わかばの読書

大人になってから、~簡単に、お手軽に、効率よく~の実用書ばっかりに偏っていた読書から、…

わかばの読書

大人になってから、~簡単に、お手軽に、効率よく~の実用書ばっかりに偏っていた読書から、時間はかかっても、正解がなくて、非効率な読書へ。受け取り方は自分次第。自分の物語を紡ぐための読書っていいなと思い始めた読書の記録です。

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本棚を見れば、私がわかる

と、よく行く本屋さんの店主におしえてもらった。 本棚には 過去読んだた本 今読んでいる本 これから読みたい本 が並んでいる。 たしかに、本棚を眺めてみると 自分の頭…

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自然は蘇る。その希望を抱かせてくれる読書記録『アファンの森の物語』C・Wニコル著

長野県黒姫に住み、荒れ果てた森を自ら買取り、自然再生に尽くされたC・Wニコルさんの『アファンの森の物語』 世界各地で自然保護に携わっていたニコルさんが感動するほど…

わかばの読書
2週間前
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本の一言にうながされて

本の中の一言に触発されて、浮かびました。 美しいものを見たい! そこで急に思い立ち、ゴールデンウィーク中、混雑が予想されるモネ展『モネ 連作の情景』へ行ったので…

わかばの読書
2か月前
7

小説の世界を感じたくて『寄席』に行く

女性の落語家、甘夏が主人公の小説『甘夏とオリオン』(増山実 著) 人が抱えている哀しみ、やさしさに心動かされた物語だったので、小説の世界、寄席をいつか体験したい…

わかばの読書
3か月前
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読書記録『生きてるってどういうこと?』ことば:谷川俊太郎, 絵:宮内ヨシオ(光文社)

表紙を開くと ああ、なんて絵が美しいんだろう。 今、生きている世界がカラフルに彩られるようでした。 生きてるって、こういうことなのかな? 谷川俊太郎さんの詩で問い…

わかばの読書
3か月前
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読書記録『せんせいあのね 一年一組かしま教室 ①ひみつやで』新版も、こどもから学ぶことがいっぱい

いつも行く本屋さんから、予約していた新版『せんせいあのね 一年一組かしま教室 ①ひみつやで』(鹿島和夫著 監修むかいさとこ 西日本出版社)が届いたと連絡をうけ早…

わかばの読書
4か月前
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『一年一組せんせいあのね:詩とカメラの学級ドキュメント 』こどもは、大人が思っているより、ずっと世界をよく見ている

昨日、図書館で予約していた『一年一組せんせいあのね』(編者・鹿島和夫、灰谷健次郎 フォア文庫)が届いたとメールがきたので取りに行ってきました。 友人が、すごくい…

わかばの読書
5か月前
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悲喜こもごも、感情を揺さぶられる読書記録。増山実さんの『甘夏とオリオン』

女性の落語家、甘夏が主人公の物語 ~『甘夏とオリオン』増山実著(角川文庫)~ 頭で考えただけでは、人の心は動かせない。 まわりからはアホなことに見えても、懸命に生…

わかばの読書
6か月前
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読書記録。池田達也さんの『しょぼい喫茶店の本』(百万年書房)

池田達也さんの『しょぼい喫茶店の本』(百万年書房) なぜ、こんなに続きが気になるんだろう?   人が誠実に心情を吐露する言葉に惹かれているからなのかもしれない。 …

わかばの読書
6か月前
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読書記録 松浦弥太郎さんの『エッセイストのように生きる』今すぐできることを試してみた結果。

松浦弥太郎さんの『エッセイストという生き方』(光文社)。 共感するところや美しい言葉がいっぱいで、この記事にも書いたけれど、 さらに なぜ大切と思ったんだろう? …

わかばの読書
6か月前
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読書記録。松浦弥太郎さんの『エッセイストのように生きる』を読んで

松浦弥太郎さんの『エッセイストのように生きる』(光文社) 友人が紹介してくれた本。 読みだしたら、どのページも、もれなく 「そうよね。書くとこんなにうれしいことが…

わかばの読書
7か月前
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今、町の本屋さんが熱い。

今、町の本屋さんは、どんどん姿を消している。 私の住む町でも個人の本屋さんは、ずいぶん前になくなってしまった。 読みたい本があれば、街にある大型書店に行くか ネッ…

わかばの読書
8か月前
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読書記録『日本のこころの教育』を読んで

『日本のこころの教育』境野勝悟 著(致知出版社)は、 著者、境野勝悟さんが高校生七百人に向けて講演された記録。 「日本には、どんな素晴らしさがあるのか」を一つ一つ…

わかばの読書
8か月前
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さくらももこさんの作品に触れに神戸へ

神戸ゆかりの美術館で開かれている『さくらももこ展』に足を運びました。 ちびまる子ちゃんのアニメも、もちろん楽しいのですが、エッセイは『もものかんづめ』『さるのこ…

わかばの読書
10か月前
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読書記録 山口百恵さんの『蒼い時』にふたたび出会って

山口百恵さんの『蒼い時』 (集英社文庫)。今は文庫本として出版されているが、今日、実家に置いてあった単行本の方を手に取った。 帯の文章を見ただけで、震える。 当時、…

わかばの読書
11か月前
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読書記録 中原淳一『ジュニアそれいゆ:十代のひとの美しい心と暮しを育てる (別冊太陽 日本のこころ)』

中原淳一のジュニアそれいゆ: 十代のひとの美しい心と暮しを育てる (別冊太陽 日本のこころ) ある小説の中に、中原淳一の絵が表紙を飾っていた少女雑誌のことが書いてあっ…

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本棚を見れば、私がわかる

本棚を見れば、私がわかる

と、よく行く本屋さんの店主におしえてもらった。
本棚には

過去読んだた本
今読んでいる本
これから読みたい本

が並んでいる。
たしかに、本棚を眺めてみると
自分の頭の中が透けて見えるようで

本は、言葉の集合体だから
頭の中にある言葉まで可視化されていく。

並ぶ本のタイトルを見れば

自分が何に興味を持ってきたのか
何を大切にしてきたのか
何を課題にしてきたのか

よくわかる。

学生の頃か

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自然は蘇る。その希望を抱かせてくれる読書記録『アファンの森の物語』C・Wニコル著

自然は蘇る。その希望を抱かせてくれる読書記録『アファンの森の物語』C・Wニコル著

長野県黒姫に住み、荒れ果てた森を自ら買取り、自然再生に尽くされたC・Wニコルさんの『アファンの森の物語』

世界各地で自然保護に携わっていたニコルさんが感動するほど美しい森が、50年以上前の日本には存在していたこと。
巨大なブナの木、澄みきった川の水、そこに生息する生き物の様子。
日本の森がいかに貴重で素晴らしいものであったのかを知ることができてうれしかった。
しかし、その森の木々は翌年すべて伐採

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本の一言にうながされて

本の一言にうながされて

本の中の一言に触発されて、浮かびました。
美しいものを見たい!

そこで急に思い立ち、ゴールデンウィーク中、混雑が予想されるモネ展『モネ 連作の情景』へ行ったのでした。

その言葉と言うのが
『今日、誰のために生きる?----アフリカの小さな村が教えてくれた幸せがずっと続く30の物語』ひすいこたろう著、SHOGEN著

の中にあった

この歓喜って……今の自分なら何かなと考えて浮かんだのが
「美し

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小説の世界を感じたくて『寄席』に行く

小説の世界を感じたくて『寄席』に行く

女性の落語家、甘夏が主人公の小説『甘夏とオリオン』(増山実 著)

人が抱えている哀しみ、やさしさに心動かされた物語だったので、小説の世界、寄席をいつか体験したいと思っていました。
その「いつか」が、さきのばしグセのある私には、なかなかこなかったわけですが、

真剣に舞台にあがる人たちのエネルギーを感じてみたい!

そう思い立った日があったのです。
(エネルギー不足を感じた日だったので)

開演ぎ

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読書記録『生きてるってどういうこと?』ことば:谷川俊太郎,  絵:宮内ヨシオ(光文社)

読書記録『生きてるってどういうこと?』ことば:谷川俊太郎, 絵:宮内ヨシオ(光文社)

表紙を開くと
ああ、なんて絵が美しいんだろう。
今、生きている世界がカラフルに彩られるようでした。

生きてるって、こういうことなのかな?
谷川俊太郎さんの詩で問いかけられます。

『生きてるってどういうこと?』ことば:谷川俊太郎, 絵:宮内ヨシオ(光文社)

表紙カバーの折り返しに

と書いてあって、それは本当にそうで。

宮内ヨシオさんの絵は、どのページも
赤やオレンジ、緑、黄緑、ピンクに紫

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読書記録『せんせいあのね 一年一組かしま教室 ①ひみつやで』新版も、こどもから学ぶことがいっぱい

読書記録『せんせいあのね 一年一組かしま教室 ①ひみつやで』新版も、こどもから学ぶことがいっぱい

いつも行く本屋さんから、予約していた新版『せんせいあのね 一年一組かしま教室 ①ひみつやで』(鹿島和夫著 監修むかいさとこ 西日本出版社)が届いたと連絡をうけ早速、受け取りに。

前記事で書いた
1994年に出された『一年一組せんせいあのね: 詩とカメラの学級ドキュメント』があまりにもよくて、新しく編集されたものを読んでみたいと思いました。

本屋さんで、まだ支払いもすませてないのに、中を開いたと

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『一年一組せんせいあのね:詩とカメラの学級ドキュメント 』こどもは、大人が思っているより、ずっと世界をよく見ている

『一年一組せんせいあのね:詩とカメラの学級ドキュメント 』こどもは、大人が思っているより、ずっと世界をよく見ている

昨日、図書館で予約していた『一年一組せんせいあのね』(編者・鹿島和夫、灰谷健次郎 フォア文庫)が届いたとメールがきたので取りに行ってきました。
友人が、すごくいいと紹介してくれていた本。

1994年が初版だったんですね。小学生のこどもたちが、毎日担任の鹿島先生にあてて書いた詩を集めたもの。

まだ数編しか読んでいません。なのに、こどもがこんなに大人をよく観察して、飾らない言葉で、見たもの、感じた

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悲喜こもごも、感情を揺さぶられる読書記録。増山実さんの『甘夏とオリオン』

悲喜こもごも、感情を揺さぶられる読書記録。増山実さんの『甘夏とオリオン』

女性の落語家、甘夏が主人公の物語
~『甘夏とオリオン』増山実著(角川文庫)~

頭で考えただけでは、人の心は動かせない。
まわりからはアホなことに見えても、懸命に生きる姿が、哀しかったり、おもしろかったりする。

女性が落語をするのは難しいことなんやなあ。
落語の世界に足を踏み入れ
一つ一つの演目に向き合いながら成長していく主人公、甘夏の姿に、

ほんまに大事なのは、一生懸命生きること。

頭で考

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読書記録。池田達也さんの『しょぼい喫茶店の本』(百万年書房)

読書記録。池田達也さんの『しょぼい喫茶店の本』(百万年書房)

池田達也さんの『しょぼい喫茶店の本』(百万年書房)

なぜ、こんなに続きが気になるんだろう?
 
人が誠実に心情を吐露する言葉に惹かれているからなのかもしれない。
著者が、はっと気づく瞬間にどきっとした。

友人の一言が、本の中の一言が、SNSのつぶやきが、
人生を転換させる可能性を秘めている。

頭の中で行われる会話。
本を読むことで、
その人の考えた軌跡が見える。

一緒に追体験。
価値観を問

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読書記録 松浦弥太郎さんの『エッセイストのように生きる』今すぐできることを試してみた結果。

読書記録 松浦弥太郎さんの『エッセイストのように生きる』今すぐできることを試してみた結果。

松浦弥太郎さんの『エッセイストという生き方』(光文社)。
共感するところや美しい言葉がいっぱいで、この記事にも書いたけれど、

さらに

なぜ大切と思ったんだろう?
この中で、今すぐ私ができることは?

と自分に聞いてみると、

新鮮な気持ちでものごとをみたい。
何かに気づきたい。

だから、松浦弥太郎さんが本に書かれていた「赤ちゃんの発想力」を身につけたいと思った。

赤ちゃんならお風呂に入って

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読書記録。松浦弥太郎さんの『エッセイストのように生きる』を読んで

読書記録。松浦弥太郎さんの『エッセイストのように生きる』を読んで

松浦弥太郎さんの『エッセイストのように生きる』(光文社)

友人が紹介してくれた本。
読みだしたら、どのページも、もれなく
「そうよね。書くとこんなにうれしいことがあるのよね」
と、共感の嵐……。

松浦さんは、こう書かれている。

なんで、この本に、こんなに背中を押されたように感じたのか。

書こうとすることで私には
見えてくるものがたくさんあったし、
書かなかった頃より
丁寧に物事と向き合える

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今、町の本屋さんが熱い。

今、町の本屋さんが熱い。

今、町の本屋さんは、どんどん姿を消している。
私の住む町でも個人の本屋さんは、ずいぶん前になくなってしまった。

読みたい本があれば、街にある大型書店に行くか
ネットで頼めば次の日には自宅に届くのだから、
町の小さな本屋さんが苦労するのも当然なのだが。

それでも、私が出会った本屋さんは、みな心が熱い。
私は、本屋さんの話を聞くのが好きで
今まで関西、東京、いくつかの本屋さんの話を
お店や講演会で

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読書記録『日本のこころの教育』を読んで

読書記録『日本のこころの教育』を読んで

『日本のこころの教育』境野勝悟 著(致知出版社)は、
著者、境野勝悟さんが高校生七百人に向けて講演された記録。

「日本には、どんな素晴らしさがあるのか」を一つ一つ語られる。

日本が「日本」という名前になったのには、どんな背景があるの?
「こんにちは」「さようなら」の意味は?

あたりまえに使っている日本の言葉の意味を、あらためて考えてこなかったし、いや、学生の頃に聞いていたのに、忘れてしまって

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さくらももこさんの作品に触れに神戸へ

さくらももこさんの作品に触れに神戸へ

神戸ゆかりの美術館で開かれている『さくらももこ展』に足を運びました。

ちびまる子ちゃんのアニメも、もちろん楽しいのですが、エッセイは『もものかんづめ』『さるのこしかけ』『たいのおかしら』など、おもしろいタイトルが並び、とにかく笑いをさそうものが多くて、観察眼があれば日常はこんなにおもしろく書けてしまうのかと驚いたものです。

館内には、さくらさんのエッセイの手書き原稿やカラフルなイラスト、漫画の

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読書記録 山口百恵さんの『蒼い時』にふたたび出会って

読書記録 山口百恵さんの『蒼い時』にふたたび出会って

山口百恵さんの『蒼い時』 (集英社文庫)。今は文庫本として出版されているが、今日、実家に置いてあった単行本の方を手に取った。

帯の文章を見ただけで、震える。
当時、百恵さんは、国民的大スター。
『蒼い時』が出版されると知った時は衝撃だった。
引退される直前に書かれたこの自叙伝。今見ても、書く決意をされた強さに驚いてしまう。

今みたいに、ネットで注文などない時代。学校近くの本屋さんに出版前の本を

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読書記録 中原淳一『ジュニアそれいゆ:十代のひとの美しい心と暮しを育てる (別冊太陽 日本のこころ)』

読書記録 中原淳一『ジュニアそれいゆ:十代のひとの美しい心と暮しを育てる (別冊太陽 日本のこころ)』

中原淳一のジュニアそれいゆ:
十代のひとの美しい心と暮しを育てる (別冊太陽 日本のこころ)

ある小説の中に、中原淳一の絵が表紙を飾っていた少女雑誌のことが書いてあった。戦時中だけど、少女が夢中になっていた雑誌のようで。
中原淳一。
名前は聞いたことがあったけど、どんな絵を描いていたんだろう?
図書館で名前をみつけたので借りてみた。
そして手に取って驚いた。

1954年(昭和29年)創刊。

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