてもらうなんて、「自分も漫画好きとしてはガタがきたな」と思うことしきりである。現在、三巻まで既刊されていて深い内容

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コペルニクスから始まった現代科学

コペルニクスから始まった現代科学

 「薔薇の名前」以後の14世紀半ばから15世紀半ばまで、ヨーロッパはイギリス王とフランス王との百年戦争に入る。この騒動の中でのペスト(黒死病)のパンデミックと農民の反乱。ようやく落ちついた1473年、ポーランドでニコラウス・コペルニクスが生まれる。「天動説から地動説」という科学の大きな転換期について概説する。(小野堅太郎)

 街灯のない時代、夜は闇に包まれる。満点の星空を見上げて、眠れない古代の

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アスリートは多くの負債を抱えて走る:酸素負債の話

アスリートは多くの負債を抱えて走る:酸素負債の話

運動時には呼吸が荒くなる。その理由は運動するためにエネルギーが必要で、そのエネルギー産生のため酸素が必要だから。でも運動後も、しばらくハァ~ハァ~ゼェ~ゼェ~と呼吸が荒いままなのはなぜ?このとき摂取する酸素は何に使われているの?(吉野賢一)

100 m競走を例に挙げて、運動に必要だと考えられる酸素量、および実際に呼吸により摂取される酸素量を考えてみよう。
必要な酸素量
① スタート時:安静時と同

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やっぱ研究者はSNSをやらないといけない:Twitterから学ぶ⑥

やっぱ研究者はSNSをやらないといけない:Twitterから学ぶ⑥

 久しぶりに「Twitterから学ぶ」シリーズを書いています。研究者には耳の痛い話です。④では、「研究とは何か」という話から、Twitter議論の問題点を明らかにし、⑤では具体的な対応策について検討した。⑥では、研究者は「やっぱ、急いでSNSやらないと!」という結論に達したので、それについて述べる。(小野堅太郎)

 noteはちょっと例外ですが、基本、SNSは広告収入によって経営されています。ユ

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論理の非論理性:Twitterから学ぶ⑤

論理の非論理性:Twitterから学ぶ⑤

 研究を進めるうえで論理性は必須なため、大学院教育はほぼこれに費やされる。一方で、家庭においては子供たちが非論理的なことを言ってくるので、論理的に打ち返すと会話の断裂が起きてしまい苦労する。Twitterではこういった議論がいたるところで起きている。前回に引き続き、研究者はTwitterでどう振る舞ったらいいのかを考えてみる。(小野堅太郎)

 論理性を突き詰めると、常識を否定しなければいけないこ

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タイトル工夫とTwitter宣伝:note活動三か月③

タイトル工夫とTwitter宣伝:note活動三か月③

 記事を読んでもらうのには「記事の質・長さ」に気を配り、「相互フォロー」が不可欠という話をさせてもらったが、他に気を配っていた「記事タイトル」と「Twitter宣伝」について書いてみます。(小野堅太郎)

 はじめの頃は、記事タイトルにほとんど気を配っていませんでした。吉野先生とよく行く食事処は大学前で30年以上続く老舗で、ナポリタンが死ぬほどおいしい。ある時、食べているとママさんから「今日のナポ

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相互フォローが大切:note活動三か月②

相互フォローが大切:note活動三か月②

 前記事①では、「いかに記事を読んでもらうか」という観点から、note記事の質と適切な文章量について書いた。本記事②では、相互フォローの試みについて紹介したい。(小野堅太郎)

 「記事の質」というのは、語れば語るほどおこがましくなってしまう。面白い文章など、書く人それぞれに個性があるし、読み取り手にとっても受け取り方はさまざまである。小野は論文を書くときに「背景」「手法」「結果」「考察」の順で書

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記事をどう書くか:note活動三か月①

記事をどう書くか:note活動三か月①

 2020年4月、オンライン講義の準備でYouTube動画を撮れない環境に陥った。5月の半ば、消えてしまいそうな「マナビ研究室」を細々とでも続けていくためにやり始めたnoteとTwitter。Twitterについてはいくつかの記事で既に書いたので、これからはnoteについてまとめてみる。3か月の道のりは、決して楽ではなかった。(小野堅太郎)

 まずは、フォローしていただいてる方、読んでいただいた

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カタツムリは右巻き?左巻き?: カタツムリの苦悩

カタツムリは右巻き?左巻き?: カタツムリの苦悩

カタツムリの殻の巻き方はその種で概ね決まっていることをご存じでしょうか?多くのカタツムリは右巻きです。カタツムリの殻の巻き方には深い意味があったことを解説します。(吉野賢一)

カタツムリ:陸生の貝の仲間で殻を持つものをカタツムリ(蝸牛)、持たないものをナメクジと呼びますが分類学的な定義はとくにありません。基本的に貝の仲間(軟体動物)はエラ呼吸ですが、カタツムリ(ナメクジも)は肺呼吸なので大雨だと

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人は野菜を食べなくて良い:カタツムリとセルラーゼ

人は野菜を食べなくて良い:カタツムリとセルラーゼ

野菜が嫌い。美味しくない。とくに若いときは全く食べなかった。栄養士の方には申し訳ないが「人は野菜を食べなくて良い」と考えている。そしてカタツムリを見ると「君だけがホントの草食」と思う。(吉野賢一)

野菜は苦い:野菜は食べることのできる植物、つまり生物である。生物は生存のために身を守る手段を持っている。植物はタンニンやアルカロイドなどの化学物質により昆虫や動物、紫外線や病気から身を守る。これらの化

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