記事一覧
講義録「PTAとデモクラシー」〜2023年度武蔵野市寄附講座@成蹊大学法学部「民主主義について考えるための14講:第13回 〜(専修大学:岡田憲治)
東京都武蔵野市が行っている寄附講座「成蹊大学法学部 ”民主主義について考えるための14講" の第13回目の講義を担当させていただきました。その際の講義録をここにアップして、一人でも多くのみなさんの地域自治のヒントにしていただければと思います。
成蹊大学を通じて掲載の可否をお尋ねした所、「問題ありません」とのお応えをいただきました。
私の講義以外の13回も、素晴らしい先生方が珠玉の講義をして
リアクションならぬ「レスポンス」の力〜世田谷パブリックシアター「地域の物語2024ワークショップ(ラップしようぜ!)」に寄せて
<忖度と政治の「リアクション」>
テレビ画面に映る雛壇上のお笑い芸人たちは、笑いを取ろうとする者の動きに対面して、「どんなリアクションが求められているのか?」と瞬時に考える。歳上相手なら「先輩のテイストを殺すことなく盛り上げて、同時に自分も”オモロい奴”で着地する」ことに必死になる。後輩相手なら「露骨にならぬように自分を脅かす者を潰す技法を用い、同時に自分のオモロい印象を残す」工夫をする。
「何がこの作品で問われたのかが放置されること」が最大の危機である〜半世紀ぶりの再読『はだしのゲン』をめぐる所感〜
『はだしのゲン』(中沢啓治作)を50年ぶりに再読してみた。
平和教育に関する論点が拡散し、かつ曖昧となり、何が本当に問題なのかが共有されづらくなってきていると感じたからである。
小学生だった頃、少年漫画雑誌にひょんと現れた『はだしのゲン』の衝撃は、半世紀を経た今も忘れることができない。父親が収集していた戦時中の記録・写真・資料を時々眺めていた早熟な自分であったが、それでもこの漫画は「キツ
「どうしたら不登校の子が学校に行けるか?」は、第一の問いでも課題でもない:政治学徒の視点
NHKの映像ディレクター本人の家庭のドキュメンタリー『不登校がやってきた』が、パート1、2、3と続けて放映された。
私は、教育学者でも教育社会学者でもないし、現場の教員だが、「資格なき教員である大学人」(教員免許不要)であるから、ティーンズたちの不登校をどう解決するべきか、という問いの立て方はしない。
辛ければ行かないで、学級の空間を回避して、学びを続けられる場所を確保してあげればいいと思
子供が育つ環境作りについて〜PTA:ハートフルクラブ対談(NPO法人ハートフルコミュニケーション主催:代表菅原裕子)
オンラインで子育てに関わる鼎談&ディスカッションをやらせていただきます。おいでください!
7月9日の午前10時から、NPO法人ハートフルコミュニケーションの菅原裕子先生、あの伝説のPTA改革を成し遂げた大田区立嶺町小学校のPTO(学校応援団)の久米雅人さんと私で、「子供が育つ環境をどう作るのか?」という視点で、PTAについてディスカッションをさせていただくことになりました。
オンライン開
生きることは外注できない:PTA外注問題を切り分けよう〜プレジデントオンラインの論考〜
昨今話題の「PTAアウトソーシング」について論考を書きました。
タイトル:「保護者が注目…近ツリのPTA代行サービスが突きつける"何のためのPTAなのか"という深い問い」
近畿日本ツーリストが、ついにPTAの「お手伝い市場」に参入した。
「お金で解決するなら良くない?」
「これで苦しみから逃れられる」
「だったら、行政がやれば?税金払ってるんだから」
いろんな反応があるだ
PTAにおける「ボラの原点」:「任意団体」には”義務”というものはありません。ギビングという”気持ち”が全てです。
3年前、PTA会長2年目だった頃の「会長エッセイ」です。
9月終わりから10月は、次年度の「役員」を選ぶ選考委員会(役選委員会などと呼ばれている地域もあります)が起動するタイミングですし、秋の様々な行事が、新学期と共に本格化し始めます。
同時に、未だにPTAを「学校や教育委員会(行政)の下部組織」だと、ぼんやりと思っている人がまだたくさんいて、切ないぐらいに真摯に、真面目に、家庭を犠牲に