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リコの思い出

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金木犀の香りはいつかの未来のキミが思い出す今日だから

金木犀の香りはいつかの未来のキミが思い出す今日だから

ふわりと包み込んでくれるような優しい香り・金木犀。

毎年、爽やかな秋晴れの日に、この金木犀の香りを嗅ぐと、母と歩いた懐かしい街の風景を思い出す。

小学校入学準備で、どこかに母と二人で行ったあの日。

「いちねんせ~いになったら いちねんせ~いになったら」

母と手を繋ぎながら、大きな声で歌っていた。

そのとき、ふわっと甘い香りがしてきて。

大きく息を吸う。

「幼稚園の匂い?この辺幼稚園あ

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【企画参加】一元観エピソード~わたしはわたしと考えられるようになって

【企画参加】一元観エピソード~わたしはわたしと考えられるようになって

今日は、ららみぃたんさんの一元観エピソード企画に参加します✨

***

わたしは、生まれつきの弱視だ。中学生ごろに、難聴もあることがわかった。

小さいときは、「自分は目が悪いんだ」「弱視なんだ」ということはわかっていても、それが視覚障害という障害名がついているとは知らなかった。

他の子がメガネやコンタクトで矯正できるのと違って、自分は矯正できないんだ、それが弱視。だけど、拡大読書器を使えば読

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山本ゆりさんへのあの頃の憧れとnoterさんたちへの憧れ

山本ゆりさんへのあの頃の憧れとnoterさんたちへの憧れ

2009年か2010年頃、今はもう有名な料理家の山本ゆりさんのブログに出会った。

料理ブロガーとして、誰でも美味しく作れてオシャレな料理を考案し、毎日のようにブログに発信し続けるゆりさんを知って、わたしのなかで憧れの気持ちが膨らんでいった。

わたしとゆりさんは同い年。その頃、22歳くらいだっただろうか。ずっと実家暮らしで、料理をまともに作っていなかった当時のわたしには、同い年の女性が次から次へ

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『おたん生日』小学生のリコ作

『おたん生日』小学生のリコ作

小学生のときに物語を書いていたノートがある。

3年生か4年生の頃の作品。ただのお誕生日の話かと思ったらラスト・・・!!

おたん生日

今日はよし子の11歳のたん生日。12月7日です。

ママはよし子のためにどんなプレゼントをくれるかな。パパはなにをくれるかな。妹のかなはなにかな?ワクワクします。

学校に行くとみんなに「おめでとう」って言われた。
ママは家でケーキをつくっているし、なんか、今日

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天国の祖母に手紙を書き続けた話

天国の祖母に手紙を書き続けた話

今日は、小学校4年生のときに亡くなったおばあちゃんの話の続き。(祖母のことは、ここではおばあちゃんと書きたい)

***

小学校4年生の12月、父方のおばあちゃんが突然亡くなり、当時77歳だったおじいちゃん(現在101歳)は一人暮らしをするようになった。

わたしにとって、初めての身近な人の死。しばらくは悲しくて悲しくてたまらなくて、思い出しては泣いていた。

5年生になったころから、不思議なこ

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弱視のわたしと新体操~①あんな風に踊りたい~

弱視のわたしと新体操~①あんな風に踊りたい~

~美しさとかっこよさに憧れて・新体操部入部~

中学時代にわたしが所属していたのは、学校内で特に厳しいと言われ、団体・個人共に関東大会出場経験もある新体操部だった。

厳しい上下関係と厳しすぎる練習で有名なその部活に入ろうと思ったのは、小学校高学年の時に観たオリンピック競技に胸がときめいたからだった。

弱視だからなのかただの感性なのかはわからないが、小さなころから、華やかで派手なモノやコトにいつ

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犬のお母さんと子どもの行列ー信じ続けた物語

犬のお母さんと子どもの行列ー信じ続けた物語

 小学校1、2年生ごろだろうか。
ある日の夕方ごろ、母がニコニコしながらわたしに話しかけてきた。

「きょうね、近くの〇〇公園のそばの道路あるでしょ?お買い物のときに通ったんだけど、びっくりしたことがあったのよ。犬が縦一列に並んで、お母さん犬が「わんっ!」って言って後ろを振り向いたらね、後ろに沢山いた仔犬たちも「わんっ!」って言ってね、青になったと同時にみんなでお利口さんに道路を渡り始めたの!まる

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入学式前のカットは慎重に!6歳のトラウマ

入学式前のカットは慎重に!6歳のトラウマ

もうすぐ、卒園・卒業、入学シーズン。

我が家の息子も、この春幼稚園を卒園し、小学校に入学する。

卒園・入学を前に、美容室に行く方が多いだろう。

6歳だったわたしから 全国の親御さんに 声を大にして伝えたい。

卒園・入学前のヘアカットは、いつも以上に慎重に!!

とくに、今まで利用したことのない美容室でカットするなら、カットしてくれる方の腕前をちゃんと確認し、希望のヘアスタイルを明確に伝える

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いちばん前の席~見えにくいわたしと絢香の奇跡のライブ

いちばん前の席~見えにくいわたしと絢香の奇跡のライブ

10代後半~20代前半の頃、わたしは絢香が大好きで、ファンクラブにも入っていて、ライブに足を運んで応援していた。いまでいう、絢香推し。

10代後半の頃のわたしは、シーンとした部屋で寝るのが苦手で、夜寝るときには音楽を小さな音にして1時間以上流しながら、ゆっくりと眠りについていた。

そのときに、だいたいかけていたのが、絢香。

絢香のアルバムは出るたびに買い、毎晩毎晩流していたので、ほとんどの歌

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声の記憶

声の記憶

人は、一番最初に記憶が薄れていくものは、顔ではなくて声だと聞いたことがある。

そうなのだろうか。

子どものときに、天国に行った父方のおばあちゃんの声…ちょっとハスキーがかった声だったな。

一緒にうちの近くに来たお相撲さんに会いに行ったなぁ…

わたしはお相撲さんに興味がわかなくて、

あまりうれしくなかったけど、

おばあちゃんは嬉しそうで、

お相撲さんの隣に立つように言われて、はにかみな

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アラジンの着せ替えをしてみたらびっくりしたこと

アラジンの着せ替えをしてみたらびっくりしたこと

今日、初めてLINEの着せ替えをしてみた。

着せ替えしたことないなんて、いまどき珍しいかもしれないけれど💦

目が見えにくいから、勇気が出なかったのだ。

でも、わたしだって可愛い着せ替えしてみたい💛

と思って、やっと買う決意をした。

ずっと、変えてみたかったアラジン!✨

わくわくドキドキしながら変えた。

最初は、バッグの色も変わり、ロマンチックだし可愛いなぁ~と思いつつも、

とし

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ルームシェアのお話~オレンジハウスはカフェにしよう

ルームシェアのお話~オレンジハウスはカフェにしよう

ルームシェアのお話シリーズ🍀

20代前半の時に2つ年上の友達とルームシェアをしていた。

お気に入りのインテリアを揃えて、オレンジハウスと名付けたわたしたち。

実際、借りたアパートは、その当時で築25年ほど。2DKで二人で1部屋ずつとリビング。部屋の広さはちょうどいいけれど、室内は結構古かった。

キッチンは小さいし、お風呂も狭い。

だけど、カフェ好きのわたしは、そのちょっと古いアパートを

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謎行動=負けず嫌いだった

謎行動=負けず嫌いだった

あずきちゃんの記事でも、一人だけあずきちゃんに一票入れたり、ちょっとゴーイングマイウエイな子どもだったわたし。

振り返ってみれば、謎行動が多すぎだということに気づいた。

1,怒られて書道に入会

2年生のときのこと。友達が近所で書道を習っていた。

あるとき、友達に聞いたのだと思うが、なぜか書道で宿題をしてもいいという話を聞き、わたしは友達の隣の席で宿題をしていた。

そのときの先生の反応は覚

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好きなものは好きでいいの クラスで一人だけ【あずきちゃん】に1票入れた話

好きなものは好きでいいの クラスで一人だけ【あずきちゃん】に1票入れた話

小学校3年生のころ、わたしはテレビアニメの【あずきちゃん】が大好きだった。

【あずきちゃん】は、ちょっとおませな小学校5年生の女の子の恋物語。

主人公の野山あずさは、みんなにあずきちゃんと呼ばれている、ごくごく普通の女の子。

ある日、転校生の小笠原勇之助くんというカッコいい男の子がクラスにやってきて、恋をするお話。

わたしは、このアニメが大好きだった。数年間毎回欠かさず観ていて、最初から最

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