転職体験記 シリコンバレーのベンチャー企業に その8 当たり前過ぎて意識しなくなっていること
時は昭和のバブル時代真っ只中。
経緯
シリコンバレーにある高速半導体メモリを開発·製造している会社に転職となったのです。
形式的には鉄鋼会社の米国駐在員で、鉄鋼会社の社員としての給与を貰い、その米国ベンチャーの社員としても給与を貰い、日米の年金保険料はダブルで払い、税金は日米の給与と駐在員手当(住居費、自動車購入費、交通費など)も含めた全収入に対して米国の税金を支払うという形でした。 渡米に際しては先ずは米国大使館でのビザの取得。形式的に半導体技術開発のエンジニアという建付けでの渡米でしたので、取得したビザは、H-1B。ビザ取得に際しての大使館での面接、その後の手続きとそれなりに面倒でした。
その2は渡航前の明るく楽しいひと時の話。
その3は、予防接種の重要性と就労ビザのご利益の話でした。
その4からは現地での流れ。
レンタカー、ホテル、外食で仮に生活を立ち上げ、仕事が可能な体制に。そして銀行口座開設、年金、健康保険の手続きをして入社した会社の社員としての基礎的な手続きを完結させました。
その5は仮生活からの脱却です。
今ならスマートフォン手配は必須ですが、当時は携帯電話すら無く会社支給のポケットベルという時代でした。
ということで、先ずは空港で借りたレンタカーは高いので、急いで自動車を購入ということに…。レクサスLS400は狭くて保留。
戯れにシボレーカマロを見に行ってプレミアがついていたのに驚くといった感じ…
その6もその続き。
アメリカでは車は極めて重要なアイテム
折角アメリカに駐在するのだからアメリカ人に成り切って楽しもうと私自身車好きだしね。日曜日昼下がり道に迷い、Lincoln Mercury販売店に入って道を尋ねがてら車も…
米国での自動車購入の実況中継です。
メキシコ系販売員の丁寧な対応で、不人気なアメ車のフルサイズセダンの最高級グレードの車、リンカーンタウンカーを選びレクサスとは別格とその場で契約を決めました。
アメリカ専用に作られ、熟成し続けられただけ有って、この国には最適解ということで…。
その7もその続編、契約手続きの実況中継です。
日本では味わえないレアな体験なので…
渡米して間もないので自動車保険は基本的にコンサバな車しか掛けられません。勿論リンカーンタウンカーなら文句なし。
ということで販売店で契約書3セットを読み合わせ。各項目ごとに読み上げて私が理解したらイニシャルを書いて各詳細項目までも説明済みということを記録に残し、1セットが終わると同じ契約書3枚にそれぞれイニシャルではなくフルのサインをすると言う作業。その後詳細な車の操作方法の説明と同様の確認作業。流石リンカーン。
·トランクからの緊急脱出装置
(トランクの中に閉じ込められても内側から自力で脱出可能)
なんて装備まで…。アメリカの高級車らしい。
ナンバープレートが出来上がるまで仮ライセンスの紙をフロントガラスに貼ってその場で乗って帰れるのがアメリカ流。合理的なんです。
これでおしまいなんですが、ちと奮発した感じですかね~
でも、予定通り35年後の今でも使っているので良いか…
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仮生活からの脱却のお次は…
今回は、住む場所の話。ホテルからアパートへ。
私は初めての駐在なので大人しく人事が用意したアパートから部屋を選ぶと言うスタンダードな流れを選びました。しかし、駐在慣れした方や気の利いた方は、駐在員手当を活用して不動産を買って、帰国時に売却して売却益を得たり、そのまま賃貸に出す何て兵(つわもの)も…
人事ガソリン用意したアパートはこんな感じ…
アパートの管理棟が敷地のど真ん中に有り、塔の下は大きなホールになっています。ラウンジの様な感じ。居住者の親交を目的に月一回週末ブランチが振る舞われると言うまぁアメリカらしいオ・モ・テ・ナ・シ。
建物の左がオフィス。右はジムでセキュリティの問題で夜中は閉まります。建物の前にプールが有り、塔の真ん前がジャグジー。夜間はプールの中の水中照明が点灯してとても美しい…
中庭もいくつか用意されていて、噴水も有りとても落ち着いた雰囲気…
敷地内の散歩が楽しくなるような小径の景色…
で、私は…
部屋は異型の広いリビングと子どもと私達用の2ベットルームを選びました。兎も角アメリカらしい、ならでは感の有る間取りにしました。表紙の間取り。
もちろんお風呂はバスタブとシャワーが一緒になっていて、石けんのお風呂に入って、シャワーで仕上げるタイプ。それを各人が楽しむという何ともアメリカンなタイプ。
パティオも広いし、1700ドル程度と割高だったけど選んでしまいました。
如何ですか…
海外に挑戦したくなりましたでしょうか…
つづく