折坂悠太さんの『呪文』を聴いていると街のあかりに目がいくようになる。歩くたび少しゆらぐ視界に合わせて街のあかりたちも少しゆらぐ。じぶんの呼吸が聞こえないゆらぐ視界のなかで街のあかりは明滅したり流れたり滲んだりする。すべらかな浮遊感。どこまでも響くうた。