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【連載】岩波文庫で読む 「感染症」第1回|古典の小宇宙に問いかける|山本貴光
なにかのテーマについて考えたり書いたりする必要が生じると、とりあえず岩波文庫の棚 の前に立ってみる。
全部を揃えるには至っていないものの、この二十余年、毎月の新刊と、折々に遭遇した既刊書を手に入れて読んでいるので、それなりの冊数になっているのだった。
なぜそんなことをしているのかといえば、シリーズものの本を集めるのが好きだ というのは置いておくとして、学術の歴史に関心があるからだ。こ
忘れられた民俗学研究者・出口米吉の生涯
1. はじめに―「謎の研究者」から「忘れられた研究者」へ 先日、下記の記事で「謎の民俗学研究者」として紹介した出口米吉は性に関する民俗に関心を持っていたこと以外あまり分からないと述べた。しかしながら、さらに調べていくと実はこの人物の年譜が存在したことが判明した。
2020年11月6日現在無料公開中のざっさくプラスで出口米吉の名前を検索したところ、染織書誌学研究家・後藤捷一(しょういち)が『近畿
ありのままを伝えよ。
※この記事は,Nature Human Behaviour 誌が2020年1月21日に公開したEditorial(巻頭言) Tell it like it is を日本の社会心理学者3名が共同して翻訳したものです.
すべての研究論文は何らかの物語である。だが、その物語が「きれい」であるべきだという圧力は、科学的な努力にとって有害である。研究論文は、研究者がどのようにしてリサーチ・クエスチョンに取
■ポルトガルの詩人ペソアをわかりやすく紹介しようとしたら一万字を超えた話
■人生は意図せずはじめられてしまった実験旅行である。
自分について悩んだことのない人は、そんなにいないと思う。
誰かに恋したときなのか、あるチャレンジをして挫折したときなのか、人と比べて自分の人生が劣っていると思ったときなのか、それとも夜一人部屋で電気を消してベッドにポツンと大の字になってウォークマンを聴いたときなのかは人それぞれだろう。
そんなときの悩みは、だいたい「私っていったいなんなんだろ
全国の書店を支えるため、Bookstore AID基金を開設します。参加書店・賛同人を大募集!
※プロジェクトが開始しました!以下は開始前の告知テキストです。(4月30日18時追記)
このプロジェクトについて新型コロナウイルスの感染拡大、そし全国に発令された緊急事態宣言によって、私たちの生活は大きく変わりました。外出自粛要請が続く中、あらゆる業態が困難な状況を強いられていますが、多くの書店もまた存続の危機にさらされています。
この「Bookstore AID基金」は、そんな町の本屋さんを