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読書記録 山口百恵さんの『蒼い時』にふたたび出会って

山口百恵さんの『蒼い時』 (集英社文庫)。今は文庫本として出版されているが、今日、実家に置いてあった単行本の方を手に取った。

帯の文章を見ただけで、震える。
当時、百恵さんは、国民的大スター。
『蒼い時』が出版されると知った時は衝撃だった。
引退される直前に書かれたこの自叙伝。今見ても、書く決意をされた強さに驚いてしまう。

今みたいに、ネットで注文などない時代。学校近くの本屋さんに出版前の本をはじめて予約した。
内容も公表されていないから、いったい何が書かれているのか想像がつかなくて、一か月かそれ以上、ドキドキしながら届く日を待っていた記憶がある。

読んだ時、21歳の女性が、これほど自分や取り巻く大人たちのことを冷静に振り返ることができるのかと衝撃だった。
とにかく百恵さんの人生観、文章の確かさに感動したものだ。

単行本には、文庫本にはない百恵さん直筆の原稿用紙が掲載されていた。
万年筆で書かれた字、そのままに。

引退直前の多忙を極める期間に書かれた原稿用紙。

あらためて

真摯に自分に向き合う

その重みを感じた本。

今、再び出会えてよかった。

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