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【好きになる理由】外見で好きになることは内面で好きになることよりも軽薄、という間違った先入観について
外見で好きになる=軽薄で、人として恥ずべき行為で、あまり表立って言うべきことじゃない。
内面で好きになる=誠実で、きっと好きになった方も人格者で、相手の内面のどこを好きになったか語ることはとても素晴らしい。
この価値観が、あまりに当たり前のように「正義」として語られていることに違和感がある。
たとえば、「夢に一生懸命」「友達思い」「親を大事にする」「前向き」「ストイック」「思慮深い」「行動力
【楽しむための資格】「映画を見るには」「漫画を読むには」「小説を読むには」ある程度の素養がいるというけれど本当にそうか?
「ジャンルを楽しむにはある程度の素養が必要」という論調をたまに聞く。
たとえば「最近の子は漫画を読めなくなっている」という話。
動画は放っておいても流れてくる受動的なメディアで、漫画は能動的にめくっていかなきゃいけないメディア。
また、漫画は独特の方法論で描かれている。
たとえばコマをどの順番で読んでゆくか、集中線やトーン効果はどんな意味をもっていて、を理解しなきゃ読めないから。
さかのぼる
【感性は本当に鈍るのか?】神秘が死んだ、と言うと懐古心の強い大人には耳触りがいいけれど、実際のところ現代には現代の神秘が生まれている。神秘だから大人には見えにくいだけ
懐古厨という言葉がある。昔を懐かしがるばかりで、現代に適応していない、燃え殻みたいな人間、というような意味の蔑称と認識している。かなしい名前だ。
そんなふうに言われてしまう人が、世界に確かに実在することはわかる。
彼らにとっては、黄金時代ともいうべき「昔」がどうしたってずっと一番で、それ以降、あのころを越える高揚に出会えていないのだろう。
神秘が死んだ、と言いたくなる気持ちに、共感もできる。
【あの人はなぜ勤勉でないのか?】仕事第一主義が当たり前すぎて、他人の人生観に思いを向けたことがなかった
仕事のやり方はひとそれぞれで、たとえ自分と相性が合わなくとも、その人なりのやり方でがんばっているのなら、それはそれでいいじゃない、と言う考え方は受け入れられると思う。
ただ、「この人あきらかに、どうひいき目に見ても、怠惰だよな」という場合もたまにある。そのとき、怠惰だ、だから悪だ、とつい考えがちだけれど、そうして敵意を向けていたところで事態はよくならない。
じゃあ、仕事をしてくれるようにこちらが
【小説を書く⑤】説得力を持たせづらいからといって、キャラクターの人格を修正する必要はない。むしろそのくらい難しい人格の方が、書ききったとき魅力的になる
読者の求めるキャラクターを書くのではない、と前回言った。
なら何を書くのか。自分の中から生まれるキャラクターを書く。
あくまで自分の中にある初期衝動は、大切にしなければならない。
肝要なのは、最初に生まれたものを、手癖でなく誠実に、一文字一文字の精度を上げながら執筆し、それを見返すなかで、「読者への説得力はあるか」を考えること。
見返していると、説得力がないな、と思うときもくる。
そのときにや