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【あの人はなぜ勤勉でないのか?】仕事第一主義が当たり前すぎて、他人の人生観に思いを向けたことがなかった


仕事のやり方はひとそれぞれで、たとえ自分と相性が合わなくとも、その人なりのやり方でがんばっているのなら、それはそれでいいじゃない、と言う考え方は受け入れられると思う。
ただ、「この人あきらかに、どうひいき目に見ても、怠惰だよな」という場合もたまにある。そのとき、怠惰だ、だから悪だ、とつい考えがちだけれど、そうして敵意を向けていたところで事態はよくならない。

じゃあ、仕事をしてくれるようにこちらが働きかけたらよいのか?
それも違うんじゃないかと思う。
働きやすい環境づくりはもちろん大切だけれど、そもそも、「労働がその人にとって優先事項に入っているか?」という視点が大切だ。

仕事に従事している多くの人にとって、仕事は人生のほとんどを費やすもので、だから勤勉におこなうのも、やりたいことを探すのも、環境を整えようとするのも、ごく自然ではある。
が一方で、あくまで生きるためにやっているだけであって、そこまでがんばりたくない、頭を使いたくない、変化したくない、という人も少なからずいる。
その人たちにとって、人生のメイン、思考のメモリを割く重大な事柄は、ほかにある。

たとえば、休暇に好きなアーティストのイベントに参加することかもしれないし、ネットフリックスで動画を見漁ることもかもしれないし、手芸にいそしむことかもしれないし、子供と遊ぶことかもしれない。

なにかをきっかけに今の仕事をやめたいと思っていて、それまでの繋ぎだから身が入っていないという例もあるだろう。あるいは、今の仕事は副業くらいの気持ちで、投資でそこそこ稼いでいるから、そっちのことばかり気にしているのかもしれない。

ともあれ、「この人の行動、あまりにも理解不能だ」となった場合、仕事に限らず、その人は自分とはまったく異なる優先順位で生きているのかもしれない、と考える余裕は、自分自身の人生にも余裕を与えてくれるのかもしれないなあ、などと思う。

僕は、温かいワッフルにアイスクリームを載せる楽しみ方とは相いれない。だが、彼彼女らにとってアイスクリームはアイスでなくクリームなのだと理解することで、微笑んでいられる。
いや、これはまったく別の話だから、笑って食器ごと返してくれ。

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