上野イクヨ

フリーランスのライター・編集者。鹿児島暮らし。夢は、作家として歌のように生きること🕊️✨…

上野イクヨ

フリーランスのライター・編集者。鹿児島暮らし。夢は、作家として歌のように生きること🕊️✨ Thank you for the music ☺︎

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  • #創作大賞2024 応募作品

    noteの#創作大賞2024 に応募中のエッセイ。届け〜!

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    心にのこった言葉、誰かとシェアしたい言葉など。

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    「わたしの人生を豊かにしてくれてありがとう」の意を込めて、さまざまな音楽にインスパイアされ創作した短編小説やエッセイをお届けします。

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    映画の感想とか、映画からインスパイアされた言葉とか。

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ライター・編集者 上野イクヨ|ポートフォリオ(プロフィールと仕事実績、お受けできる仕事について)

ポートフォリオのページをご覧いただきありがとうございます。 ライター・編集者として、鹿児島を拠点に活動する上野イクヨと申します。 こちらのページでは、プロフィー…

上野イクヨ
3か月前
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【ことばの栞】特別編|詩人・谷川俊太郎さん×ミュージシャン・ASKAさん対談より(2019.3.22)

谷川 歌は初めから聴衆との交流がある。そこはすごく羨ましいところですよね。僕は詩よりも音楽の方が上だと思っている人間なんですよ。音楽がいちばん偉くて。 ASKA な…

2

「ユリイカの呪い」— ユリイカ / 折坂悠太・総特集を読んで —

長い間、わたしの中には、わたしを文芸の道から遠ざけた「ユリイカの呪い」なるものがある。 20年前、ユリイカの中で交わされた会話に大きなショックを受けた。「自死願望…

7

ハイ、どうぞ

あれ?雨季ならぬ鬱期なのかもしれない。床に被さった埃のじゅうたん、新聞紙のタワー、籠からはみ出る汚れもの。見えている。見えているけど見られない。窓の外の灰色と一…

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さびしさ

(今まで言わなかったこと、言えなかったこと、少しずつ語っていきたい。そのために、有料という手立てを使わせてもらいます)

300
上野イクヨ
3週間前

詩「ニュー・ハチス」

風はそれ自体は見えず つかむこともできない けれどたしかにそこにあって 時々わたしの頬にふれる 木々の葉をざわめかせ 「好き」とささやく 今日はこんな感じね わたしも…

上野イクヨ
3週間前
3

詩「オールド・ハチス」

蓮の花は散ってしまっていた でもね、葉っぱがお化けみたいに大きくて、残った花は茶色い姿になっても太陽を見ていたんだ 夏にあなたにもらった言葉を思い出したよ 「来…

上野イクヨ
1か月前
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わたしが好くのは、どんなに歳をとってもシャイで空想ばかりしていて心にないことは言葉にできない、そういう少年ばかり。

上野イクヨ
1か月前
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いっつも遠回りなんだよな、まっすぐ来れば早かったのにさ。でも遠回りの分だけ中身がもうすでに炊かれて煮詰まっててさ、よそえばすぐ食べられるぐらいに出来上がってるんだよな。つまりどっちにしてもこうなったってこと。なら、好きにやりなよ。

上野イクヨ
1か月前
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詩「スペル」

言葉は心を越えないものであってほしいと 願ってはいるけれど ときどきうっかり 越えてしまう 越えた言葉で 傷つけた記憶が わたしの傷となって とどまり続ける あの子に…

上野イクヨ
1か月前
3

【ことばの栞】2024/6/9
「そのほほえみの やさしさに 父と母は 信ずるすべてを のこすのだ おのがいのちを のこすのだ」
(谷川俊太郎さんの詩「雛祭りの日に」より)

上野イクヨ
1か月前
1

進めば進むほど、帰(返)っているという感覚。

上野イクヨ
1か月前

コントロールしないということ

平日のコメダ珈琲店、いつもと違う店舗にて。 よろしければこちらを先に、お読みください↓ 熱すぎたアメリカンで舌を焼く。 さっき聴いた燃え殻さんのラジオで、また折…

上野イクヨ
1か月前
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書き続けていないと息ができないようだ。今日久しぶりに書く時間を取ってなんとか生き延びられた。仕事以外(今のところは)の書くことをもっと大事にしよう。マジで。

上野イクヨ
1か月前

エッセイ「燃え殻2」

まだ明るさの残る帰り道。桜島を右手に、会社に通勤していたあの頃と同じ道を走っていた。 すこぶる疲れていた。 新しく習う仕事を覚えるのに頭をフル回転した一日だった…

上野イクヨ
1か月前
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詩のようなもの「おさらば」

あかるい気持ちになれる声や音楽と触れ合いたい。 わたしのゆく道にNOを挿すものたちとは離れていたい。 守るふりをしてわたしを縛りつけるものとは、もうおさらば。 わた…

上野イクヨ
1か月前
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ライター・編集者 上野イクヨ|ポートフォリオ(プロフィールと仕事実績、お受けできる仕事について)

ライター・編集者 上野イクヨ|ポートフォリオ(プロフィールと仕事実績、お受けできる仕事について)

ポートフォリオのページをご覧いただきありがとうございます。

ライター・編集者として、鹿児島を拠点に活動する上野イクヨと申します。

こちらのページでは、プロフィールやこれまでの仕事実績、お受けできる仕事内容などを掲載しております。ご依頼の参考にしていただけますと幸いです。

【プロフィール】

上野イクヨ
ライター、編集者。鹿児島県在住。
2015年、地元の行政機関で事務員として働いていたとき、

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【ことばの栞】特別編|詩人・谷川俊太郎さん×ミュージシャン・ASKAさん対談より(2019.3.22)

【ことばの栞】特別編|詩人・谷川俊太郎さん×ミュージシャン・ASKAさん対談より(2019.3.22)

谷川 歌は初めから聴衆との交流がある。そこはすごく羨ましいところですよね。僕は詩よりも音楽の方が上だと思っている人間なんですよ。音楽がいちばん偉くて。

ASKA なんででしょう。

谷川 意味がないから、音楽には。意味がないところで人を感動させるでしょう。子どもの頃から感動するのは音楽が先だったんですよ。それで詩を書き始めて言葉に出合って、言葉というのは困ったものだとずっと思っているんですよ。

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「ユリイカの呪い」— ユリイカ / 折坂悠太・総特集を読んで —

「ユリイカの呪い」— ユリイカ / 折坂悠太・総特集を読んで —

長い間、わたしの中には、わたしを文芸の道から遠ざけた「ユリイカの呪い」なるものがある。

20年前、ユリイカの中で交わされた会話に大きなショックを受けた。「自死願望ある?」。それは当たり前の感覚として、まるでファッションのように「今日の晩ご飯食べる?」くらいの軽さで交わされていた。

わたしは激しい憤りを覚えた。こんな会話を平気で交わして、さもカッコイイものかのように紙に載せてばら撒いている雑誌が

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ハイ、どうぞ

ハイ、どうぞ

あれ?雨季ならぬ鬱期なのかもしれない。床に被さった埃のじゅうたん、新聞紙のタワー、籠からはみ出る汚れもの。見えている。見えているけど見られない。窓の外の灰色と一緒になって圧をかけてくる。ただ時間だけが過ぎてゆく。

文字を綴り出すと体の表面から汗が滲む。汗は気化して空間へと溶け込む。もう今日はやめた。掃除も洗濯も仕事もやめた。小説を書きたい。書きたい書きたいと言ってくる声を無視し続けた。ごめん。今

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さびしさ

さびしさ

(今まで言わなかったこと、言えなかったこと、少しずつ語っていきたい。そのために、有料という手立てを使わせてもらいます)

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詩「ニュー・ハチス」

詩「ニュー・ハチス」

風はそれ自体は見えず
つかむこともできない
けれどたしかにそこにあって
時々わたしの頬にふれる
木々の葉をざわめかせ
「好き」とささやく

今日はこんな感じね
わたしもこんな感じよ
呼んだり
呼ばれたりしながら

さて明日は
どこで聴こう 誰と聴こう
どこで歌おう 誰に聴かそう
あなたを

詩「オールド・ハチス」

詩「オールド・ハチス」

蓮の花は散ってしまっていた

でもね、葉っぱがお化けみたいに大きくて、残った花は茶色い姿になっても太陽を見ていたんだ

夏にあなたにもらった言葉を思い出したよ

「来る途中の緑がきれいだった」って言ったわたしに
「うん、そう思う人が見るからきれいなんだよ」って

ねえ、
"何べんだって愛は弾けて
 何べんだって愛は芽吹くよ"

いつもサイくんが歌っているんだ

秋が始まる
あなたが生まれた季節だか

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わたしが好くのは、どんなに歳をとってもシャイで空想ばかりしていて心にないことは言葉にできない、そういう少年ばかり。

いっつも遠回りなんだよな、まっすぐ来れば早かったのにさ。でも遠回りの分だけ中身がもうすでに炊かれて煮詰まっててさ、よそえばすぐ食べられるぐらいに出来上がってるんだよな。つまりどっちにしてもこうなったってこと。なら、好きにやりなよ。

詩「スペル」

詩「スペル」

言葉は心を越えないものであってほしいと
願ってはいるけれど
ときどきうっかり
越えてしまう

越えた言葉で
傷つけた記憶が
わたしの傷となって
とどまり続ける

あの子に背負わせたもの
たったひとつの後悔が
今、わたしを生かす

全力のわがままと
ひまわりのような顔で
放つ言葉は
「愛している」

頬を落ちるしずくの温もり
ゆるむeyesと漏れる声

小さなてのひらのステージで
ねぇ、いっそ
踊り

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【ことばの栞】2024/6/9
「そのほほえみの やさしさに 父と母は 信ずるすべてを のこすのだ おのがいのちを のこすのだ」
(谷川俊太郎さんの詩「雛祭りの日に」より)

進めば進むほど、帰(返)っているという感覚。

コントロールしないということ

コントロールしないということ

平日のコメダ珈琲店、いつもと違う店舗にて。

よろしければこちらを先に、お読みください↓

熱すぎたアメリカンで舌を焼く。

さっき聴いた燃え殻さんのラジオで、また折坂悠太さんの曲が流れた。
今度は、「夜学」。
私が聴くたびに折坂さんがかかるのは、燃え殻さんが相当折坂さんの音楽を好きで、たくさんかけているからなんだと思う。だからきっと、私が聴くときだけに偶々かかっているわけではなくて、いつもかかっ

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書き続けていないと息ができないようだ。今日久しぶりに書く時間を取ってなんとか生き延びられた。仕事以外(今のところは)の書くことをもっと大事にしよう。マジで。

エッセイ「燃え殻2」

エッセイ「燃え殻2」

まだ明るさの残る帰り道。桜島を右手に、会社に通勤していたあの頃と同じ道を走っていた。

すこぶる疲れていた。
新しく習う仕事を覚えるのに頭をフル回転した一日だった。終わってからも何も考えられず、音楽もかけないままハンドルを握っていた。

はあー。疲れは、思考をネガティブに寄せる。今日とは関係ないはずの不安まで大きくさせた。

気持ちを切り替えたくて、radikoを流すことにした。「お気に入り」に登

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詩のようなもの「おさらば」

詩のようなもの「おさらば」

あかるい気持ちになれる声や音楽と触れ合いたい。
わたしのゆく道にNOを挿すものたちとは離れていたい。
守るふりをしてわたしを縛りつけるものとは、もうおさらば。
わたしが晴れやかでいられる道をいいね!と言ってくれるものたちと、
鼻歌をうたいながら歩いていきたい。