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エッセイ

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いつものまさかに出会えたら。
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#ルポ

身内に売っても広がらない。

僕はプライペートでZINE(『CoiCoi』というカープ女子をテーマにした自費出版雑誌)を2冊作った。クオリティの高い雑誌にすることはもちろんだけれど、それ以上に、流通させること、そして、いかに知らない人に買ってもらうかに意識を置いた。

だから、文学フリマやデザインフェスタ、コミケなどのイベントにもたくさん出展したし、本屋への営業もかなりした。おかげで、全国にあるインディペンデント系の本屋につい

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小学生の底なしエネルギー

小学生を指導するダンスインストラクターさんの取材にいってきた。当日は、指導しているシーンも撮影したいから、お願いして、生徒さん、つまり小学生20人程度にも集まってもらった。レッスン前の小学生(小学4年生〜6年生くらい)は、スペースの真ん中に集まって、いつの間にか鬼ごっこやらケードロなんかを始めだす。

そのエネルギーが凄まじく、昼前、まだ寝ぼけまなこだった僕は、完全にそのエネルギーを食らってしまっ

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デザフェスに参加して、やっぱり「消費生活」ではもう人生は楽しめないとおもった。

真夏のデザインフェスタに参加した。手弁当で作ったZINE、カープ女子応援マガジン「CoiCoi(新創刊号)」を売ってきた。イベントに出展するのは文学フリマに続いて2回目。今回もまた商品を売る難しさを痛感したし、商品を売る楽しさを実感した。

まず、だだっ広いビックサイトを、自分が客として歩きまわると気づくことなんだけど、とにかく人は商品なんて見ているようで見ていないということ。お目当の商品がある人

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フジロック2018日記

フジロック2018日記

フジロックに行ってきた。毎年恒例の行事である。今年は、というかだいたいいつもそうなのだが、友達と2人で参戦した。高校からの付き合いだ、長い。17年近く。そんな友達がいることを少しありがたいと思う。

参戦したのは1日目と2日目。木曜深夜にクルマで東京を出発。運転中は僕があらかじめ用意した、フジロックで観る予定のアーティストのプレイリストを流しながらドライブ。10キロある関越トンネルを目前に、相変わ

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鰻代を振り込んでもらって

先週末は土用丑の日だった。江戸時代の広告PRによって鰻を食べるようになってと言われている。この宣伝が、運良く根付き、続いたことによって、今では鰻を食べるのが当たり前になった土用丑の日。正直、1日だけ鰻を食ったからって夏を乗り切れるほどのスタミナなんてつきやしないとは思うのだけれど、なんとなく鰻が食べたくなるのは「継続こそ力なり」の賜物か。

ご多聞にもれず、そんな刷り込みをもろに受けている僕の

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ゆっくり鎌倉

先日、初めて鎌倉に行った。仕事でだったので観光している時間がないことはわかっていた。でもどうせなら少し夏休み感を演出したくて、レンタカーを借りて都内から向かった。車で都心を走ることは慣れていないから、ちょっとドキドキしたけど、車内でフジロックのプレイリスト(今年見る予定のアーティストをまとめた)を流しながらのドライブはわくわくもした。都内の自宅から鎌倉までは高速を使って1時間10分程度。ちょうどい

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扁桃腺、腫れた。どんどん、腫れた。

扁桃腺が腫れた。僕は扁桃腺をよく腫らす。季節の変わり目だとか、忙しい日が続いたりするとすぐに腫れる。うだるような暑さが続く毎日に耐えられずに、クーラーの温度を低く設定し、寝てしまったために、今回は腫れた。痛くて、喋るのもしんどい。もちろん食べることもつらい。会社の近くの内科に行く。初老の男性医師が対応してくれた。
医師は、コンビニでアイスを買ったら付いてくるような木製のスプーンで、僕の舌を押さえつ

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人とは、会える回数が決まっている。

ぼくは今、東京に住んでいて茨城の実家には3ヶ月に1度くらい帰省するのだけれど、その度に、両親にはあと何回会えるんだろうと頭をよぎる。
さらに一人で暮らしている90を過ぎたばあちゃんには、あと何回会えるんだろうとも思う。ばあちゃんなんか、お盆と正月くらいしか会わないので、仮に100歳まで生きてくれたとしても、20回くらいか。今この「20」という数字を打ち込んで胸が締め付けられそうな思いになった。なる

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「わー!」という感嘆詞の持つ魔力。

最近、女性とLINEなどでやりとりしていて気づいたことがある。

例えば、今度飲みに行くお店の予約をして、
「このお店にしました」とお知らせしたときに、
女性が以下のように返答してきたことがあったのだ。

わー!ありがとうございます。

わー!おいしそう。

この「わー!」という感嘆詞が非常にポイントで、

ありがとうございます。

おいしそう。

という言葉だけに比べて、
「わー!」を加えている

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生きた魚の頭を切り落とすことは、虐待か。

生きた魚の頭を切り落とすことは、虐待か。

海釣りが好きだ。
初夏〜秋にかけては、釣りシーズンである。
いろんな魚が釣れ始めるのだ。

僕の実家は茨城で、帰省する度に、日立や大洗に行って釣りをする。
岸からアジやイワシ、サバを狙ったり、クロダイやヒラメなんかも狙う。
狙う魚によって餌も仕掛けも釣り方も変わってくる。

釣り糸を垂らし、水面をじっと眺めたり、水平線に目をやったり、
大型船の行く末に思いを寄せる。
そしていつ魚が掛かるか

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人生は、「席替え」だと思う。

人生は、「席替え」だと思う。

小学校、中学校、高校と、必ず席替えがあった。
好きなあの子や仲の良い友達の近くになれるかな。
後ろの席だと落ち着くんだけどな。
窓際だったらなお良し。
最前列や真ん中の列の席は、最悪だぞ。

席替えひとつで、色々な感情が押し寄せてきた。どきどきした。

僕の通っていた学校の席の決め方は
クジがほとんどだった記憶があるんだけど、
厳密にどう決めていたかは正直覚えていない。

クジ引きが行われて、席を

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成功の固執。

そのときにとった手段で、

結果を収めたとしても、

それが正しいとは限らない。

その方法がたまたまヒットしたのかもしれない。

自分なりの方程式をつくる。

大切なことだけれど、

自分なりの方程式を疑う目をもつことも

兼ね備えてなくてはならない。

いずれにせよ、成功に固執するのが

一番よろしくない。

成功したわけではないのですが。

女の「内緒」には、特別な力が宿っている。

女性に「内緒」といわれるとドキッとする。

とくに出会ったばかりの意中の女性からであれば、なおさらだ。

そして、僕は過去にこの言葉を3人の女性からもらったことがある。

多いのか少ないのかわからないが、一人ではなく複数いるという

事実に、女性というのは、「内緒」というキラーワードを使って

男の様子をうかがい楽しんでいる傾向があるようにおもうのだ。

「職業は何してるの」

「歳はいくつ」

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