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蛸文(たこふみ)
2024年5月16日 20:11
オススメ度(最大☆5つ)☆☆☆〜「確率」とは何なのか?〜本書はタイトルの通り、「確率」に関する本である。「確率」は、生活の中で溢れかえっている。天気予報、ギャンブル、投資、生命保険などなど、確率に触れずに生活することはもはやあり得ない世の中になっている。しかし、これだけ身の回りに多くある確率について、果たして正しく理解しているのだろうか?そもそも「確率」とは何なのか?本書は「確
2024年5月15日 23:01
オススメ度(最大☆5つ)☆☆☆☆〜グラフィックノベル〜エドワード・ゴーリーや先日読んだ「HERE」など、グラフィックノベルが最近の小さなマイブームとなっている。大人向けの絵本、マンガとも言えるグラフィックノベルというジャンルは、実際のところ明確にジャンル分けしようとするとかなり曖昧な立ち位置にある。それだけに、個性的で独特な作品が多く、想像をめぐらせて様々な解釈が出来るのが面白い。
2024年4月26日 20:28
オススメ度(最大☆5つ)☆☆☆☆〜アイデアは天才だけのものではない〜本当に30〜60分あれば読めてしまう薄くて短い本なのだが、「アイデアはどのように生まれるのか?」という疑問に対して、無駄なく簡潔に書かれている。著者は名の知れた広告マンであり、主に広告のアイデアを生み出すためのプロセスとして書かれているのだが、その方法論はどんな分野にも当てはまるだろう。まずそもそも「アイデア」とは何
2024年4月21日 19:50
オススメ度(最大☆5つ)☆☆☆☆☆〜議論に値しない言説をスルーするための指南書〜本書は、タイトルにある"ダメな議論"を上手に避けるための技術書である。ダメな議論、とは「誤ったもの」「無用なもの」「有害なもの」を含む言説のことを指し、本書ではそれらを見抜く手法をポイントを絞って指南してくれる。本書の著者はエコノミストであり、メディアで経済や社会について言及する時に、自分の処理能力を超える
2024年4月14日 22:11
オススメ度(最大☆5つ)☆☆☆☆☆さて、以前このnoteにおいて「統計検定2級合格を目指す」と宣言した。本格的に統計学を勉強するためにまず手に取ったのが本書である。これまで統計学関連の書籍はいろいろと読んできて、なんとなく理論は理解していたものの、実際に手を動かすことをしていなかった。本書の著者はまずその点について「実際に平均や標準偏差や相関係数や回帰係数がらくらく計算できるように
2024年4月12日 21:05
オススメ度(最大☆5つ)☆☆☆☆〜四色問題とは?〜本書は、「四色問題」が解かれるまでの、数学者たちの苦悩の歴史を通じた数学ドラマが描かれている。まず、「四色問題」とは何か?最大でも四色あればどんな地図でも隣り合う国々が違う色になるように塗り分けられるのか?という問題である。一見簡単そうなこの問題に、多くの数学者が挑戦し、問題が解かれるまで124年の歳月を費やすこととなった。数学の
2024年4月10日 21:21
オススメ度(最大☆5つ)☆☆☆☆☆〜新しい読書体験〜グラフィックノベル、というものを今回初めて読んでみたのだが、グラフィックノベルの中でも本作はかなり異質な作品であるようだ。あるひとつの部屋を定点とし、様々な時代を行き来する本作。その部屋では様々な人が暮らし、様々な光景があった。ページを捲るたびに、時代が入れ替わり、また、ひとつのページの中に窓のようにいくつもの時代が同時に表示されて、時
2024年3月31日 00:01
オススメ度(最大☆5つ)☆☆☆☆☆〜数字はウソをつく〜世の中にはやたらと人の話よりも数字を信用する「数字信奉者」「データ信奉者」がいる。自分の職場にもやたらと「まずは数字を出せ!」と言って人の話を聞かない人(というか、僕の以前の上司)がいるが、そう言う人に限って「どういう数字が必要なのか」をわかっていないし、数字があればそれをそのまま何も考えずに受け入れてしまう。数字は「数学の世界」で
2024年3月26日 22:41
オススメ度(最大☆5つ)☆☆☆〜資源・入門〜著者によると資源についての知識は、我が国の9割以上の若者は中学生レベルにとどまっている、とのこと。たしかに、僕自身、資源について何か語ろうとするならば、学生時代に習ったような事柄を思い出すこととなるだろう。大人になってから、資源というものに対して、わかったようなふりをしている自覚はある。本書は、水、エネルギー、はたまた鉱物まで、資源に関する
2024年3月23日 21:18
オススメ度(最大☆5つ)☆☆☆〜論理学とは何をやっているのか?〜タイトルの通り、本書は論理学の入門書である。とはいえ、他の論理学の本のように記号を使うような記述は無い。著者もまえがきに書いているように、論理学の本としてはかなり変わっている類の本で、記号を使わず日常的な言葉と関連付けながら可能な限り記号論理学の世界を言語化することに注力した一冊である。なので、僕のような数学アタマの人間に
2024年3月15日 22:07
オススメ度(最大☆5つ)☆☆☆☆〜ある程度の数学力が必要となる一冊〜統計学を勉強しようと始めてから、いわゆる入門書ばかり読んで少し飽き飽きしていた時に、骨のある一冊に出会うことが出来た。「高校数学でわかる」シリーズは今回初めて手に取ったが、難易度はやや高い。「高校数学でわかる」というのは、「高校数学レベル」というわけではなく「高校数学は理解している前提のレベル」である。言うなれば大学初
2024年3月5日 23:01
オススメ度(最大☆5つ)☆☆☆☆〜仮想の数〜高校時代に数学をやっている上で、1番の衝撃だったのが虚数という存在である。出会うまでは、負の数の平方根は存在しない、と習っていたのに、突如として負の平方根を表す数字が現れたのだ。虚数とは$${i}$$で表され、二乗すると$${-1}$$となる数である。$${i^2 = -1}$$そして、複素数とは実数の部分(実部)と虚数の部分(虚部)の足
2024年2月28日 09:54
オススメ度(最大☆5つ)☆☆☆☆〜読むほどに味わい深くなる岡潔さんの言葉〜「数学する身体」をきっかけに知った岡潔という日本を代表する数学者。「数学する人生」「春宵十話」「人間の建設」などを読んできたが、どれを読んでも興味深い。岡潔さんの文章は平易な言葉だが、理解が出来ない点が多い。しかし、何か自分の内面に新しい空間を生み出すような快感がある。おそらく、この感覚が岡潔さんの言う「頭で理解す
2024年2月23日 08:42
オススメ度(最大☆5つ)☆☆☆☆〜経済を題材にした数学本〜本書は数学入門と銘打っていながら、その実態は経済学の本とも言える。長い不況はなぜ起こるのか?バブルはなぜ起きるのか?そういった経済の疑問を数式を駆使して一般向けに解説している一冊である。なかなか面白いアプローチで非常に楽しんで読めた。数式を駆使する、と言っても難しい公式や数学理論が出てくるわけではなく、使われる数式は平易なものば