別所隆弘

フォトグラファー, 文学研究者。滋賀、京都を中心とした”Around The Lake…

別所隆弘

フォトグラファー, 文学研究者。滋賀、京都を中心とした”Around The Lake”というテーマでの撮影がライフワーク。 Twitterはこちら https://twitter.com/TakahiroBessho

マガジン

  • 日経COMEMO

    • 13,339本

    日経COMEMOは、様々な分野から厳選した新しい時代のリーダーたちが、社会に思うこと、専門領域の知見などを投稿するサービスです。 【noteで投稿されている方へ】 #COMEMOがついた投稿を日々COMEMOスタッフが巡回し、COMEMOマガジンや日経電子版でご紹介させていただきます。「書けば、つながる」をスローガンに、より多くのビジネスパーソンが発信し、つながり、ビジネスシーンを活性化する世界を創っていきたいと思います。 https://bit.ly/2EbuxaF

  • 『写真で何かを伝えたいすべての人たちへ』のご感想

  • SNS時代の表現

    SNS時代の表現について書いた自分の文章を集めたマガジンです。

  • 「写真と文学」 - 世界を視るメディア

    2017年初夏からインプレス社刊行のデジタルカメラマガジンにて連載していた12回分の記事をまとめたマガジンに、その後似たようなテーマで書いた文章を追加してます。

  • 写真展「壁」&Google Pixel展

    2023年4月25日から30日まで渋谷ルデコで開催された写真展壁の展示者による、開催後の感想ノート。今後このサイズの展示をする若い写真家たちに、もしかしたらちょっとした助けになるかもしれないと思って、マガジンとしてまとめました。

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    写真で何かを伝えたいすべての人たちへ

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    地元写真家がいちばん見せたい にっぽんの絶景

    #みんなの地元推し
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SNS時代における「表現のコモディティ化」

今回の文章は、この2年ほど色々書いてきた「SNS時代の表現」というテーマの、現状におけるまとめみたいな話になります。最初に要旨を書くと、たった一文でまとめられます。それはこういうことです。 SNSにおける情報伝達の超高速化によって引き起こされる「表現のコモディティ化」に、我々はどうやって抗うのか。 この場合のコモディティ化とは、「ある表現が瞬く間に代替可能品で溢れかえるようになること」を指します。つまりSNS時代、特に今後5Gが整備され、情報伝達がさらに加速化し、空間の距

    • 書くことが楽しいという気持ち

      どこから道を間違ったのか思い出せない。 ただ、数年にわたって「書く」という行為に向かう足取りが重たくなってしまっていたのに気づいたのは、本を書きおわり、その勢いのままにレターというサービスを始めた時、「あれ、書くってこんなに楽しいことだっけ?」と感じた瞬間だった。それは意外なほどの驚きで、それというのもそもそも僕は書くことが苦手だと思っていたし、書くことがある種の強迫観念にもなっていたから、書くって楽しいって思ったことは、無いと思っていた。必要に駆られて動き出す、食欲や睡眠

      • すべてを肯定するために(あるいは『写真で何かを伝えたいすべての人たちへ』が目指す場所)

        カミュの本「シーシュポスの神話」は、多分10代から20代の僕にとって最も大きな影響を与えた本だったと思う。尖りまくってすべてを否定し、薙ぎ倒そうと思っていた10代の僕は、カミュがこの神話の最後に書いた「すべてよし(tout est bien)」という一言、そしてそれを体現した「いまや、シーシュポスは幸福なのだと思わねばならぬ。」という一文に出会って、世界への見方がガラッと変わった。 神の罰によって、永遠に岩を山の上に運び続ける(しかも頂上に着いた途端に岩は地上に転がり落ちる

        • 新著『写真で何かを伝えたいすべての人たちへ』 発売!

          明日3月19日、この一年ほどかけてじっくりと進めてきた久しぶりの単著『写真で何かを伝えたいすべての人たちへ』が発売になります。今日はその内容のご紹介をしたいなと。ちょっと長くなるかも。できるだけ短くしたいのだけど。 実はすでに早い地域ではポストに届き始めているようで、おそらく全国の本屋さんでもそろそろ並び始める頃だろうなと思っています。著者としては、いよいよという気持ちではおりますが、一方において、一番大変な「書く作業」が終わっているので、なんというかとても晴れやかで気楽な

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        記事

          「君たちはどう生きるか」を初めてみた夜の殴り書き

          宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」がアカデミー賞の長編アニメーション賞を獲得した。この映画に関しては、公開当時にスタジオジブリが一切の情報を出さない状態で封切りされていたため、長く感想じみたことを書かないようにしてきたのだけれど、大きな賞も受賞したことだしそろそろ自主規制も必要ないかなと。と同時に、この映画を見た後の衝撃が、今週末の19日に発売する自分の本を書きはじめた一つの遠い理由になっているということもある。 僕が「君たちはどう生きるか」を見たのは2023年の7月20

          「君たちはどう生きるか」を初めてみた夜の殴り書き

          1月1日に新NISAで買った個別株と投資信託の内訳と利益を出しつつ、クリエイターに投資を促す投稿

          今回は珍しく記事に課金してます。儲けたいんじゃなくて、たった一月分でも投資の利益を書くってのはあれこれ面倒くさいアレが伴いそうなので、すまんが先を見たい人はちょっと課金してってくださいってことにしました。 あ、読んだ内容とか投稿している画像をXとかinstaとかで言わんといてね。大した儲けでもないけど、やっかまれるのも面倒だし。 で、この下、課金されている部分で書かれているのは 1.まずは一覧のまとめ画像(バナーでぼかしてる部分を明確にした画像) 2. 新NISA開始の

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          壁は常にそこにある(写真展を終えて、あるいはAIと写真と、村上春樹と)

          というわけで、4月25日から30日まで、渋谷ルデコにて開催されたGoogle Pixel展、および写真展「壁」が終幕いたしました。まずは、ご来場いただいた多くの皆様に、主催者として心から感謝を申し上げます。 https://twitter.com/TakahiroBessho/status/1641379751116914690 また、僕の思いつきに対して、二つ返事どころか、プライベートの時間を使ってまで協力してくださったGoogleや博報堂のみなさんにも、深く感謝を申し

          壁は常にそこにある(写真展を終えて、あるいはAIと写真と、村上春樹と)

          プレゼンオバケ👻のその実力やいかに

          友人や仲間たちが僕のプレゼンを聞いてくれることがあると、割と「話すの上手いねえ」とか言われがちなんです。で、何度も言ってるんですが、僕は基本コミュ障で人見知り極まるド陰キャで、こういうプレゼンの能力というのは後天的なもの、特に教員をずっとやってることで培われたものなんで、得意とか才能とかは思ったことないわけです。とはいえ、今回「プレゼンオバケ」という、大変名誉ある二つ名をいただいたので CP+のタムロンブースで話した内容を、スライドと台本そのまま転載してみようかなと。タムロ

          プレゼンオバケ👻のその実力やいかに

          いいねの地獄と、アンチいいねの奈落(あるいは「いいねの物神化」と承認欲求からの離脱)

          今日は割とクリエイティブ業界、写真界隈的には刺激的な話をします。と言っても基本的に僕は穏便な人間ですので、話題は刺激的に見えますが、煽るような書き方はタイトルだけで本論ではしませんし、結論に至ってはおそらく相変わらずの五里霧中になります。それでも問題の輪郭を提示して次へと進んでいくためのたたき台くらいは作れるんじゃないかと期待しています。 そんな記事を書こうと思ったのはこの文章を読んだからです。 読まれた方も多いと思うんですが、写真やクリエイティブの評価をTwitterな

          いいねの地獄と、アンチいいねの奈落(あるいは「いいねの物神化」と承認欲求からの離脱)

          「自分の表現で伝えられないこと」(あるいはクリエイティブの倫理と地獄)

          この話をちゃんと誤解のないように書くことができるだろうか。自信はない。自信はないけど、書かなければいけない。写真と言葉、表現と倫理、その狭間で揺れ続けている僕は、ここから目を背けていては次には進めない気がするからだ。終わりは見えないが、書き始めてみよう。 (1)卓越したコピーの力とそれがもたらす地獄きっかけは、一枚の広告を電車の中で見たことだった。吊り広告というやつ。そこには二人の子どもが視線を合わせている写真が写っている。 そして横にはキャッチコピー 簡潔にして誤解し

          「自分の表現で伝えられないこと」(あるいはクリエイティブの倫理と地獄)

          リスキリングによるクリエイターという仕事の「再発明」の可能性

          クリエイターの皆さん、「リスキリング」って単語はご存知ですか。「学び直し」ってのが基本的な意味なんですが、特にDX時代のデジタル化が進む中で生まれる新しい職能や職域に対応していこうという姿勢というか、流れというか、まあそういう単語です。経産省のこの辺りを貼っておきます。 https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_jinzai/pdf/002_02_02.pdf コンパクトにまとまってるんですが、特

          リスキリングによるクリエイターという仕事の「再発明」の可能性

          文章苦手な人がまず心がける約10個の事柄

          最近写真家やクリエイターの方に「文章どうやって書いたらいいですか」とか、「人前で話すときのコツありますか」とか質問を受けることがあります。その都度、「いや、俺は本当は文章苦手やねん」とか「極度の人見知りで本当は人前で話すのは嫌なんだよ」とか言ってるんですが、あんまり信じてもらえないです。なんかやたら書いたり、話したりしてるし、教員という仕事柄もあって、文章系のことが得意だと思われがちなのかもしれません。でも、本当に文章書くのも話すのも苦手で、逆にいうと、それだけマジで苦手意識

          文章苦手な人がまず心がける約10個の事柄

          次はアルゴリズムが来るって言うけど、どんな世界になるんだろう?

          昨日、仕事上の大先輩と一緒にTwitterでスペースを開催しました。対象者は「写真を使った観光を仕事として考えている人たち」。その人たち相手に、3時間もTwitterで話していたわけです。常時200人前後が聞いてくださって、のべ1000人の方が聞いてくれたみたいで、なんて時代になったんだと驚きました。1000人の講演会って想像してみてください。その巨大さ! それはさておき、そのスペースの中で、観光と切り離せない話題としてSNSについて話をしたんですが、その話の中で端折りすぎ

          次はアルゴリズムが来るって言うけど、どんな世界になるんだろう?

          「フォロー/フォロワー時代」が終わった後に必要な資質について

          (1)アルゴリズムドリブンの世界がついにやってきた今日はここ数年よく言われてきた「フォロワー数多くても意味ない」とか「バズっても仕事に結びつかない」みたいな話の中身を、ざっくばらんに書いてみようかなと思ってます。SNSが主戦場の個人クリエイター、個人事業主向きのお話。前提としてまず以下の点を書いておきます。 現時点ではフォロワー数多い方がクリエイターには有利ではある これからそのウェイトはどんどん低くなるけど、全くその意味がゼロにはなるわけでもない バズっても仕事に結び

          「フォロー/フォロワー時代」が終わった後に必要な資質について

          個人クリエイターの皆さん必見、インボイス制度の話(2023年3月までに準備しないとダメなやつ)

          唐突ですが、およそ半年後の2023年の3月31日に、次年度(2023年度)の「適格請求書発行事業者」の登録申請が締め切られます。この一文の意味がわからなかったクリエイター様や個人事業主様がいらっしゃったら、僭越ながら相当状況はやばいです。このヤバさをどういうふうに伝えたらいいのかわからないのですが、ものすごく端折って言っちゃうと、 となります。ことの発端は、数年前に導入が決定されたインボイス制度です。詳しくは政府のページを見てもらいましょう。こちら。 うがー、見づらい。し

          個人クリエイターの皆さん必見、インボイス制度の話(2023年3月までに準備しないとダメなやつ)

          日本でEVが普及するためには「高速充電網の整備」が何よりも必要

          さて、本日の内容は、実はもう散々いろんな人が言われていることを、敢えて書きますね。というのも、実際に自分で仕事やプライベートに使った、「足で獲得した経験知」は、やはりある程度の信頼性があると思うからです。 というわけで、本日のお題なんですが、EVは日本で普及するのか?という話です。そして端的に結論をまず書きますね。こうなります。 EVが普及するために必要な条件は、高速充電網の整備 以上です。これだけだと思います。というか、これを達成した会社(or 国家)が、目下進行中の

          日本でEVが普及するためには「高速充電網の整備」が何よりも必要