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愛と切なさは言葉にできない感情で出来ている。 だからわたしは名前のない感情を綴る ht…

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愛と切なさは言葉にできない感情で出来ている。 だからわたしは名前のない感情を綴る https://moon2125.hatenablog.com/

マガジン

  • スキ綴り

    大好きなnoteを集めています。 わたしの心からの好きで抱きしめたくなるnote。 集めたnoteの感想文を書いて随時更新します。

  • なまえのない感情たち

    今までの小品たちを集めました。 ひっそりと読んでください

  • ハズレモノ

    ピンク。緑。オレンジ。カラフルな絵たちが並ぶお絵描きの中で、わたしの愛する子が描く真っ黒な絵はポツンと浮いていて、ハズレモノだった。

  • 屋上で

    なぁ、僕が生きている意味、あるのかな。 悩みで頭がいっぱいになって、突然いなくなりたくなるんだよ。

  • もっと食べちゃいたい

    ひとつの言葉からつくったエッセイや物語の集い。そんな綺麗な言葉たち、もっと食べちゃいたい。

最近の記事

  • 固定された記事

罪 #幸せをテーマに書いてみよう

ぼくは罪を犯しました。 今、きみが泣いているのはぼくのせいなのです。 かわいそうに。きみは不幸にも毎日涙を流して暮らしています。 幸せとは、何も知らないことだときみは言っていました。 何でも知りたい、どれだけでも欲しいという、欲望にまみれた周囲の人間を軽蔑しながら生きてきたぼくです。 恋なんて知らなければ、目が会うだけでぼくの体温をカッと上げるきみの一挙一動にぼくの心臓は揺れない。 愛なんて知らなければ、誰かの温もりに触れることなく毎日が過ぎていっても、ぼくは透明人間になっ

    • 寂しいという感情に向き合う

      特別言語化して書かなくてもいい事をあえて書いてみるとしたら。 「寂しいという感情に向き合う」ということが、今までもこれからもわたしの人生にとってひとつのテーマなんだろうと思う。 わたしはずっと寂しかった。 近くに家族も友達もいるのに、物事がよく分かるようになった頃から心のどこかでずっと寂しかった。 最初に寂しいと思ったのは、いつの間にか「死」という概念を知って、未来にいつか今の家族がみんないなくなることを理解したからだ。 小学生くらいだったと思うけど、自分が死ぬことよりも

      • 2022年を振り返って

        めちゃくちゃ久しぶりに文章を書いている。 最近、文章を書くことを避けていたと思う。 いや、書けなかった。自分の感情を言語化する余裕がなかった。感情を言語化するためには、感情が湧いてきた意味を考えて、それを噛み締めて、それに当てはまる言葉を選ぶプロセスが必要なんだけど、感情が湧いてきた意味を考えるところから、もう放棄していた。 だって、傷つきたくなかったから。 自分の中で「無印良品みたいな心で生きる」が密かな合言葉だった。 シンプルにかつ合理的に。そして、柔軟に楽しむ心。 ドラ

        • 2021を振り返って

          ・恋愛のはなし 今年のわたしは、一昨年の秋に始まって年末には終わった一瞬の恋愛のことを引きずっていた。 学生時代は自分に自信がなくて好きだなと思った人に全く近づくことも出来なかったり、勉強に青春を捧げていたりして、23歳にして初めて付き合った人だった。 全然自然じゃない出会い方だったし、すごくアプローチをしてもらって「じゃあ付き合ってみるか」みたいな付き合い方をしていたはずなのに、どうしてか会う時は嬉しかったり、真剣に悩んだり、そして振られた時はめちゃくちゃ悲しくて落ち込んだ

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        罪 #幸せをテーマに書いてみよう

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          3本
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          3本
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          2本
        • クリームソーダ
          4本

        記事

          前世をみてもらってから幸せについて考えた #呑みながら書きました

          最近、ちょっとしたご縁があって、前世をみてもらったことがある。 わたしは割とスピリチュアルな話題が好きだ。 霊は見えないし、透視とかオーラが見えるとかそんな能力は何もないけど、人よりも少しだけ感受性が強いらしく、何かを感じ取ることがよくある。その違和感の正体がよく分からないからこそ、今生きている世界とは違う霊的な次元が存在していることを信じている。 でも、そういうスピリチュアルの話題は、信じ込んだり陶酔するべきものではなくて、「違う次元から見た自分を知ってみる」あるいは、「

          前世をみてもらってから幸せについて考えた #呑みながら書きました

          ミニマム賞味期限

          インスタグラムに更新するたびに、たくさんのいいねと「憧れです」のコメントが届く部屋。 シンプルイズベストで、白を基調とした空間に淡いオレンジの間接照明をぼやかした部屋。 その部屋の一部を切り取って、あくまでそれが部屋の全てのように見せる。 スマホのカメラ画面いっぱいに広がった部分で構成される世界観で、わたしは世の中の憧れをかっさらう。 『本当に素敵です。見ているだけで癒される!』 『この白のラックはどこのお店のですか?』 『ほんとに好き!いつも応援してます!』 投稿すると5

          ミニマム賞味期限

          占いカード

          小学生のとき、手書きの占いカードを作っていた。プリンターからこっそり1枚引き抜いてきた真っ白のA4のコピー用紙を36等分くらいにしたちっちゃいカード。手作りの占いカードは誰にも触れさせてはいけない秘密中の秘密だったから、とにかく目立たないように小さいサイズにこだわっていた気がする。 もしも見つかったら即座に両手で掴んでぐちゃぐちゃに丸めてゴミ箱に捨てる予定だった。 そのちっちゃいカードに、勝手に考えたラッキーな出来事とアンラッキーな出来事を表す、トイレの男女を分けるときの標識

          占いカード

          戯言 「断捨離」

          わたしのiPhoneには、「ストレージがいっぱいです」の表示がすぐに出る。スマホゲームもマンガも保存していないのに、何でこんなにすぐにストレージがいっぱいになるんだろうってうんざりしながら、ストレージの使用済み容量を見ると、全体の7割の容量を占めるのは、圧倒的にカメラロールと音楽アプリだった。カメラロールも音楽も、思い出要素が強すぎて、なかなか消す勇気が無くてズルズルと整理を後回しにしてきたやつだ。 カメラロールは、大学時代に撮りためてきた写真がいっぱいあって、暇な時に遡るだ

          戯言 「断捨離」

          泣きながら飯

          「泣きながらご飯を食べたことがある人は生きていけるから大丈夫」というフレーズをツイッターで何度も見かけたことがある。 何が大丈夫なんだろう。 泣くくらいの状況でも食欲があるくらいメンタルが実は鋼って意味なのか、人間の三代欲求のひとつである食欲は失われていないから大丈夫って意味なのか、ご飯を食べているうちにご飯パワーで元気になるから大丈夫って意味なのかよく分からない。 でも、「生きていけるから大丈夫」の部分には何故だか根拠なく同意してしまう。 そう考えるとご飯を食べることって生

          泣きながら飯

          戯言 過去に戻れるなら戻りたくない

          『過去にもし戻れるならば、いつに戻りたい?』って話をされた時に、過去には絶対戻りたくないと思った。 随分と、自分の中で自分自信について、もがいてきた。特に恋愛はコンプレックスでしかなかった。可愛い友達に、「早く彼氏作ればいいじゃん」って言われる度に、工作じゃないんだから、作りたくて作れるもんじゃねぇって思った。 「今、恋愛はしたくないんだよね」って言ってその場をしのいでいたけど、本当は恋愛がしたくて、でも出来なくて、何でわたしはこんなんなんだろうってずっと悩んでいた。 まず

          戯言 過去に戻れるなら戻りたくない

          眠れない

          眠れぬ夜に布団の中でイヤホンを耳に突っ込んで、ジムノペディ第1番を流す。 メロディーは、右手も左手も指の運びは至ってシンプルで、盛り上がる部分も特に無くてゆっくりなリズムが終始単調的に続く。 ジムノペディ第1番の演奏者に与えられた指示は「ゆっくりと苦しみをもって」だ。 コチコチと聞こえる時計の針が進むスピードがいつもの1/10に思えて、何度も寝返りを繰り返すのにぴったりな姿勢が見つからない。 ただでさえ気怠い夜にゆっくりとした苦しみをもって脳内は揺さぶられる。 穏やかなリズム

          眠れない

          早く春になってほしい。 時々訪れる束の間のマフラーがいらない昼間の暖かさに春の訪れを感じて嬉しくなるのに、カレンダーはまだ2021年の1枚目だ。 今年の冬は寒すぎる。ひどい末端冷え性のせいで、指先と足が氷みたいに冷たくなるから、ス足の甲が大きく開いているパンプスからストッキングの上に重ね履きした靴下が丸見えというダサダサスタイルで毎日過ごしている。 靴下のチョイスが悪いせいで更にめっちゃダサいけど、寒さには勝てない。 人の弱みにつけ込むという意味で「足元を見る」という慣用句

          雑記 最近考えたこと

          最近、ひとりで行動することが多くなった。 喫茶店に行くときはひとりのほうが好きだし、買い物もひとりがいい。 映画は今までは一緒に行ってくれる人を求めていたけど、今はひとりがいい。 映画に関しては、観終わった後の感想を誰かと共有したいと思っていたから必ず誰かを誘っていたけれど、その世界観に浸ったり観終わった後すぐの感情を自分の中で理解するためには、「感動したねー」「本当泣いちゃった」という定型文句の会話が不毛に思えるし、自分のどの記憶を思い出して泣いたのか、どの部分に衝撃を受け

          雑記 最近考えたこと

          冬日#2020クリスマスアドベントカレンダーをつくろう

          あれだけ大切にしていたものを、ある日突然、もういらないってゴミに出してしまうことがある。 宝物がゴミに成り果てる感情は、心の奥底でずっと燻って熟成したものなのか、突然湧き出てきた勇気なのか、或いは、ついこの間まで愛していたものが急に汚らわしく見える心変わりなのか。 わたしは、自分の思うところがそのどれであるのかすら分からずに、生きている。 「沙耶はいい子だよ」ゴツゴツとした男の指がわたしの髪を梳く。 甘えた眼で見上げれば、薄めにすった書道の墨みたいな彼の瞳の中に自分が映る。

          冬日#2020クリスマスアドベントカレンダーをつくろう

          リライト作品 「真冬のレモンは小さくて甘くて切ない」#クリスマス金曜トワイライト

          池松潤さんの作品「真冬のレモンは小さくて甘く切ない」のリライトに参加しました。 3日ぶりに帰った家は、換気がされないまま、冷たい乾いた空気が漂っていた。 電気もつけないまま薄暗いリビングで、今朝郵便受けに入っていた手紙を開いた。慌てて封筒を見ると、2日前の消印が押されていた。 息はすでに切れていた。地下鉄の階段を駆け上がるとJRの改札が見えてくるはずだ。山手線に乗り換えれば15分くらいで着くだろうか。駅のホームまで考えてもギリギリ間に合うかどうかだった。心臓が激しく胸を打

          リライト作品 「真冬のレモンは小さくて甘くて切ない」#クリスマス金曜トワイライト

          戯言 「分かり合うこと」

          突然、ひとりでいることが寂しく感じることがある。「ひとり」の表記が、「一人」と「独り」で意味が違うとして、前者は物質的で後者は感覚的なのかもしれなくて、わたしはどちらに当てはまるんだろうと考えた。でも、どちらの意味にせよ、わたしは寂しい時は寂しい。 ふと、彼に「ねぇ、それって寂しくない?」と聞くと、「ごめん、ぼくは寂しいという感情があんまりよく分からない」と言われる。 彼はそういう人だ。 だから、わたしはこの人のこういうところが好きなんだろうなと思う。 「寂しさを埋め合おう」

          戯言 「分かり合うこと」