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本との出会い

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読書の内容、得られた要点、実践することなど、書いていきます。
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【本との出会い54 】「スピノザの診察室」~神様のカルテの著者(医師)が奏でる京都を舞台にした医療現場と日常の風景~

【本との出会い54 】「スピノザの診察室」~神様のカルテの著者(医師)が奏でる京都を舞台にした医療現場と日常の風景~

人でいる限り、病とは無縁でなく、生き死にの際、多くの人は病と向き合うものです。
また、近い誰かの病に寄り添うことも多いと思います。

そして、後悔、悲しさが多い、病の場面でも、やはり人間らしいというか、人と人の距離感、人のストーリーというものを描いてもらえると、少しだけでもその場面がただただ悲しいとか、絶望とかというものではないように思えてきます。

医師の目と、その舞台を京都に置いていることに、

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【本との出会い53】「八月の御所グラウンド」~直木賞作品に相応しい、京都を舞台に歴史事象と現代スポーツをマッチさせた内容にただ感嘆~

【本との出会い53】「八月の御所グラウンド」~直木賞作品に相応しい、京都を舞台に歴史事象と現代スポーツをマッチさせた内容にただ感嘆~

表題写真のデータ失敗したのですが、なんとなく、それがいいような気がしてしまう、そんな不思議な小説でした。

ただ、ただ、朝焼けのグラウンドのオレンジと、土の茶色、木々の緑が入れば、この小説の表紙としてはマッチしているような気持ちになります。

二つの小説を掲載した本ですが、どちらも京都を舞台に、そして歴史上に人物が蘇るところが絶妙に面白いです。

特に小説表題となった「八月の御所グラウンド」は、草

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TSUTAYA~美術館のような、博物館のような書店~

TSUTAYA~美術館のような、博物館のような書店~

北海道は函館郊外に、それはそれは、ものすごい本屋があるのだそうだ。

もはや、本屋というよりも、「一日くつろぐ大規模カフェ」。
現代は、本屋もいろいろなコンセプトを取り入れて、その店数を減らしつつも未だ人々の憩いの場所になっていることには違いないです。

特に、蔦屋のような大規模書店では、お決まりのCD(レンタルも)ショップの併設も、一般的になっていて、次の構成をどうするかは大命題であったはずです

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【本との出会い 52】登場する食べ物に微妙に惹かれる小説~「こんにちは母さん」~

【本との出会い 52】登場する食べ物に微妙に惹かれる小説~「こんにちは母さん」~

1.Audibleで一気に聴くことができました。

全国のお母さんの出番です。
そんな、フレーズで始まる映画予告。

お母さんが、吉永小百合さん。
その息子が、大泉洋さん。

どうにも、すてきな親子のお話です。

と思いきや、企業リストラ、夫婦別居、親子の対話など、現代の代表的な問題に囲まれた主人公(大泉洋)の、心持ち、立ち振る舞い、の描写がとても辛辣で、のめりこんでしまう内容でした。

最近、文

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【本との出会い51】~55歳からの時間管理術「折り返し後」の生き方のコツ~

まさに「折り返し後」の年齢の私。
「折り返し前」に、いろいろ準備を、と思いながら本を再読しました。
というのも、ここにきて、なにやら調子がよくないのです。

これまで続けてきた「習慣」をどうもやる気にならず。
今日やろうと思ったことも、先延ばししてしまうなど、一言で言うと「下降」。ゆるやかに逓減。

そういうときは、読書によって整え、なるべく無理ない程度に道に戻っていきたいということで、この本を再

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【本との出会い50 】 ~牧子、還暦過ぎてチューボーに入る~「食は命」を知らしめる本。旬の自炊を楽しもう。

ふと、書店で見かけて思わず購入してしまった本。
めずらしく、数日かけて、ちまちまと読んでました。

特段、大きな感動というわけでもないですが、内館牧子さん、秋田ゆかりの方が食についてお話しているのは、とても身近に感じます。

もともと、お母様が秋田の土崎の方だったとか。
私の母の実家も土崎、私も幼少を土崎で過ごしたので、母の料理の味を思い出しながら読むことができました。

いろんなレシピが、しかも

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【本との出会い49】「山の帰り道」~歳月人を待たず~

【本との出会い49】「山の帰り道」~歳月人を待たず~

エッセイとは不思議なものです。
題名から想像して、あまり興味のないキーワードだとしたら、そのエッセイを飛ばして・・・と思うのだけれども、「なんか、面白いこと書いてたらもったいないな」との思いが勝ち、結局、全部の作品を読んでしまいます。
でも、このエッセイは、題名のとおり、山にかかわるお話、登山の帰りの話もありながらも、日常の出来事も語られていて、しっくりきました。

著者の沢野ひとし氏は、私より2

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【本との出会い48】「手塚治虫の山」~手塚作品と山、登山のつながりに「ハッとする」読み応え。~

【本との出会い48】「手塚治虫の山」~手塚作品と山、登山のつながりに「ハッとする」読み応え。~

恩師から頂戴した書籍。
これまでも、貴重な歴史資料、山、世界史にかかる書籍などを頂戴してきたいが、マンガは初めてでしょうか。

手塚治虫と言えば、私の世代では「ブラックジャック」「火の鳥」など。
自然や登山、身近な山を題材にした作品があったとは認識がありませんでした。

マンガなら読みやすいと、ページをめくり始めましたが、10作品を読み切るには結構な時間がかかりました。
マンガといっても、そのセリ

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【本との出会い 47】~今すぐやらなければ人生は変わらない~2008年に読んだロビンシャーマの教えをなにげなく本棚から手に取った今日という一日~

【本との出会い 47】~今すぐやらなければ人生は変わらない~2008年に読んだロビンシャーマの教えをなにげなく本棚から手に取った今日という一日~

体調を崩し、生活習慣を変えるために先週から諸々に取り組んで、まだ5日くらい。
その中でも、飲酒を控えていることで、少しずつ、好転してきているのを実感しています。
何か意味を感じる、この数日。いろいろな偶然が自分にふりかかってきているように感じます。
注意深く、この動き、輪廻がすり抜けていくことが無いように、いま、行動をしていかないといけないです。

1.進化の天使~天使がささやいたのかも~

2.

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【本との出会い 46】安い、美味しい、簡単 「実践 健康食」~「昨日、何食べた?」のシロさんのように極端でない食のたのしみ方~

【本との出会い 46】安い、美味しい、簡単 「実践 健康食」~「昨日、何食べた?」のシロさんのように極端でない食のたのしみ方~

ふと、手に取ってしまった新書です。
岩田健太郎さんの「実践 健康食」。

帯封の「近所のスーパーの特売に健康・・・」のキャッチに惹かれました。
ちょうど、この日は、腰痛の再発で会社を休み病院へ。
以前から気になっていた下半身の違和感も医師に相談し検査。
「慢性前立腺炎」の診断。

まさに、この原因は、食事、飲酒、座りっぱなし・・・。
ほぼほぼ、生活習慣が原因。

ああ、健康ってどうしたらいいのだろ

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【本との出会い46】「はじめての男の自宅筋トレマニュアル」~自宅トレーニングで体脂肪減少とメンタルアップを~

【本との出会い46】「はじめての男の自宅筋トレマニュアル」~自宅トレーニングで体脂肪減少とメンタルアップを~

冬場は、どうしても外に出てウォーキングなどがしなくなってしまいます。
寒いのものありますが、道路状況かなり悪いので、怪我の恐れがあるというのもあります。

ただ、最近体調がどうもおかしいのです。
やはり、老化現象、華麗による体力減退というか、覇気が出ないというか。
体がとにかく重い。

先日なんかは、スキーで軽く転倒したとき、自力で起き上がる筋力がないことに気づいて、本当にショックでした。

自分

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手帳習慣が続かなくなってきた件~これまで途切れたことはない手帳の習慣が滞る原因を探らないと改善できない~

手帳習慣が続かなくなってきた件~これまで途切れたことはない手帳の習慣が滞る原因を探らないと改善できない~

人生の中で、これまでも紆余曲折ありながらも、手段を変え、品を変えで継続できてきた手帳の習慣。
その間、単なるスケジュール帳の役割しかなかった時期もありますが、ここ数年はビジョンを持ち、年間計画、月間、そして日々の計画と振り返りを曲がりなりにもできてきた習慣が、ここにきて滞りがちになっています。

どうしてなのでしょう。

今回は、それについて、記録していきたいと思います。

まずは、これまでの手帳

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【本との出会い45】いきなり現れる書籍購入の防波堤破壊~新年、なにかと知的興奮の機会多く、やはり本屋へ~

【本との出会い45】いきなり現れる書籍購入の防波堤破壊~新年、なにかと知的興奮の機会多く、やはり本屋へ~

1.実は読書が減っている原因分析
かつてに比べると読書量もかなり減りました。
その原因分析をまず、最初にしておこうかと思います。

①老化

視力、体力など、かつては夜中まで読書、早起き読書などしていたものが、なかなか疲労で追いつかなくなった。
就寝時間が早くなった(起きていられない)。

②通勤形態

長時間の自動車通勤となった。
そのことで、読書の携帯がAudibleになった。

③読書種類(

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【本との出会い44】「日本国紀」~百田さんの偏りを指摘する意見多いが、歴史を年号順に大きく流れをつかむには最適なわかりやすさ~しかも、歴史書を聴くなんて、この本しか無理かも~

【本との出会い44】「日本国紀」~百田さんの偏りを指摘する意見多いが、歴史を年号順に大きく流れをつかむには最適なわかりやすさ~しかも、歴史書を聴くなんて、この本しか無理かも~

「永遠の0」の作者、百田尚樹さんが、日本史を著した作品。
日本史の教科書以来、日本の歴史の流れに触れた気がしました。

年末に、NHK「鎌倉殿」の総集編を見て、「歴史って面白い」と感じ、であればAudibleで何か聴けないかと探したのがきっかけでした。

百田さんと言えば、その物言いと思想に少し偏りがあるとみられているのか、結構、メディアや有識者から叩かれたりもしていますが、この書籍をひとおおり読

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