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2024年1月の記事一覧

こころ【読書感想②】

<先生の言う「明治の精神に殉死する」とは、どのようなことだろうか?>

【民衆の思想対知識人の思想?/先生にとっての明治の精神とは】

『こころ』で明治という時代は〈自由と独立と己とに充ちた時代〉と称されますが、私は明治の時代といえば帝国主義のイメージを持っています。それは西欧社会を真似た国力増加の社会の動きは個人(己)よりも国家を優先する姿勢に見えるためです。また「私」の父に関する下記の文からは

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宮沢賢治さんからの学び~岩手県花巻市・宮沢賢治記念館~

宮沢賢治さんからの学び~岩手県花巻市・宮沢賢治記念館~

宮沢賢治館宮沢賢治記念館には、何度か訪れていますが、今回気になったのはこの展示です。

農民芸術概論綱要農民と芸術、なんだろうね。
そう思って読み始めた展示だったけど、帰りには一冊の本を購入しました。
それは昭和50年に発刊された『宮沢賢治農民芸術概論綱要』。
令和4年に第17版が発刊されたと記されています。

略年譜が付いても27ページの薄い冊子ですが、ずっしりと重みの感じられる内容だと思って購

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ビリー・ジョエルとジョン・アダムズ アメリカ「団塊世代」の音楽家たち

ビリー・ジョエルとジョン・アダムズ アメリカ「団塊世代」の音楽家たち

74歳、ビリー・ジョエルの「最後の」来日公演(1月24日)が大成功で、大きな話題になっていた。

全世界でCD、レコード総売り上げ1億6000万枚以上を誇る米歌手のビリー・ジョエルが24日、東京ドームで一夜限りのライブ「ONE NIGHT ONLY IN JAPAN」を開催した。来日公演は、2008年の同所でのライブ以来、16年ぶり。音楽関係者によると、今回のライブが最後の日本公演になる可能性が高

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文学をどの側面から捉えるか。

文学をどの側面から捉えるか。

川口市出身の自称読書家 川口竜也です!

読書会で様々な本好きの方と話していると、なるほど、そういう側面から本を読んでいるのかと、考えさせられることが多い。

先日読書会に参加された方が、逢坂冬馬さんの「同志少女よ、敵を撃て」早川書房を紹介していたのだが、ストーリーよりもその参考文献の多さ、要は歴史や戦争の経緯を知ることができて面白かったという。

私もかつてこの本は読んだことがある。ただどちらか

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「ネガティブ・ケイパビリティ」のよりグッとくる言い回しを熱心に考える会

「ネガティブ・ケイパビリティ」のよりグッとくる言い回しを熱心に考える会


・「ちょっとまってください」 と言いたくなる

最近「ネガティブ・ケイパビリティ」という語をしばしば目に(あるいは耳に)する機会があります。これは

を指しているそうです。

確かに、生産性や効率、結論、要約した意義のようなものばかりが過剰に求められ、誰しもが自らの価値の総額について深刻にならざるを得ない現代人にとって「バズりそうなひとことを言わずにグッと留めておく」みたいな感覚はすごく大切なん

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コロナ時代のコミュニケーションに必要な「物語」——センメルヴェイスの悲劇から学ぶ

コロナ時代のコミュニケーションに必要な「物語」——センメルヴェイスの悲劇から学ぶ

著者のカリ・ニクソン(Kari Nixon)は、ウィットワース大学の医療人文学の教員。『ハフィントンポスト』や『イエス!』誌、CNN.comなどで、一般読者向けに公衆衛生に関する研究を発表している。著書に、ヴィクトリア朝文学・大衆文化における人類の病気への反応の社会史を辿った"Kept from All Contagion: Germ Theory, Disease, and the Dilemm

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#1584 教育と人材育成の違い

#1584 教育と人材育成の違い

教育界では、「教育」と「人材育成」という言葉が混同して用いられることが多い。

まず先に「目的」があり、その目的のために子供たちに目標となる「能力」を植え付けていく。

それが「人材育成」である。

今日、目標となる「能力」の範囲が多岐にわたるようになり、カリキュラムオーバーロードも発生している。

「コンピテンシー」「プログラミング能力」「英語運用力」「問題発見力・問題解決力」などなど。

この

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「深く聴く」ことの素晴らしい効果|文学作品の中にあったコーチングスキル

「深く聴く」ことの素晴らしい効果|文学作品の中にあったコーチングスキル

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深い傾聴の素晴らしい効果
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■3つの傾聴とは?
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1.内的傾聴  相手のためというより自分のために聞いている
2.集中的傾聴 話している言葉の意味に集中している
3.全方位的傾聴 相手が話しているその時その場のすべてを聴いている

コーチングではこのうち3の全方位的集中を使います

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練習での「学び」を見つけるための取り組み

練習での「学び」を見つけるための取り組み

競技練習においてただ練習をこなせば上手くなるというわけではない。もちろんある程度は伸びていくだろうが、その角度を上げていくには、個々人がその日の練習で何を「学び取る」か、そのような主体的・能動的な態度が重要になる。

毎回の練習でどのようにその意識を高めるか。

それをチーム内の文化として定着して行くために私がチームで行っている取り組みについて紹介したい。

意識の重要性「カラーバス効果」という言

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