虹霓社+虹ブックス

静岡・朝霧高原で小さく出版活動中。最新刊:荻原魚雷編『新居格 随筆集 散歩者の言葉』◎…

虹霓社+虹ブックス

静岡・朝霧高原で小さく出版活動中。最新刊:荻原魚雷編『新居格 随筆集 散歩者の言葉』◎つげ義春公認グッズ ◎書籍:よしのももこ『土民生活流動体書簡集』、山口晃『ある水脈と石川三四郎』、高木護『放浪の唄ーある人生記録』、新居格『杉並区長日記』ほか、山の読書室/虹ブックス共同管理人

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  • 朝霧高原で出版社やってます(旧「地方で出版社をつくる」)

    東京から朝霧高原に移住して、出版社も書店も未経験ながら出版社というものを試行錯誤しながらやっているお話し。

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    新居格 随筆集 散歩者の言葉

    戦後初の杉並区長として知られる新居格 随筆家としての名文を荻原魚雷が厳選 戦後初の杉並区長として知られる新居格(にい いたる)。著作リストが作れないほど多くの随筆や評論、批評を遺したものの、代表作と呼ばれるような作品もなく、『杉並区長日記』(弊社刊)と翻訳書(パール・バック『大地』等)を除いて新刊で読める本はない。 アナキストを自称し、議論を嫌い、知識人や文化人と呼ばれることを恥じ、戦時中も市井の人々や日々の生活を大切に生きた新居。そんな新居と同じく、散歩と読書をこよなく愛する高円寺の文筆家・荻原魚雷が、時に弱音や愚痴をこぼす彼の随筆を厳選、今の時代に蘇らせる。42の随筆と1つの詩を収めた名随筆集が誕生。 【本文表記:新漢字、旧かなづかい】 「注文に応じて書いてきたような短文は後世に残りにくい…没後もずっと読み継がれるような作家なんて、文学史の中でも一握りしかいない。だけど、一握りからこぼれた作家にも素晴らしい文章を書く人はいる。新居格もそのひとりであろう。」 (荻原魚雷・編者解説「高円寺の新居格」より) ◉目次 (詩) 自由人の言葉 爽やかな海景 性格破産者の感想 モダンガールの心臓 大地震の思ひ出 正月 春の淡彩 微涼を求めて 冬日独語 散歩者の言葉 小さな喜び 雑草の如く 断想 生活の錆 或る日のサローンにて 五月と読書生 時間 街と同盟する言葉 世界的なもの 批評家の生活 街の銀幕 林檎畠にて 鮒を釣る卓 凡人私語 晴日の書窓にて 或る日に思ふ 生活の楽しさ 人生老い莫し 貧民の叡智 小さな世界 旅する心 燕雀の志 春に考へる 書斎の春 順境・逆境 本と読書との好み 金について 眠むれぬ或る夜 菜園 散歩の哲学 高円寺にて 新生日本の姿 編者解説 高円寺の新居格(荻原 魚雷) ◉版元から一言 2017年に『杉並区長日記 地方自治の先駆者 新居格』を復刊(旧版は1955年)したのですが、それまで新刊で購入できる新居の著書はパール・バック『大地』(新潮文庫)の翻訳本しかありませんでした。多くの随筆や評論を遺したにもかかわらず、です。『杉並区長日記』はおかげさまで多少の評判にはなり、忘れられていた「新居格」という人物に注目していただくきっかけにはなりました。それはとても喜ばしい反面、1年にも満たない区長時代のみにスポットが当たってしまうことに少なからず違和感はありました。ならば次は随筆を復刻しよう、という宿題を自分に課したのです。 そんな思いを抱えていたころ、ブログなどで新居格によく言及していた荻原魚雷さんに出会いました。そこで、思い切って随筆集の企画を相談したところ、快く選者を引き受けていただけることになったのです。虹霓社は田舎暮らしがベースで、「出版社」というより「出版活動」とでも呼ぶべき制作体制ゆえ、刊行までにだいぶ時間がかかってしまいましたが、荻原さんが数ある随筆からじつに魅力的な作品を選んでくださったおかげで、ようやく新居の新たな随筆集が誕生しました。 ぜひ新居の素晴らしい随筆を味わっていただければ幸いです。 ◉プロフィール 著者:新居 格 (ニイ イタル) 1888(明治21)年、徳島県板野郡(現鳴門市)生まれ。東京帝大卒業後、読売や東京朝日などの新聞記者を経て文筆生活へ。個人の自由を重んじるアナキズムの立場から文芸評論や社会批評を論じる。パール・バック『大地』やジョン・スタインベック『怒りの葡萄』等、多くの翻訳も手がけたほか、「左傾」「モボ」「モガ」など時代の流行を上手く捉えた造語も生み出した。戦後は初の公選杉並区長や生活協同組合の理事長を務めるなど、市井の人々や日々の生活を大切にした。1951年逝去。享年63。主な著書に『季節の登場者』『アナキズム芸術論』『生活の錆』『女性点描』『生活の窓ひらく』『街の哲學』『心の日曜日』『市井人の哲学』『杉並区長日記』など多数。 編者:荻原魚雷 (オギハラギョライ) 1969年、三重県鈴鹿市生まれ。文筆家。著書に『中年の本棚』『古書古書話』『日常学事始』『本と怠け者』『古本暮らし』ほか、編者をつとめた本に梅崎春生『怠惰の美徳』『吉行淳之介ベスト・エッセイ』尾崎一雄『新編 閑な老人』富士正晴『新編 不参加ぐらし』などがある。
    2,200円
    虹霓社/コウゲイシャ
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    つげ義春T式シャツ「無能の人」

    【品切れ中のサイズ・カラーの増刷分の予約受付中!(発送は8/26頃)】 ついに虹霓社のT式シャツシリーズに「無能の人」が登場!! ボディには印刷範囲ギリギリまで大きくプリントした、あまりにも有名な「石を売る」の1コマ目。これぞ「無能の人」。 さらに、背中のネック下には井月〔せいげつ〕のシルエットと和歌「今は世に拾ふ人なき落栗のくちはてよとや雨のふるらん」を配しました。 もちろん、公認グッズの証としてつげ義春氏がふだん実際に使用している落款を一枚一枚布に手押しをして製作したタグ付き。虹霓社ならでは一品です。 カラーはストーンブルーとプレイリーダストの2色。 サイズはM、L、XLの3種(印刷範囲の関係でSサイズはありません)。 他のT式シャツより、身丈が少し長めとなっておりますのでご注意くださいませ。 【発送につきまして】 ・当社は基本的にクリックポストにて配送するため、日時指定はできません。  *クリックポストのラベルには内容品を記載いたします。 ・プレゼント包装は承っておりません。 ・個人情報保護や経費削減により納品書は同梱いたしません。 どうぞご了承くださいませ。 <商品仕様> ●Tシャツ(プリント2箇所) ●ボディカラー:ストーンブルー、プレイリーダスト ●サイズ:M、L、XL ●素材:綿100%(6.0oz) 【サイズについて】 ●BODY使用Tシャツ:GILDAN GL2000 6.0オンス ウルトラコットン *こちらの商品は通常サイズより若干大きめですので、普段ご着用のTシャツでご確認ください。 *これまでの使用Tシャツ(United Athle 5001)より身丈が長め(リブ+3cmほど)です。 身丈=73(M)、76(L)、78(XL) 身幅=50(M)、55(L)、60(XL) 桁丈45(M)、49(L)、53(XL) 【取り扱い上のご注意】 ●プリント部分のインクが安定するまで一定の期間(お買い上げから1週間以上)が必要になります。お買い上げ後、すぐ洗濯されますと色落ちする可能性がありますので、洗濯は避けていただけますよう、お願いいたします。(目安として1週間程度以降に洗濯可) *万が一、色落ちした場合、返品やクレームは承れません。ご了解くださいませ。 *落款タグは洗濯後は多少ほつれますが「味」とお考えください。 ●色落ちにご注意下さい。 ご家庭にて洗濯される場合プリント部分への摩擦による色落ちを防ぐため、手洗いにて洗濯されるか(プリント部分のもみ洗い不可)、もしくはTシャツを裏返し、ネットに入れて洗濯してください。 ●その他 プリント部分に直接アイロンをあてないでください。 *ドライクリーニング、タンブラー乾燥、つけおき洗い、漂白、手もみ洗い不可。 【返品・交換について】 お客様都合(サイズ違いなど)によるキャンセル・返品・交換、また商品到着後5日以上経過した商品、お客様自身が使用された商品につきましては返品できかねますので、ご了解ください。 商品に汚れ、縫製不良等がある場合は、大変お手数ではございますが、商品到着後5日以内にご連絡の上、送料着払いにてご返送下さい。新しい商品をお送りさせて頂きます。 ※品切れの場合はご返金いたします。 【商品画像(カラー)について】 お客様のパソコンのモニターの特性や設定により、商品の色や素材感については若干実物との違いが生じる場合がございます。
    4,800円
    虹霓社/コウゲイシャ
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    つげ義春缶バッジ2024(38mm)

    大人気「つげ義春缶バッジ」のサイズが大きくなってリニューアル&新作も登場! サイズはこれまでのサイズ(32mm)より大きくなった38mm。 現行商品「もっきり屋の少女」「李さん一家」「長八の宿」の3種に加えて、新たに「ねじ式」2種と「ゲンセンカン主人」、「無能の人」は完全新作で発売! 特に「ゲンセンカン主人」はファン待望!?の缶バッジです。 Tシャツに。バッグに。 缶バッジを付ければ、そこはあっという間に「つげワールド」 ・サイズ:38mm(丸型) ・タイプ:フックピン <好評発売中の3種、「紅い花」2種と「ねじ式」はこちら> https://kougeisha.theshop.jp/items/75161567 <四角「ねじ式」缶バッジ(ねじ式ポスカ付)はこちら> https://kougeisha.theshop.jp/items/75132907 【発送につきまして】 ・当社は基本的にクリックポストにて配送するため、日時指定はできません。  *クリックポストのラベルには内容品を記載いたします。 ・プレゼント包装は承っておりません。 ・個人情報保護や経費削減により納品書は同梱いたしません。 どうぞご了承くださいませ。
    300円
    虹霓社/コウゲイシャ

記事一覧

虹ブックス3周年イベント「狼煙祭」開催!

◎イベント概要・日時:2024年9月15日(日)10:30開場、11:00開始 ・参加費:当日1,500円(事前予約1,000円)  →事前予約フォーム  *一箱古本市参加権付き(参加希望…

小さなローカル出版社フェア開催!@静岡市・ひばりブックス/2024.5.15-6.12

2024年5月15日(水)から6月12日までの約1ヶ月、静岡市にある「HiBARI books & coffee|ひばりブックス」で「小さなローカル出版社フェア」と題したブックフェアが開催さ…

【試し読み】よしのももこ『土民生活流動体書簡集(一)バックレ可(笑)』 6通目〔期間限定公開〕*公開終了

 公開は終了しました。 続いて1通目を読む→ 本書の目次 ・長く空き家だったというこの家を借りて、 ・1通目 バックレ可(笑) ・2通目 閉所恐怖 ・3通目 脱出…

【試し読み】よしのももこ『土民生活流動体書簡集(一)バックレ可(笑)』1通目

1通目  バックレ可(笑)  わたしたちが首都を脱出してこの離れ小島に流れ着いてから数年が経ちます。ほとんどの知り合いには何も言わずに脱出し、そのまま移動してし…

【新刊】『土民生活流動体書簡集(一) バックレ可(笑)』 *取扱店更新2024.7.9

2023年9月、虹霓社の新レーベル「NIJI BOOKS」より『土民生活流動体書簡集(一) バックレ可(笑)』(土民生活流動体著/よしのももこ編)を刊行しました。全3巻予定。…

富士宮で第2回一箱古本市開催が決定!! 出店者募集中!(会場変更!)+出店者決定!

<6月11日:追記> 出店者が決定しました! ◉本だ!Super Cubooks スーパカブの荷台に古トランクを載せた旅する古本屋。スローでアナログでディープな古本の世界へ! ◉…

富士宮でついに一箱古本市が開催!! 出店者募集!(追記:出店者決定!)

<3月20日+23日+29:追記> 出店者が決定しました! ふるほん又吉(小説・エッセー・写真集) たくらだねこ(猫本・歴史美術・旅行写真集) キヨスク(小説を中心に児童…

【朝霧高原で出版社やってます】流行りのローカルではないローカルで本を売る

先週末、上京して地下鉄の駅で無料配布している『メトロミニッツ』を手にしたら、リニューアルして『メトロミニッツローカリズム』なんていう名前になっていた。リニューア…

【追悼】〈エッセイ〉新居格と「世界の村」のことなど/大澤正道

大澤正道さんが2022年9月にお亡くなりになりました。94歳。哀悼の意を表して、虹霓社より好評既刊の『杉並区長日記ー地方自治の先駆者・新居格』に収められている大澤正道…

【朝霧高原で出版社やってます】メディアに書評が載りはじめる

これまで「地方で出版社をつくる」というタイトルでポツポツと書いてましたが、今回から「朝霧高原で出版社やってます」に変えて、日々の活動などについて書いていきたいと…

【note版】『杉並区長日記 地方自治の先駆者 新居格』

区長日記区長はスタンプ・マシンなり わたしは、当選し就任すると早速、議長、副議長のところへいつ挨拶に行きますか、ときかれた。わたしはもちろん、「ノー」とはっきり…

500

地方で出版社をつくる【其の七】新刊を出す

其の六で書いた復刊の本がようやく5月末に刊行(予定)できることになった。題名は『放浪の唄ーある人生記録』。最後の放浪詩人と言われている「高木護」の名を世に知らし…

地方で出版社をつくる【番外編】山のなかに読書室をつくる

昨年7月に「山の読書室/虹ブックス」という私設図書室+コワーキングスペースを夫婦で始めた。冬に入り、朝霧高原はあまりにも寒いので(だから夏は最高)、予約営業(事…

地方で出版社をつくる【其の六】復刊書籍の許諾を取る

日本における著作権の保護期間は、著作者の死後70年と著作権法で定められている(2018年12月以前は50年間だったが改「悪」されてしまった)。だから、基本的に死後70年が経…

《ユートピア》に出会った男/海老原弘子

『石川三四郎 魂の導師』を巡って、スペインのアナキズムがライフワークの海老原弘子さんにエッセイをご寄稿いただきました。(虹霓社編集部) スペインのアナキズムをラ…

地方で出版社をつくる【其の五】版元ドットコムのこと

久しぶりの更新になってしまった。さて今回は版元ドットコムのお話。 小さな出版社を始める人は、そもそも出版社など本に関わる仕事の経験があるケースが多いと思う。書店…

虹ブックス3周年イベント「狼煙祭」開催!

虹ブックス3周年イベント「狼煙祭」開催!


◎イベント概要・日時:2024年9月15日(日)10:30開場、11:00開始
・参加費:当日1,500円(事前予約1,000円)
 →事前予約フォーム
 *一箱古本市参加権付き(参加希望の方は事前予約フォームに記載)
・場所:虹ブックス(静岡県富士宮市猪之頭806)
 *Googleマップで「虹ブックス」
・駐車場:後日お知らせ

●事前予約が多数の場合は当日の入場者を制限する可能性もございま

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小さなローカル出版社フェア開催!@静岡市・ひばりブックス/2024.5.15-6.12

小さなローカル出版社フェア開催!@静岡市・ひばりブックス/2024.5.15-6.12


2024年5月15日(水)から6月12日までの約1ヶ月、静岡市にある「HiBARI books & coffee|ひばりブックス」で「小さなローカル出版社フェア」と題したブックフェアが開催されます。地域に根ざして活動する6社の本が特設コーナーに並びます。ぜひこの機会に、独自な感性で本づくりをしている小さなローカル出版社と出会っていただければと思います。

また、期間中の5月25日(土)には鎌倉の

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【試し読み】よしのももこ『土民生活流動体書簡集(一)バックレ可(笑)』 6通目〔期間限定公開〕*公開終了

【試し読み】よしのももこ『土民生活流動体書簡集(一)バックレ可(笑)』 6通目〔期間限定公開〕*公開終了

 公開は終了しました。

続いて1通目を読む→

本書の目次

・長く空き家だったというこの家を借りて、
・1通目 バックレ可(笑)
・2通目 閉所恐怖
・3通目 脱出口
・4通目 エスカレーター
・5通目 ミショーさんの本屋
・6通目 設定が違う
・7通目 気がついたら出てた
・「手紙」を読みはじめたのは遅めの昼食を済ませたあとだった
・8通目 悪夢と胃の腑の鍵
・9通目 セルフ島流し
・10

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【試し読み】よしのももこ『土民生活流動体書簡集(一)バックレ可(笑)』1通目

【試し読み】よしのももこ『土民生活流動体書簡集(一)バックレ可(笑)』1通目

1通目  バックレ可(笑)

 わたしたちが首都を脱出してこの離れ小島に流れ着いてから数年が経ちます。ほとんどの知り合いには何も言わずに脱出し、そのまま移動してしまいました。後から報告した人もいれば、しないままの人もいます。住んでいるところを移動するとき、それも同じ町内とかではなく遠いところへ移るとき、多くの人にとっては「なぜ移るのか」とか「何のために移るのか」という理由めいたものがあったほうがお

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【新刊】『土民生活流動体書簡集(一) バックレ可(笑)』 *取扱店更新2024.7.9

【新刊】『土民生活流動体書簡集(一) バックレ可(笑)』 *取扱店更新2024.7.9

2023年9月、虹霓社の新レーベル「NIJI BOOKS」より『土民生活流動体書簡集(一) バックレ可(笑)』(土民生活流動体著/よしのももこ編)を刊行しました。全3巻予定。この作品は、2023年1月に自主制作でリリースした小説『ジドウケシゴム』が作家・山下澄人さんによるすごい紹介文のあと押しも受け、半年足らずで初版第1刷完売となったよしのももこさんの第2作。執筆開始から3年、待望の新作は書簡体小

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富士宮で第2回一箱古本市開催が決定!! 出店者募集中!(会場変更!)+出店者決定!

富士宮で第2回一箱古本市開催が決定!! 出店者募集中!(会場変更!)+出店者決定!

<6月11日:追記>
出店者が決定しました!

◉本だ!Super Cubooks
スーパカブの荷台に古トランクを載せた旅する古本屋。スローでアナログでディープな古本の世界へ!
◉ふるほん又吉
小説・エッセー写真集
◉たくらだねこ
猫本・歴史美術・旅行写真集
◉書肆 猫に縁側
築90年の古民家にてプレオープンした古本屋
◉ぞうさん書店
各地の古本市に参加
◉脇村古書店
富士山と古書でのんびり。読書

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富士宮でついに一箱古本市が開催!! 出店者募集!(追記:出店者決定!)

富士宮でついに一箱古本市が開催!! 出店者募集!(追記:出店者決定!)

<3月20日+23日+29:追記>
出店者が決定しました!

ふるほん又吉(小説・エッセー・写真集)
たくらだねこ(猫本・歴史美術・旅行写真集)
キヨスク(小説を中心に児童書・レコード・鉱物)
ぞうさん書店(各地の古本市に参加)
脇村古書店(富士山と古書でのんびり)
book & board game shop 'caravan'(移動式独立書店 個人出版やリトルプレス)
ホウカゴ文庫(少し昔のヴ

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【朝霧高原で出版社やってます】流行りのローカルではないローカルで本を売る

【朝霧高原で出版社やってます】流行りのローカルではないローカルで本を売る

先週末、上京して地下鉄の駅で無料配布している『メトロミニッツ』を手にしたら、リニューアルして『メトロミニッツローカリズム』なんていう名前になっていた。リニューアルは2年前らしいが、都会では「ローカル」が日々こんなふうに物語化されている。びっくりしたのは編集長による巻頭コラム。10人中10人を振り向かせる時代は終わった、どうしたら1人に「すごく」気に入ってもらえるか、と。でも、大量部数を刷って大人数

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【追悼】〈エッセイ〉新居格と「世界の村」のことなど/大澤正道

【追悼】〈エッセイ〉新居格と「世界の村」のことなど/大澤正道

大澤正道さんが2022年9月にお亡くなりになりました。94歳。哀悼の意を表して、虹霓社より好評既刊の『杉並区長日記ー地方自治の先駆者・新居格』に収められている大澤正道氏によるエッセイ「新居格と「世界の村」のことなど」全文を公開します。
晩年の新居格と接した大澤氏による貴重な体験をもとにした読み応えあるエッセイです。

〈エッセイ〉 新居格と「世界の村」のことなど/大澤正道 「片付けちゃダメだよ」、

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【朝霧高原で出版社やってます】メディアに書評が載りはじめる

【朝霧高原で出版社やってます】メディアに書評が載りはじめる

これまで「地方で出版社をつくる」というタイトルでポツポツと書いてましたが、今回から「朝霧高原で出版社やってます」に変えて、日々の活動などについて書いていきたいと思います。

5月に刊行した『放浪の唄 ある人生記録』(高木護著)。

6/27付で高木護さんの故郷・熊本日日新聞で紹介していただいたのに続いて、7月23日には福岡の西日本新聞にも書評が掲載され。評者の作家・前山光則さんがとても心に残る評を

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【note版】『杉並区長日記 地方自治の先駆者 新居格』

【note版】『杉並区長日記 地方自治の先駆者 新居格』

区長日記区長はスタンプ・マシンなり

わたしは、当選し就任すると早速、議長、副議長のところへいつ挨拶に行きますか、ときかれた。わたしはもちろん、「ノー」とはっきり答えたが、何といっても民主化は掛声だけの話であって、ちょうど向い側の郵便局が壁の色を黒からクリームに塗りかえただけで中味は少しも変わってないのと同じだと思った。
 いまの役所は陳情政治である。平野農相には十三人の秘書がいて、毎日二百人から

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地方で出版社をつくる【其の七】新刊を出す

地方で出版社をつくる【其の七】新刊を出す

其の六で書いた復刊の本がようやく5月末に刊行(予定)できることになった。題名は『放浪の唄ーある人生記録』。最後の放浪詩人と言われている「高木護」の名を世に知らしめた、1965年に刊行された名編の復刊。(本の詳細は下記のリンク先をぜひぜひどうぞ)

刊行までに1年近くもかかってしまった。これは虹ブックスのオープンと運営(その話は「地方で出版社をつくる【番外編】山のなかに読書室をつくる」を参照)があっ

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地方で出版社をつくる【番外編】山のなかに読書室をつくる

地方で出版社をつくる【番外編】山のなかに読書室をつくる

昨年7月に「山の読書室/虹ブックス」という私設図書室+コワーキングスペースを夫婦で始めた。冬に入り、朝霧高原はあまりにも寒いので(だから夏は最高)、予約営業(事前に連絡くれたら開ける=暖房代の節約)にしていたところ、最近になってようやく暖かくなってきたので、この4月から通常営業を再開した。

そもそもこの場所は、いま流行り?の「本をコミニュケーションツールにした交流の場づくり」とかを全くメインにし

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地方で出版社をつくる【其の六】復刊書籍の許諾を取る

地方で出版社をつくる【其の六】復刊書籍の許諾を取る

日本における著作権の保護期間は、著作者の死後70年と著作権法で定められている(2018年12月以前は50年間だったが改「悪」されてしまった)。だから、基本的に死後70年が経過している著作物ならば誰でも自由に復刊することが可能だ(逆に言えば70年も経たないと自由に復刊できないわけだが)。2018年に刊行した虹霓社初の出版物『杉並区長日記ー地方自治の先駆者・新居格』は著者の新居格が没後67年と(法改正

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《ユートピア》に出会った男/海老原弘子

《ユートピア》に出会った男/海老原弘子

『石川三四郎 魂の導師』を巡って、スペインのアナキズムがライフワークの海老原弘子さんにエッセイをご寄稿いただきました。(虹霓社編集部)

スペインのアナキズムをライフワークとする私が石川三四郎に興味を持ったのは、スペインのアナキズムの源流「第一インターのアナキズム」の重要人物ルクリュ家と交流があったと聞いたからだ。亡命者として欧州に辿り着いた石川に支援の手を差し伸べたポールの父親は、著名なアナキス

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地方で出版社をつくる【其の五】版元ドットコムのこと

地方で出版社をつくる【其の五】版元ドットコムのこと

久しぶりの更新になってしまった。さて今回は版元ドットコムのお話。
小さな出版社を始める人は、そもそも出版社など本に関わる仕事の経験があるケースが多いと思う。書店営業や流通の仕組みなど独特のルールはその世界にいないとなかなか理解が難しい。私自身、本や冊子自体の制作経験は少しばかりあったものの、出版社の営業経験もなければ、書店で働いた経験もないゆえ、そもそも基本的な仕組がわかっていなかった。「なかった

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