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【本との出会い49】「山の帰り道」~歳月人を待たず~
エッセイとは不思議なものです。
題名から想像して、あまり興味のないキーワードだとしたら、そのエッセイを飛ばして・・・と思うのだけれども、「なんか、面白いこと書いてたらもったいないな」との思いが勝ち、結局、全部の作品を読んでしまいます。
でも、このエッセイは、題名のとおり、山にかかわるお話、登山の帰りの話もありながらも、日常の出来事も語られていて、しっくりきました。
著者の沢野ひとし氏は、私より23歳上、今で78歳くらいの方でしょうか。
文章だけでなく、イラストも描かれるようで、この本にもところどころに挿絵が入れられています。
この本は、恩師から送られてきたことで、読むことができました。
恩師は私の登山の師匠でもあります。
なにかが「不全のとき」。体調や心持が。
そのときは、「山がいい」との教えです。
十分な装備で、百名山のようなそれなりに標高ある山に時間をかけて登るのだけが登山ではないと。
同じような言葉が、このエッセイにも書かれてありました。
そこで、ちょいと、残雪残る山道、川の林の奥、のような場所を、登山靴ではなく、長くつで歩いてみました。
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川の水量も多く、ところどころ雪解けで土が出ていて、フキノトウが顔をのぞかせている風景。
不思議と春を感じて、心が落ち着きます。
一日は、同じようにやってきて、同じように去っていきます。
なにかをしても1日、休んでも1日。
この本に書いてあるように、やりたいことをやるために、まず、ちょっとやってみる、そんな動きをこれからもしていきたいです。
そういう面では、早起きしてちょっと出かけた小さい登山。
一方で、このエッセイを読んで、「テント泊もしてみたい」と興味をくすぐられてしまたったことに、そのままか、やはりやってみるかを思慮していることに楽しがあるという発見でした。
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