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世の中どうよ

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世の中、社会、不満もありましょう。憤りもありましょう。ほっとするニュースがあればいいですね。自分もその中に確かに存在する、その世の中。少しでも別の視点があれば、シェアしたいなと思… もっと読む
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免罪符

免罪符

「免罪符」という言葉は、特にカトリックの方面からは、適切な語ではない、と言われるかもしれない。プロテスタント側からの悪いイメージで広まった言葉だ、と見るべきだろうか。しかしそう言うと、そもそも「プロテスタント」という呼称も、いわば悪口である。だからそちらに走っていくのを一度止め、「免罪符」または「贖宥状」の、本来でないかもしれないが、一般にもたれがちな理解に戻ろうと思う(宗教的な意味から離れること

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どうしてそんなことができるのか

どうしてそんなことができるのか

凶悪事件に、若者が群がっていたということで、ワイドショー関係は盛んに話題にした。世間を驚かす殺人事件だと、時に容疑者の「心の闇」を暴こうとする世間。それは浅薄でよくないことだ、と私は常々考えており、幾度も見解を述べた。だが今回は、容疑者たち自身が浅薄であることが目を惹いている。闇バイトとでも言うのか、残酷なことでも、淡々とやってのけているという風景が、報道から見えてきたというのだ。
 
これをワイ

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英語の小話を読ませてみたら

英語の小話を読ませてみたら

英語だけに限らないが、そのクラスは、なかなかの強者だった。偶々優秀な子の多い学年だったとも言えるが、中一での一年間、誰ひとりそこからクラスが下がることなく、優秀な成績をキープし続けた。授業には私はふだん入っていなかったが、今年になり何度もそこに顔を出すようになり、彼らのレベルの高さを強く感じるようになった。
 
物知りである。また、理解度も高い。だから、私が手早く説明をしても、すぐに吸収するし、そ

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インターネット・ラジオ

インターネット・ラジオ

ここしばらくの、インターネット・サービスの展開には、ほんとうに感謝している。テレビやラジオが、いつでも見られるようになった。もちろん、ある程度の制限はあるが、かなり自由に、番組を視聴することができるのだ。
 
仕事中の番組は、それまで、なかなか視聴できなかった。録画予約、あるいは録音予約をしておけばなんとかできたが、放送に気づかなかったら、もう諦めるしかなかった。それが、放送後も視聴できるようにな

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リスナーあっての完成

リスナーあっての完成

NHKが昨年から、ラジオ百年を迎えるにあたり、ラジオ放送の意義を振り返るような企画を次々と送っている。単発的な特集もあるが、毎週日曜日に放送されている「伊集院光の百年ラヂオ」が、私のお気に入りである。
 
伊集院光とアナウンサーの礒野佑子とが二人で送る番組で、ちょうど礼拝の時刻に放送されるため、私は後から聞いている。貴重なラジオ音源から、ラジオの歴史を繙くものである。
 
すでに「100分de名著

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非常識で迷惑な大人たちの姿

非常識で迷惑な大人たちの姿

電車の中で騒ぐ人間は嫌いである。他人に思考をさせないからである。耳栓でもしているという自衛方法もあるが、誰もが耳栓をもたなければならない、という考えは間違っていると思う。大きな声で騒ぐ者は、他人をなんとも思っていない。
 
お年寄りの中には、ある程度仕方がないことがある。耳が遠いために、声もいくらか大きくならないと会話すらできないのだ。また、子どもが泣くことについては、私は全く何も感じない。子ども

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3月という時期

3月という時期

新築マンションがある。高層マンションだと、同じ日に何家族も入居がなされる場合が予想される。前面の道に、トラックの行列ができるのだろうか。3月、そういう時期だ。業者もこの時期だけが特に大変なのだろう。アルバイトも雇うようだ。私のときがそうだった。社員が一人と、あとは指図を受けるばかりの若者が付き添っていた。力仕事をさせられる。それなりに実入りはいいのかもしれない。京都から福岡だと、一晩車を走らせたこ

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餅踏み

餅踏み

福岡には「餅踏み」という行事がある。1歳の誕生祝いのときに、赤ちゃんに餅を踏ませるのだ。地方によっては、餅を背負わせるというところもあるらしい。初めて誕生日を迎えるということは、古には当たり前のことと見なされることはなかったであろう。その間に命を落とすということが、しばしばあったからこそ、無事に一年間を生きたということをお祝いしよう、ということなのではないかと推測する。
 
餅は時に「一升」の米を

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チョコレートのように甘くない話

チョコレートのように甘くない話

バレンタインデーが今年も話題に上る。チョコレートの祭りだとなってから、たぶん半世紀以上になると思う。ところが最近、だいぶムードが変わってきた。女性から男性へチョコレート、という安直な図式が、必ずしも成り立たないというのだ。
 
ジェンダーの問題であれば、まだ社会的な意味合いもあるのだろうが、そうでもないようだ。男女関係なく、というのもあるようだし、自分へのご褒美、というものも少なからずあるらしい。

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本の遅配に思う

本の遅配に思う

近所に書店がない。少し離れたところに大きな書店がある。だが、願う本を置いているとはなかなか言えない。私の欲しがる本は、そこらに並ぶような本ではないからだ。そこで、Amazonで注文することが多い。それがまた、書店を減らす原因にもなっていることを心苦しく思うが、実際、入手には基本的にそれしかない。
 
業界では、配達員の問題もいろいろ起こっているが、とにかくここまで届けてもらうのはありがたいことであ

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もしトラと田中美知太郎

もしトラと田中美知太郎

「もしトラ」という言葉が、ニュース関連で飛び交っている。うまいこと言ったものだ、とも思うが、もうあの「もしドラ」が流行したのが15年近く前だと知ると、複雑な気持ちになる。あのとき私もドラッカーは読んだ。教会運営についても声を出していることを知り、教会でも参考にしてみたらどうか、と提言してみたことがあるが、全く関心を寄せてもらえなかった。教会には、「イノベーション」という概念が入り込む余地がないよう

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節分から始まるあれこれ

節分から始まるあれこれ

古来一年の始まりとされた立春。その前日を私たちはいま唯一の「節分」としている。それは本来、季節を分けるという意味であった。春夏秋冬という四つの季節を刻む日本の風土では、節分は四度ある。立春立夏立秋立冬、それぞれの前日である。立春は、旧暦での一年の始まりであったことから、その前日の節分は、いわば大晦日のようなものであり、特別扱いされたようである。それが、いろいろあって、追儺(ついな)と呼ばれる、鬼を

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能登半島地震から1か月

能登半島地震から1か月

家族が集まった正月。そのとき、ごちそうを前にして、東京の長男家族と、Zoomで会っていた。画面の向こうから、「揺れた」という声が聞こえた。
 
テレビが、騒ぎ始めた。北陸で大きな地震が発生したとのことだった。震度や地震の規模の発表からして、それは尋常ではなかった。経験上、これは大変なことになった、と思われた。阪神淡路大震災や東日本大震災の第一報を知っているからだ。
 
NHKからは、緊張というより

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第一印象

第一印象

もうかなり以前のことなので、詳しい経緯は覚えていない。大きなダイエー店に、購入した商品の不備を問い合わせたら、丁寧な対応をしてくれた。そんなのは当たり前だ、と思う人がいるかもしれないが、そこまでしてくれるのか、とうれしく感じた記憶だけが残っている。
 
レゴ社に、部品が足りないようだ、と問い合わせたこともある。これも丁寧な、そして迅速な対応で、送ってきてくれた。その後、ひょんなところからその部品が

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