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#スキしてみて
ラベンダー畑の約束【ショートショート】
ラベンダー畑と一緒に見た夢がある。夏の日差しが降り注ぐ、何もない平原。遠くまで続くラベンダー畑が広がっている。
風が吹くとラベンダーの香りが全体を包む。瞬きする度に香りが増してくる。風が吹くと香りが強くなるのだ。
僕たちはそこで約束を交わした。二人だけの秘密の約束。一緒に畑を歩く約束。約束は簡単だけど、心は深い。
彼女が笑うと、全てが明るくなる。その笑顔が、僕の世界を照らす。何かを失った時、
待ってる。
ずっと待ってるんだ。
きっとキミは淋しくないということなんだね。
そうだといいのだけど。
でも、そうなるとボクが淋しくなるんだ。
【詩】セレクションバイアス
1億円あげる代わりに未来を頂戴?
明日来ないのと1億円どっちがいい?
ちょっと、少なかった?
じゃあ1兆円でどう?
貴方が思う命の価値はお金に変えられない。
だけど、他人の命の価値は値付けされていて、
裁判で、大体このくらいって計算される。
なんでかな?
私が選んだ貴方だから。
そんじょそこらの人とは違う。
恋は盲目。
網膜には光の受容体があるけど、
一か所だけ、神経が集まっ
【詩】サヨナラバイバイ
わたしは花でした
あなたを惹き寄せたくて
香りを流してみたり
蜜をだしたり
あなたがわたしに潜ってくれないか
足掻いた花でした
あなたを掴めなかった
もっと揺れたら良かったでしょうか
実をつけぬまま
風に散ろうと空を見上げます
*ちょっと前に、Xに投稿したものです。少し手直ししました。
私は何者になるのか?
先生は、ばっと立ち上がって、少し遠くにあった棚から本を引っこ抜いて、私に見せた。本を開いて、その中にいたある人の名前を指さし、この人が私の先生だと言わんばかりの顔をした。その本は、学生の共同研究室にも置いてあったものだった。
その先生は、私が勉強している分野ではとても有名な先生の教え子だった。
「先生からは、たくさんのことを教えてもらった。」
「自分の研究室の先生には、君の研究はよくわか