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学校教育に関するあれこれ

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#小学校教員

ファーストチェスの理論に学ぶ時短仕事術~10秒考えても30分考えても結論は同じと言われますが…~

ファーストチェスの理論に学ぶ時短仕事術~10秒考えても30分考えても結論は同じと言われますが…~

1.10秒考えても30分考えても結論は同じ!?

 
 ファーストチェスの理論、ご存知ですか?

 ファーストチェス理論とは、チェスの名人が「5秒で考えた打ち手」と「30分考えた打ち手」を比べると86%は同じになる、という理論のことです。

 つまり、判断する場面に出会った時、あれこれ迷っても、多くの場合、結局結論は変わらない、という意味で使われることが多いです。

 ソフトバンクの孫正義氏の「ど

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うちのオカンがね 気になる職業があるらしいんやけど

うちのオカンがね 気になる職業があるらしいんやけど

うちのオカンがね 気になる職業があるらしいんやけど 
その名前をちょっと忘れたらしくてね
あのー国語とか算数とか教えてくれて、学校で子どもを育てる職業ってゆうてたよ

おー教員やないかい 
その特徴はもう完全に教員やがな
すぐ分かったやん こんなんもー

でもこれちょっと分からへんのやな
いや俺も教員と思うてんけどな 
オカンが言うには 残業代しっかり出る言うねんな



あー ほな教員

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小学校社会科の授業づくり 授業案の書き方① ~「書けない」時の原因は「何が分からないか分からない」~

小学校社会科の授業づくり 授業案の書き方① ~「書けない」時の原因は「何が分からないか分からない」~

 「研究授業をします」「授業を公開します」「そろそろ授業案書かなきゃ…」というときに、なかなか筆が進まないことがある授業案。
 なぜ書けないのか?その原因は?今回は、社会科に限らず、シンプルに整理してみます。

1 授業の基本構造

 授業案(「指導案」や「学習指導案」という呼び方もあり、多少考え方も異なりますが、ここでは授業案で統一)がなかなか書けない、という経験をされた教員の方は多いのではない

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学校と教員は、車と運転手のようなもの!?~学校のシステムを乗りこなすのは教員~

学校と教員は、車と運転手のようなもの!?~学校のシステムを乗りこなすのは教員~

1.時代の変化と様々なシステム

 
 戦後以来数十年の時を経て、変化の激しい時代であることが再び学習指導要領に明記されて早数年、学校現場の変化も大きいものとなってきました。

 世の中はAIの台頭、日本で言えば人口減少や価値観の多様化がより顕著になり、それに伴ってか、様々な学校内の仕組みや教育方法がしばしば注目されてきています。

 学校単位の枠組みで言えば、学校再編やカリキュラム・マネジメント

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結局「根性」は必要?

結局「根性」は必要?

 結論から言うと、「必要」じゃないかと。

 結局、最後は根性なんだよなぁと

 過去の、昭和の、高度経済成長期から平成くらいまでは、みんなで同じことしてれば、国全体が成長して、自分も裕福になれて、周囲に認められて、それで良かったのです。

 言ってみれば「幸せのテンプレート」が似たようなものだったと。

 ですから、何でもかんでも「根性で乗り越えろ!」は、世の中の大きな流れに沿ってやっておけば大

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試されるのは参加者!?校内研修の「優秀な」参加者3選~あなたは10個褒めることができますか?~

試されるのは参加者!?校内研修の「優秀な」参加者3選~あなたは10個褒めることができますか?~

 X(旧Twitter)で、このようなポスト(ツイート)をしたところ、自分のポストにしては珍しく?反響をいただきました。

https://x.com/tsukemen1313/status/1709893327305462229?s=20

 自分は、立場や機会に恵まれ、おそらく一般の教員としては考えられないくらいの数の研究発表会や事後研修に参加させていただきました。(自治体もたくさん。開催者側

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誰のため?校内研修の矛盾

誰のため?校内研修の矛盾

 「もうすぐ研究授業…」

 職員室では、時折そんな声が聞こえてきます。

 
 教員である限り、ついて回る「校内研修」

 仕事をしながら、教員自身が学ぶことができる良い機会

 のはずなのですが…

 もちろん重要性や必要性を述べる声はあるのですが、同時に否定的な声も相当あるのが実情です。

 なぜ、このようなことになってしまうのでしょう?
 また、どうすればその状況は改善できるのでしょう?

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ある小学校教員の判断時の脳内をnote整理~子どもが話しかけてきた場面から対応まで編~

ある小学校教員の判断時の脳内をnote整理~子どもが話しかけてきた場面から対応まで編~

「せんせぇ~、プリント余りました」

と言って1枚のプリントを持ってきた1人の女の子、Aさん。

もし、あなたが小学校3年生の担任の先生なら、Aさんにどう対応しますか?

すぐ受け取ってあげればいいじゃない、というご意見。

もちろん、それが自然です。

ただ、学校や学級という場で、子ども1人1人を育てようと思うと、そればかりがベストとも言い切れません。

今回は、小学校で勤務している際のある一場

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ChatGPTに「学年主任」について質問してみた

先程(2023年3月27早朝)、「学年主任」がTwitterのトレンド入りしていました。
※スクショは撮り損ねました

学年主任の仕事術や配慮すべきことなど、ツイートしてくださる方がたくさんいらっしゃり、ただすごいなぁと思うばかりです。

そんな中、ふっと興味が湧いたので
「学年主任」について、ChatGPTに質問してみました。

自分は小学校勤務が多かったので、今回は小学校の学年主任という設定に

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校内研究の難しさと改善へのヒント ~演繹的な校内研究と帰納的な校内研究~

校内研究の難しさと改善へのヒント ~演繹的な校内研究と帰納的な校内研究~

 校内研究(校内研修)に難しさを感じる教員の方は少なくないと感じています。

 今回は、時事通信社「内外教育(2022.9.27)」に掲載の、奈須正裕「学校における理論研究の進め方」から、校内研究の方向性について考えてみます。

※本来の意味は異なりますが、ここでは便宜上「校内研究」に表現を統一します

1 校内研究が背負うもの

  前提の整理ですが、いわゆる校内研究は、主に3つの側面を背負って

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