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#スキしてみて

【詩】片想い

なんとなく叶わないような気がしてしまうんだけど君への想いを胸に持ち続けて生きていくのも悪くないと思うんだ
風が身体の中を吹き抜けていくたびに恋しさが揺れて切なくなってもいつか世界中に沙羅の花が舞い散ればこの想いも淋しくないって言い聞かせてるんだ
歳を取ったら友だちと縁側でお茶飲むんだ君を想って

料理から学べることがある

料理から学べることがある

俺は

料理はイマジネーション

だと思ってます

こういう料理を作りたいな、という
ある程度の結果を想定して
その後、プロセスを組み立てていきます

慣れた過程のものであればあるほど
効率が良く、手間も細部までゆき届くし

初めての食材や苦手な調理過程ならば
なかなか都合よくならないことになる

そんな得手と不得手の工程を
頭の中で組み立てて
仕上がりのイメージが
徐々に鮮明になってゆくのです

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ラベンダー畑の約束【ショートショート】

ラベンダー畑の約束【ショートショート】

ラベンダー畑と一緒に見た夢がある。夏の日差しが降り注ぐ、何もない平原。遠くまで続くラベンダー畑が広がっている。

風が吹くとラベンダーの香りが全体を包む。瞬きする度に香りが増してくる。風が吹くと香りが強くなるのだ。

僕たちはそこで約束を交わした。二人だけの秘密の約束。一緒に畑を歩く約束。約束は簡単だけど、心は深い。

彼女が笑うと、全てが明るくなる。その笑顔が、僕の世界を照らす。何かを失った時、

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【詩】蝶々

【詩】蝶々

わたしの魂に
刻印を
打ちました
蝶を象りました
血液で磨きました
涙で拭きました
呪いの手が置かれても
さらりとかわし
虚無に喰われないように
渾沌としていても
季節は輝いている
この世界の荒波に
溺れないで
咲く花の蜜を吸い
花と花のあいだを
羽ばたたき生きる
蝶だと
忘れないように
春は今です

【詩】手をつなごう

【詩】手をつなごう

人は社会性を持つ生き物だ。

そこには人と人の繋がりがある。

赤い糸という、小さな願いにも似た細い線。

見えない鎖という、義務感や恐怖心などの束縛。

琴線もある。「人に感動や共鳴を与えること」を”琴線に触れる”と言うが、
多くの方が「怒りを買う」という意味で誤用している。

ただ、感情のプロセスを考えてみると、いずれも正解なんじゃないかと考えられる。

例えば、絵を書く師匠と弟子が居たとして

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【詩】誤解

【詩】誤解

誤解は
百年経っても
解けない
どうにもならないんだよって
貴方が言いました
諦めがつきました
たぎってくる気持ちと
うらはらに
体中の力が抜けていき
悲しくて辛くて
寂しかった
日々を
幻と現実の中を
揺れながら
雲一つない空に
捨てました
どうにもなりませんから
どうにもならないのですから
空には虹が
かかりました
それを見て
愛憎の時効と
はっきりと
捨てました
どうにもならないのですから

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待ってる。
ずっと待ってるんだ。
きっとキミは淋しくないということなんだね。
そうだといいのだけど。
でも、そうなるとボクが淋しくなるんだ。

【詩】愛の粒

【詩】愛の粒

海の泡のように
愛情にふるえた
耳にしみた
コスモスの花の涙
薄闇のせまるより速く
交わしたキスも
今はもう
はるかむかし
キミがいまどうしているか
なんて
もう
わたしの知らないことです
砂時計の
吸い込まれる砂の渦が
ぱらぱらと
光をまいたように
ひかっていたのも
雪のように
消えました

【詩】セレクションバイアス

【詩】セレクションバイアス

1億円あげる代わりに未来を頂戴?

明日来ないのと1億円どっちがいい?

ちょっと、少なかった?

じゃあ1兆円でどう?

貴方が思う命の価値はお金に変えられない。

だけど、他人の命の価値は値付けされていて、

裁判で、大体このくらいって計算される。

なんでかな?

私が選んだ貴方だから。

そんじょそこらの人とは違う。

恋は盲目。

網膜には光の受容体があるけど、
一か所だけ、神経が集まっ

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分からない未来への不安

分からない未来への不安

 4か月以上前に、書き出しだけを下書きとして保存していたブログの続きを書いてみることにした。途中までしか書いていなかったし、そのとき何を思っていたのか全く思い出せないのだけど(笑)

 当時の自分は、いったい何について書きたかったのだろう。きっと、4か月前の自分も考えを整理できていなかったんだと思う。ただ、「分からない未来への不安」は確実にあったし、それは今もある。

 抱えている不安は、紙に書き

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【詩】幸福のカタチ

【詩】幸福のカタチ

何をしてあげれば
キミが幸福になっていくのか
わたしも幸福になっていくのか
わたし
掴めなかった
ゆっくりと破滅を歩いている恋だった
今なら少しだけ分かる
わたしの描いていた理想との乖離と
わたしの我慢だけ
数えて
糸が
切れてしまった
何をすれば
良かったのか
今なら少しだけ分かる

*X投稿詩を手直ししました。

【詩】サヨナラバイバイ

【詩】サヨナラバイバイ

わたしは花でした
あなたを惹き寄せたくて
香りを流してみたり
蜜をだしたり
あなたがわたしに潜ってくれないか
足掻いた花でした
あなたを掴めなかった
もっと揺れたら良かったでしょうか
実をつけぬまま
風に散ろうと空を見上げます

*ちょっと前に、Xに投稿したものです。少し手直ししました。

私は何者になるのか?

私は何者になるのか?

 先生は、ばっと立ち上がって、少し遠くにあった棚から本を引っこ抜いて、私に見せた。本を開いて、その中にいたある人の名前を指さし、この人が私の先生だと言わんばかりの顔をした。その本は、学生の共同研究室にも置いてあったものだった。

 その先生は、私が勉強している分野ではとても有名な先生の教え子だった。

「先生からは、たくさんのことを教えてもらった。」

「自分の研究室の先生には、君の研究はよくわか

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