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読書記録『せんせいあのね 一年一組かしま教室 ①ひみつやで』新版も、こどもから学ぶことがいっぱい
いつも行く本屋さんから、予約していた新版『せんせいあのね 一年一組かしま教室 ①ひみつやで』(鹿島和夫著 監修むかいさとこ 西日本出版社)が届いたと連絡をうけ早速、受け取りに。
前記事で書いた
1994年に出された『一年一組せんせいあのね: 詩とカメラの学級ドキュメント』があまりにもよくて、新しく編集されたものを読んでみたいと思ったんですよね。
本屋さんで、まだ支払いもすませてないのに、中を開いたとたん、一編の詩にくぎづけになりました。
男の子が書いた5行の詩。
ただ、トイレに行って気づいたことを書いてるだけなのに、
読んだら、くくくって声出して笑っちゃって。
おもしろすぎる~!
小学一年生で、このユーモアのセンスがすごいわ!
店主さんが、笑い出した私を見て
何がそんなにおかしいのか不思議そうにされてたんで
(本屋さんに来て、いきなり本を開いて笑ってるお客さんてかなり稀有ですもんね 笑)
「これっ」って、その詩を見てもらったら
店主さんの目が大きく開かれて……。
そして、やっぱり笑ってはりました(笑)。
男の子の詩のあとに、
女の子が、好きな子のことを思う詩が載ってたんですけどね、
店主さんは、その詩にもいたく驚かれて
「すごいね。ぼく、こんな詩書かれへんわ」って言ってはりました。
「人を好き」って、こう表現できるのかって
言葉のチョイスに、大人の私も感心してしまう。
この本は、店主さんにもヒットしたみたいです。
早速、追加で注文されていました。
子どもの詩は、どれも「は~、なんてうまいこと言うんやろ」。大人では、こんな角度から書けないよな、と思う詩ばっかりです。ものをよく観察しているし、素直に書いている。
「なんで、小学一年生の子どもたちが、こんなに人の心を動かす詩を書けるようになったんだろう?」
当時の教え子、はやしみかこちゃんが、先生とのやりとりを思い出して様子を語ってくれています。
「みかちゃんが思うことを書いてくれたらええ。それが嬉しいんや」
って、担任の鹿島先生が言ってくれたそうです。こんな言葉をかけてもらえたら、大人の私でも嬉しい。
「『みかちゃんはオモロいなぁ』ってコメントしてくれた時が一番嬉しくて、めっちゃ覚えてる。忘れられへん。それでな。うち、どんどん思ったことを書くようになって知らんうちに、ようしゃべるようになった」
鹿島先生が担任だった当時のお子さんの気持ちも、少しおすそわけしてもらえて嬉しい。
表紙の帯は白黒のこどもの写真のアップ。
帯の表に書かれていたのは
その昔子どもだった大人たちへ
帯の裏には、『こども』という詩。
こども
いわはまえりこ
こどもはいつか
おとなになるでしょう
おとなはむかし
こどもだったんでしょう
みんな
そのときのきもちを
たいせつにしてもらいたいな
こどもの詩がどれほど胸をうつものか。
だれかに話を聞いてもらうことや、書いたものを読んでもらえることが、どれほど幸せなことか。
本に掲載されているものは、笑えるものばかりじゃないです。
人とどうかかわるのか。
ものごとをどうとらえるのか。
子どもの目線から、学ばされることがいっぱいです。
読むと、こどもの頃、自分はどんなふうに世界を見てたかなって思いだします。
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