モリモリ先生 新日本地図輿地全図 New Comprehensive Atlas of Japan
記事一覧
【京都時間.jp】第37回 国宝系図: 神聖なる地 深遠なる歴史が紡ぐ古代からの信仰と伝統
元伊勢籠神社の歴史とその神秘性は、京都府宮津市に根ざし、古代日本の信仰心と文化的伝統を現代に伝える貴重な遺産です。この神社は、その起源、御祭神、由緒、社殿様式、そして社会的・宗教的地位を通じて、深い歴史的意味合いを持ちます。そしてこの神社に伝わる海部氏系図は、平安時代初期に書写された日本最古の国宝系図で、始祖から平安初期までの直系当主を簡潔に記しています。稲荷山鉄剣銘に類似した形式をもち、古い形を
もっとみる【福島時間.jp】第2回 福島の未来を紡ぐ: フタバスーパーゼロミルの挑戦
福島県双葉町にあるフタバスーパーゼロミル。この施設は、繊維メーカー浅野撚糸の挑戦と革新、そして地域とのつながりの物語がくっきりと体現される特別な場所です。ここを訪れることで、単なる企業の歴史を超えた、深い示唆と勇気に満ちた理念を体験することができます。
1967年、浅野撚糸は化学繊維の複合撚糸メーカーとして創業。しかし2000年代に入ると、海外製品の高品質かつ低価格攻勢に見舞われ、窮地に立たされ
動画版【福島時間.jp】弁天島-海の力強さと弁天島の美しさ 朱橋で繋がる
いわき市の四倉と久之浜の間の海岸に位置する弁天島は、夏場には地元民や観光客でにぎわうビーチリゾート地です。島の名前の由来通り、海の守り神・弁財天を祀る神社があり、芸術、知恵、美の神としても知られ、訪れる人々は幸運や成功を祈願します。朱色の橋でつながれたこの小さな島と、青い海とのコントラストが絶景で、初日の出の名所としても県内有数です。年が明ける頃には人々で賑わいます。
美しい海岸線、白い砂浜、自 もっとみる
【福島時間.jp】第1回 東日本大震災・原子力災害伝承館 〜悲しみの記憶を未来への教訓に〜
東北の太平洋沿岸に位置する福島県双葉町には、過去の大惨事から目を背けることなく、その記憶を未来へと確実に継承していくための施設があります。それが東日本大震災・原子力災害伝承館です。
私は震災から13年が経過した2024年3月10日、この施設を訪れる機会を得ました。施設の外観から漂う堂々とした佇まいに圧倒されながらも、館内に足を踏み入れた瞬間、あの震災の記憶がふたたび生々しく蘇ってくるのを感じまし
【京都時間.jp】第36回 京都の心 歴史と現代の架け橋 三条大橋の軌跡
美しい鴨川の上に優雅に架かる三条大橋は、京都の歴史と文化の深さを象徴する存在です。室町時代からその最初の礎を築き、豊臣秀吉の手によって大改修されたこの橋は、激動の戦国時代を経て、数々の重要な歴史的瞬間の証人となりました。
天正17年(1589年)には、技術の粋を集めた石柱の橋への改修が行われ、これにより三条大橋は、京都だけでなく日本の歴史においても重要な役割を担うことになります。その役割は江戸時
【滋賀時間.jp】第2回 天下布武の象徴:時を超える織田信長の夢
安土城は、戦国時代の絶頂期に織田信長によって建造され、日本の城郭史における画期的な建築物とされています。1576年に滋賀県近江八幡市安土町下豊浦の安土山に築かれたこの山城は、琵琶湖東岸の戦略的地点に位置し、その地理的利点は信長にとって非常に重要でした。
京都への近さと琵琶湖を利用した水運の便利さ、さらに北陸街道から京都へ向かう要衝としての地政学的重要性から、この地が選ばれました。当時の政治的緊張
【和歌山時間.jp】第1回 穿入メアンダー(穿入蛇行)が生んだ芸術: 棚田が織りなす日本の原風景
あらぎ島(あらぎじま)は、和歌山県有田郡有田川町清水にある、日本の守るべき原風景のひとつです。この地は、本来「嶋新田」と称されるものの、「あらぎ島」という通称で広く知られており、その名は有田川町の公式ウェブサイトでも用いられています。この地が持つ歴史的、文化的価値は、農林水産省の『日本の棚田百選』、地球環境関西フォーラムの『関西自然に親しむ風景100選』、和歌山県観光連盟の『和歌山県朝日夕陽百選』
もっとみる