#小説
noteの記事タイトルの付け方について、コピーライターが真面目に考えたら、13の技にたどり着いた。
記事タイトル。
そいつは、今日もどこかで誰かを悩ませている。
一ヶ月かけて綴った渾身の10,000文字も、記事タイトルがイマイチだとあっけなくタイムラインの底なし沼に沈んでしまう。記事タイトルが優れていればスキ数やビュー数が大きく伸びることもある。すべてのnoteは記事タイトルに命運を握られていると言っても過言ではないだろう(敢えて大袈裟に言う)。
noteは、会員登録者者数500万人(202
星降る夜に、かかる虹
丘の上にある、まぁるい公園からは、海が一望できた。
ゆっくりと沈む太陽が、海を朱に染めている。
「ほら、おいで」
手を伸ばすと、愛猫のとろろが、ピョコンと私の腕に飛び乗ってくる。
3キロ近くあるとろろは、私の腕の中にすっぽりとおさまった。
冷たい空気。吹く風が体温を奪っていくけれど、とろろを抱っこしている腕の中は温かい。
とろろを抱き抱えながら、私は少しずつ暗くなっていく海を見つめる。
普段
罪 #幸せをテーマに書いてみよう
ぼくは罪を犯しました。
今、きみが泣いているのはぼくのせいなのです。
かわいそうに。きみは不幸にも毎日涙を流して暮らしています。
幸せとは、何も知らないことだときみは言っていました。
何でも知りたい、どれだけでも欲しいという、欲望にまみれた周囲の人間を軽蔑しながら生きてきたぼくです。
恋なんて知らなければ、目が会うだけでぼくの体温をカッと上げるきみの一挙一動にぼくの心臓は揺れない。
愛なんて知ら
短編小説「ゆなさん」
「ゆなさんって、呼んでよ」
はじめて参加となった、職場での忘年会。くじ引きでたまたま隣席になった彼女に、苗字をさんづけで呼びつつビールを注いだら、そんなふうに即答された。
ぼくは瓶ビールをかたむけながら首をかしげた。ゆな。その名は彼女の本名とまったく異なっていた。苗字、名前となんのつながりも感じられない。ひと文字すら重なっていないのだ。
「ゆなさん、ですか」
「そう。みんなからもそう呼んでもら
17の夏、君の背中に恋をした
「手作りのものを持ちよって、パーティーしようよ」
「いいな、それ!」
そう言いだしたのは綾で、その提案に真っ先に賛同したのは、綾が片想い中の貴史だった。
それに同意するように、私と奏太が顔を見合わせると、綾と貴史も嬉しそうに顔を見合わせた。
私たちは、来月高校を卒業する。
バスケ部だった奏太と貴史。
私と綾は、マネージャーだった。
部員みんな仲がよかったけれど、特に私たち4人はいつも一緒だった
やせっぽちのヒロイン
五歳の時に下半身まひ身体障害を負い、車いすに乗っていた私は養護学校中学部を卒業後、念願だった普通高校に進学した。
あこがれだった学生服。真新しい金ボタンに何度もふれた。
校舎にはエレベーターがなかったので、付き添いの母と共に登校した。母は普段理科準備室で待機し、教室間の移動があると私をおぶって階段を昇り降りし、あらかじめ階段下に据えておいた椅子に私を座らせた後、車いすを運んだ。
母に